ベルサイユのばらのレビュー・感想・評価
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え!?ミュージカル⁉️😳
今夜(2025/05/04)観ました。
かつてオリジナルアニメを見て、その気分のまま観始めてしまって度肝を抜かれました(笑)
なんとミュージカル調のストーリー展開!しかも時代観無視のJ-POP!これにはもう笑うしかありません🤣
かつてアニメで流れたオープニング曲も無く、とても残念でした。せめてフランス語を交えた曲が流れれば、多少は雰囲気を保てたと思います。
マリーアントワネット、オスカル、アンドレ辺りは勿論出演していますが、当時ぞっこんラヴだったポリニャック伯夫人の姿が見られなかったのは、まさに痛恨の痛手でした😵
親子2世代で楽しめる映画と思いきや、なにげにオスカルとアンドレのラヴシーンがあるので、気まずい空気が流れそうです(笑)
一回観れば充分の映画です。これよりも可能であればかつてのアニメをご覧ください🙋♂️
フランス万歳!
「週刊マーガレット」にて1972年から連載が開始された、池田理代子原作の漫画のアニメ映画化。
私が最初にはまった漫画が「ベルサイユのばら」です。
連載してた頃は知らなかったのですが、宝塚歌劇団の舞台1974年に始まると、世の中は「ベルばらブーム」に突入しました。
小学5年生頃だった私は友達と原作を何回も読みあさり、宝塚の各組の舞台を見まくり、休み時間には「ベルばらごっこ」もしてました(笑)
フランス革命はベルばらが教科書でした。
そんな大好きな「ベルサイユのばら」です💕
テレビアニメ化は、自分の中のイメージが変わって描かれてしまうので、あまり好きではなかったものの、3回くらいは見てたと思います(笑)
好きだからこそ、映画化は映画館に行く気にはなれず、Netflixに上がったので観てみました。
台詞は原作通りに作られていて、良かったのですが、やっぱり全10巻の原作を2時間でまとめるのは、無理があると感じてしまいました。
特に前半は酷いもので、BGMに乗せて映像だけで表現されていて、がっかりしました。
オーストリアの物を1つも持ち込めず、ルイ16世は錠前作りにしか興味がなくて、アントワネットは淋しさから派手な生活を繰り返していく様子や、貴婦人達の嫌がらせや、首飾り事件までも全て写真のような映像だけ。
首飾り事件がないので、ロザリーもいません。
少しだけ最後の方に、街中で子供を守るシーンだけです。
オスカルがフェルゼンに心を奪われていく気持ちも描かれてなくて、突然ドレスに身を包んで、舞踏会に行ってしまっては、初めて観る人は理解できないですよね。
とにかく歌と一緒に表現するシーンが多くて、そこはやめて欲しかったなと思いました。
それでも後半は、丁寧に作られてました。
フランス革命へ進んでいく世の中、その中で悩み苦しむオスカルとアンドレ。
2人の愛の行方、バスティーユ監獄での戦い。
オスカルが指揮を取り、バスティーユが陥落する場面は、本当に感動します。
わかってはいても、心が痛くて、締め付けられてしまいます。
アンドレが左目を失う出来事が原作と違っていることさえ、チャラにできました(笑)
出来たら宝塚みたいに、アントワネット編とオスカル編と分けてくれたら、もっと詳しく描けたのではないかと思いました。
テレビアニメ編と違って、原作の絵柄に近く、オスカルの綺麗なお顔を拝見できたので、そこは満足でした💕
家の奥にしまってある漫画を、もう一度読み返してみたくなりました。
めちゃくちゃ豪華なアニメーション
劇場公開中に観に行けなくてサブスクで鑑賞したんだけど、映画館で観れば良かったと思った。
画面がとにかくキラキラしてて華やか…!!
美しいアニメーションと、ところどころ入るミュージカルシーン、登場人物たちの愛と信念がまぶしい、劇場映えしそうな作品だった。
(しかし澤野弘之さんに藤林聖子さんとか、楽曲の作り手が豪華…!キャストももちろんみんな歌上手い方ばかりだし!でも楽曲は重厚というよりは聴きやすく今っぽい感じなのがちょっと拍子抜けだった。宝塚っぽい感じにするのかと。)
あの超名大作を2時間にどうまとめるのかと思ったけど、オスカル、アンドレ、アントワネット様、フェルゼン4人の恋と愛(青春)を中心にまとめたんだな。
※序盤は主人公の一人くらいの扱いだったのに、終盤ほとんど登場しなくなったアントワネット様。「彼女の最期もエンドクレジットでしか描かないの!?(終盤はほとんどオスカルとアンドレとフランス革命描写が多かった)」とも思ったけど、そう思うと物語の軸はしっかりしてたのかも。
しかし、本作、改めて登場人物がめちゃくちゃ魅力的。みんな誇り高くて、愛情深く、格好良いのだ。
オスカルの気品と気高さ(沢城みゆきさんぴったり…!)に惚れ惚れし、アントワネット様の美しさと気高さ(平野綾さんぴったり…!)に見惚れ、フェルゼンの格好良さ(アントワネット様やオスカルが恋するのもわかる…!)に胸をときめかせ、アンドレのオスカルへの切ない愛に心がねじ切れそうに涙した(愛が重い男、最高…!)。
これまた良い男のジェローデルや、冴えないかもしれないけど心優しいルイ16世も良かった。
(個人的に原作のアランやルイ・シャルルがオスカルに思いを寄せてる描写やシーンも好きなんだけど、そこまで入れたらまあ尺足りないよな。)
劇場でまた再上映しないかなあ。
改めて劇場で観てみたい。
何を見せられているのか
1979年から80年に日テレで放送されたテレビアニメが令和に復活したのだ。
オスカル、アンドレ、アントワネット、フェルゼンが主役である。
朝の報道番組で映画をやると知り、SNSで宣伝を見て、古参なうちは目を疑うのだ。
目がキラキラしているだけじゃね???と。
バリバリまつ毛があれど貫禄はない、太く荒い線もほっそい。色すらもうっすい。声優は豪勢である。
これ、一本で全部やるの?前後編(他、アニメ映画みたく連続でやるのか?)と思っていたが、まさかの一本。
驚きは隠せない。
ネット配信を待ちに待ち、ついにネットフレックスにきた!
いざ、観た。
冒頭の音楽は許せるが、またすぐにダイジェスト音楽でこうなんですよー〜〜と流れて、目が点となった。
漫画やテレビアニメでは、主人公のオスカルがメインで、その出生や父親のせいでオスカルが女の人生を歩めなくなるのを冒頭から知らせていた。
だが、今作はどうだ?
アントワネットメインとなっている。
力強く産声を上げたオスカルと父親のシーンはまるまるカットされたのである。
そうなるとオスカルがなぜ男装しているのかが汲み取り辛い。オスカル自身がやっていると思われかねない。元に。SNSでオスカルはジェンダーで〜と書き込みも見た。いやいや!違うんだっ、オスカルは性別はきちんと女性なんだ! と吠えてしまった。
2時間に満たない作品の四割はミュージックで、とてもくどく。星も一つにしようかとマジで思った。
しかし、後半の血生臭さからミュージックがミュートされてからが本番であった。
四人の恋愛が辛い。
つぅか、ルイ16世が心広すぎるんよ。いい男なのだ。他の男を愛し騙していたアントワネットを許すんですからね。美形でスタイルがよければ、愛してると言えるのに。と泣くのです。
いじらしい! 可愛い!
フェンゼンとの決別、そして、アンドレの支えでようやく女性になれたオスカル。泣くでしょう。
四つのバラではなく。一輪のバラを見たかったです。
ありがとうございました。
EDは文字で、まさしく紙芝居でした。これからこうなってこうなりました。と足早で駆け足。そこは仕方ないのかなと思いますが。ナレーションのバラ…は蛇足かなと思いました。
末っ子が歌うシーンで終わらせてくれた方がリスペクト感があって嬉しかったかな。
あんなにミュージカルやるなら無印の曲を流すとか、古参を興奮させる演出も欲しかったです。
あと、本当に父親の身勝手シーンカット、許してませんから。
原作に忠実にやる箇所はきちんと検討して欲しかったです。
自由を貫いた美しき薔薇達の最期
これほどの作品だったとは。。
原作の力たるや底知れぬものがある。
激動の時代を生き抜いたオスカル
その気高さ、美しさ、切なさ
全ての感情を鷲掴みにされる壮絶な2時間だった
序盤は王宮ラブロマンスかと思われたが、後半は革命を経て戦争色を強め、完全な歴史群像劇になっていく
そして苛烈な戦闘描写は、絢爛豪華な絵柄とは対照的に生々しく凄惨なものであった
難点を挙げるとすれば、あまりにも挿入歌が多すぎる点
そしてその曲調が現代的というか、時に2.5次元的で作品から浮いてしまっている点であろうか
もっとじっくり見ていたいのに興を削がれる場面もあったのは残念だ
とはいえ、原作が持っている凄み
現実に横たわっている歴史の重み
その中で生き、そして死んでいくキャラクター達
一人一人の想い
これらは何者にも変え難い魅力を放っていた
国
時代
性別
貧富
ありとあらゆる価値観がぶつかり合い
世界の終わりと始まりが凝縮されていた
せめてあの世でくらい、彼ら彼女らが分かり合えていることを願うばかりだ
終盤は充実しているが、前半は駆け足すぎるかも
原作漫画は未読だが、アニメ版の「ベルばら」は幼少期、夕方の再放送で何周もした作品。特に大学生で全話見返した際のインパクトは大きく、アンドレ視点での哀しみが、胸の奥に刺さっている。
2025年の映画版も、重要なポイントは抑えられていた。ただ外連味タップリな出崎演出が染み込んだ視聴者としては駆け足すぎる印象。歌曲でストーリーを進行させるミュージカル風演出も嫌いじゃないが、曲がポップス調な事に違和感があった。
終盤、アンドレとの悲恋がガッツリ描かれているので大きな不満はないが、どうしてもTVアニメに比べるとフリが少ないなと、ないものねだりはしたくなる。
中高生の頃、夢中で読んでスピンオフの作品も全部読んだと思います。ア...
今時に描写
映画化されてとっても楽しみでした。懐かしい日々がまた復活するかのような
オスカルが主役なのでアニメで見てたところがところどころ省かれてるのは仕方ないと思います。
昔を知るものとしては昔のままでいいかなと感じました。
初めて見る人はまたこれはこれで楽しいのかなと感じます
タイパ時代の「ベルばら」だった🌹
歌ありBGMを頻繁に台詞に被せて来るので、何かのダイジェストを観せられている感じでした。新時代の「ベルばら」を作ろうとしているのに、マリー・アントワネットがプロパガンダ通りの、国が傾く程の贅沢の限りを尽くした人物として描かれていて、古さを感じました(アントワネットは倹約に努め、あの有名な言葉「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」も、ルソーの自伝にある言葉を用いて貶めたものと思われます)。本作のアントワネットは全く魅力的では無く、さほど重要人物では無いと感じたので、平野綾さんを起用するまでも無かったと思います。アンドレは良かったです。宝塚歌劇団や黒木瞳から離れて、原作通りじっくり作って欲しかったです。有名な主題歌「薔薇は美しく散る」が流れないのも、盛り上がらず酷いです。
PV?
劇場に観に行く機会を逃したので、ネトフリで視聴しました。
自分は「ベルサイユのばら」というと宝塚(安奈淳とか鳳 蘭とかの時代)が思い浮かぶか、1979年公開の実写のカトリオーナ・マッコール主演の「ベルサイユのばら」になる。
宝塚のきれいな「ベルサイユのばら」を観ていた小学生当時、なんとなく家族で行ったカトリオーナ・マッコールの「ベルサイユのばら」、その中でオスカルが自慰行為をするシーンを見て、小学生だった自分は衝撃を受けた。
そして、2025年版のアニメ「ベルサイユのばら」の話、これはPVなのか。
ミュージカル的ともいえるけれど、さらっと歌で話を進める。
その辺は宝塚のイメージがあるから 逆に物足りなさを感じるけれど、つまるところPVアニメに見えてしまう。
「ベルサイユのばら」を110分程度でまとめるのだからかなりの端折り具合でもある。
最近のアニメの傾向だと2部作とか3部作にしちゃうのだろうけれど、それをしなかったのはよい判断だと思う。PVのようにみえるのは、そういう判断からの構成演出のせいなのかもしれない。
よくまとめきった
ネトフリで配信解禁となり早速見ました。
漫画未読・昭和のテレビシリーズを劇場版公開記念youtube配信で見ました。テレビシリーズは10年前にも全話視聴。宝塚版未見。
約2時間の映画作品にまとめるために、思い切った取捨選択でしたね。
「ベルサイユは大変な人出ですこと」の名言が出るデュバリー夫人とのバトル。
ポリニャック夫人の暗躍。
ド・ゲネメ公爵、ジャンヌ等々、物語を盛り上げる素晴しき敵役のエピソードが、劇中流れる映像のみで表現。
オスカル、アントワネット、フェルゼン、アンドレの恋物語にフォーカスを当てるのは必然だったかと。ロザリーの出番も相当抑えられたものになったのも、止む無し。
時間的制約の中で劇場版での解釈も
・アンドレの目の怪我が黒騎士との戦いではなく、民衆の暴動からオスカルを守るため
・アントワネットの恋を密告する手紙でルイ16世にバレる事。その上でアントワネットの心情に理解を示すシーン。(テレビ版ではなかったかと)
・オスカルとアンドレの結ばれるシーンの違い(劇場版の方がとても自然ではある。テレビ版は無理があるがドラマチックではある)
・アンドレの亡くなるシーン
・オスカルの亡くなるシーン
個人的には許容範囲の演出と感じます。
一方個人的に違和感を感じる演出もありました。
・劇中歌が今風すぎて、とても違和感。ミュージカルのような演出は宝塚ファンに向けた演出で良いのですが、曲のイメージを個人的にはクラシカルにして欲しかったですかね。
・アントワネットとフェルゼンが結ばれるシーン、ハートがキュウピーンと光り、天にビームのように登るのはやり過ぎかと(笑
・女子漫画の古典的表現方法の「驚きの白目」「目元の縦線」に、少し笑ってはしまうも、これは良い演出だと思います。
・アランの無骨さは昭和版のほうが・・・・とはいえ、今の時代はこのくらいのマイルドさで良いのでしょうね。
違和感はあるのですが、私個人がおっさんなので作品のターゲット層ではないことは十分理解をしているので、これで良いと思います。若い女性ファンの掘り起こし、昔からのファンに向けているし、4人の恋模様がメインなので良いと思います。
現代の解釈に戸惑いを感じながらも、物語とキャラクターの芯がしっかりと立っているので本作品も楽しいし、感動します。「良い悪い」ではなく「好きか嫌い」か(それも2択という極端なものでもありません)
あとはオスカル役の沢城みゆきさん、素晴しかったですね。彼女でなければ今のオスカルは表現出来ないだろうと思います。様々なシーンでその時の感情がしっかりと伝わりました。
あわせて、アントワネット役の平野綾さんも、天真爛漫な少女からオスカルとの別れのシーンの重厚な演技素晴しかったです。
記憶を呼び戻された
遠い遠い昔、原作をコミックスで読み大好きになりました。
アニメも全部観てました。
今回の映画化には最初「うーん…」という気持ちで。
映画館に観に行く時間はあったのに、結局行かないままで上映期間は過ぎましたが。
本日、配信に上がっていることを知り、午後から鑑賞。
ああどうして私は封切り初日に行かなかったのか!!と自分を責めました。
皆さんがおっしゃっている通り、アニメではものすごーく改ざんされて釈然としなかった数々の名場面が、いろんなところに散りばめられていました。
自分でもびっくりするくらい、原作のセリフや描写を覚えていました。
二時間にまとめることは不可能なんじゃない?と思っていましたが、例えばポリニャック夫人に
話しかけて屈辱で泣くシーンなどがサクサクっと流れて!
おおお!と!笑
何よりも、オスカルとアンドレのあのシーンの
時の、オスカルの恥じらう顔の描写に、今回の作品の本気を感じました。
あそこ、原作にものすごく忠実でした、忘れ難いのですよ、あのオスカルの表情は。
と、ついつい熱く語りたくなるほど。
熱いお話とは対照的にエンドロールで字幕で語られるフランスの史実がとても淡々と恐ろしく、ああそうだった、この後…と。
原作のラストも思い出しました、フェルゼンの最期の描写の残酷さ。
この物語はあくまでもフィクションなのですが、ものすごく丁寧に歴史に基づいて描かれているので、歴史とか苦手な私でも、フランス革命のことだけは詳しくなりました。
また原作を読みたくなりました。
色褪せない作品だと改めて認識しました。
ミュージカル仕立てではありましたが、どの曲もきちんと合っていて、後ろにも原画の一コマ一コマらしきものもたくさん流れていて大満足です。
訂正。
マリーアントワネット が話しかけて屈辱を覚えるのは
ポリニャック夫人ではなく、デュ・バリー夫人でしたね
大事なことなのできちんと訂正させていただきます。
感動しました
心の自由に従って、哀しく、誇り高く、美しく、咲き乱れたベルサイユのばらたち
原作は池田理代子の名作漫画。
それを基にしたTVアニメや宝塚による舞台も有名。
キャラも絶大な人気。特にオスカルは、アニメキャラとしては『あしたのジョー』の力石に続いて2人目となる葬儀も行われたほど。
一世を風靡した名作が、令和の時代に再び幕を開ける…。
あまりにも有名な作品やキャラは知っているが、作品をしかと見るのは初めて。
さあ、フランス革命時を生きる人々の激動の人生と華麗なる愛の世界へ。
国内情勢揺れる18世紀後期のフランス。
王位継承者・ルイ16世の妃として隣国オーストリアから嫁いできたマリー・アントワネット。時に14歳、両国の政治的同盟の為の政略結婚だった。
マリーは近衛士官のオスカルの美しさに目を奪われる。が、オスカルは、将軍であった父から“跡継ぎ”として教育を受けた男装の麗人であった。
マリーはオスカルに全幅の信頼を寄せ、オスカルも親衛隊長として忠誠を尽くす。
ルイ15世が崩御し、ルイ16世が即位。マリーも王妃となる。そんなある時、スウェーデンから伯爵フェルゼンが訪問。
オスカルはフェルゼンに想いを。が、フェルゼンはマリーを。マリーも王妃という身でありながらフェルゼンに。
許されぬ想いを抱くのはもう一人。オスカルの従者アンドレ。
そんな彼らを、時代の荒波が押し寄せる…。
原作は10巻から成る大長編。
それを2時間の尺にまとめるのは無理。ダイジェスト的なのは否めない。
原作漫画やアニメ、昔からのファンには物足りないかもしれない。
が、要所要所のハイライトや見せ場は設けられ、私のような初見者や新しい世代が見る為の“入門編”としては最適。その為にも作られたのだろう。
前半は4人の関係や人間模様が華麗に展開。
「パンが無ければお菓子を食べればいい」という発言で困窮の人民を尻目に贅沢の限りを尽くした事で知られるマリー・アントワネット。
若くして嫁ぎ、宮廷内の周囲からの視線や世継ぎの出産のプレッシャーで孤独を感じていたマリー。それが贅沢三昧の嗜みへ。オスカルは危惧する。
そんな時出会ったフェルゼン。勿論国王を愛してはいるが、心から惹かれるものは無かった。
フェルゼンに対して初めての恋。自分の自由な気持ち。
フェルゼンもマリーを愛す。結ばれぬ許されぬ恋である事は承知。フェルゼンはマリーを愛する為、独身を貫く。
オスカルもまたフェルゼンに結ばれぬ許されぬ想いを抱く。彼の想いはマリーに向けられ、王妃の想いを近衛隊長であるオスカルが想いを抱く事は出来ない。
アニメ史上に残る名キャラと言っていいオスカル。
女性としての容姿端麗、美しさ。男性として育てられ、誇り高さや勇ましさ。聡明でもあり、儚さも滲ませる。女性から見ても男性から見ても魅力的。その魅力に納得。田島令子の声優としての当たり役だが、今の時代なら美しさと強さを併せ持った沢城みゆきはベストなキャスティング。
美しきキャラたちが織り成す人間関係の中、身も心も一番のイケメンはアンドレと言えよう。
オスカルの乳母の孫。オスカルの従者だが、オスカルとは幼馴染みや兄弟姉妹のように育つ。
常にオスカルの傍に。オスカルへ、彼もまた結ばれぬ許されぬ想いを抱いている。
ある時暴徒からオスカルを守り、片目を失明。やがてもう片方の目も視力が…。
現世でオスカルと結ばれぬ事に苦しみ、オスカルを連れ立って来世へ旅立とうと…。それほどの深い愛。
アンドレの想いを知らないでいたオスカルだったが、やがてその想いに気付く。彼の苦しみが私の苦しみ、彼の喜びが私の喜び。私のアンドレ!
ある運命の前夜、二人は遂に結ばれる。将来も誓い合うが…。
4人各々が持つ哀しみや想い。
後半になるにつれ、オスカルとアンドレのラブストーリー。前半比重の大きかったマリーとフェルゼンは蚊帳の外…。
ミュージカル調の演出も賛否分かれているよう。が、宝塚歌劇にもなっている訳だし、これはこれで。
登場人物たちが歌い出すのは後半の一曲ぐらいで、オリジナル楽曲の数々が登場人物たちの心情や作品世界を彩る。
流麗な映像美も相まって、たっぷり堪能。
が、2時間ずっとミュージカル調演出×4人の織り成すラブストーリーだけだったら飽きが来てたかもしれない。
後半は寧ろ、史実絡むドラマに胸熱くさせる。
国内情勢はさらに不安定に。
人民たちの暮らしは困窮と貧困のどん底。日々の暮らしも、食べるものも、明日をも知れぬ。
その不満や憤りは王室へ。王室は衛兵隊で鎮圧。
各地で着いた火種は遂に、大きな炎に。フランス革命の始まり。
オスカルは人民やフランスをもっとよく知ろうと、近衛隊を辞し衛兵隊へ移る事を願い出る。マリーは当初反対するが、オスカルの意志は揺るがない。それは二人の決別も意味していた…。
オスカルが配属された隊は、貴族出身で女の隊長に反発。
兵は皆、人民出身。兵たちもその家族も苦しんでいた。
隊内で起きた不祥事をきっかけに、互いの信頼が築かれていく。オスカルは隊に、“心の自由”を説く。
人民と王族が遂に衝突。立ち上がる人民に、王族は武力で制圧。
人民を守る筈の軍が人民に銃や砲を向ける。無慈悲に攻撃を…。
フランスは誰のものか…? 権力を貪る一部の王族や貴族や軍のものか…? それとも人民か…?
オスカルも決断迫られる。権力の犬として付くか、人民と共に闘うか。
心の自由に従って。迷いは無かった。
アンドレ、そして隊と共に。
自由、平等、友愛。
人民と愛するフランスの為に。
だが、その闘いの中で…。
どの国にも壮絶な歴史がある。
日本なら戦前~戦後の大転換、韓国なら民主化。
自国や隣国ならまだしも、歴史的に有名でも18世紀のフランスの革命などなかなか知り得ない。
それをただ学校の授業で習っても興味持てない。実際私も習った筈なのに、ほとんど覚えていない。
しかし、こうやってエンタメとして見せる事で改めてよく知れる。
一見は美しきキャラたちが織り成す恋愛模様だが、その根底にはフランスの歴史をしっかり昇華。
池田理代子女史の手腕と作品が今尚愛され続ける理由が分かった。TVアニメの方も見てみたくなる。
ノンフィクションの歴史を背景に、フィクションの物語やオスカルなど架空のキャラも。
が、モデルは居た筈だ。名も無き英雄たち。
本当に誇り高き英雄、人民たち。
彼らを忘れない。
心の自由に従って。哀しく、勇ましく、美しく。
咲き乱れたベルサイユのばらたちよ。
タイトルなし
原作、アニメの大大大ファン!
イメージ壊れるちゅうねん!と思い劇場に足を運べなかった作品
Netflixで配信が始まったため観賞しましたが…
これが物凄く良かったんですな!
私の中ではオスカル様の声は田島令子しかあり得んかったけど、沢城みゆき素晴らしかった
全く違和感なく惹き込まれたし
本当に原作に忠実に描かれてて、聞きたかった台詞も聞けて満足やった(オスカル様とアンドレのラブシーンは、えっ!?そこまでやってくれるん?って思う程笑)
最初はミュージカルにする必要ある?って思ったけど、必要あります!
只今、映画館で観なかった事を激しく後悔中…
やっぱオスカル様の最後の台詞は「アデュー」より「フランス万歳!」の方がええな
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