「オスカルの引力、普遍的すぎる」ベルサイユのばら teraさんの映画レビュー(感想・評価)
オスカルの引力、普遍的すぎる
女子高生の頃に原作を読んだ時ももちろん大名作だと思いましたが、大人になって改めて今作を観て、オスカルへの憧れで泣けました。そんなふうに生きてみたすぎる。オスカルというキャラクターが我々に示すもの、普遍的すぎる。偉大…
尺足りなく感じる問題は正直あったのですが、多くの方が言及されているように後半の展開がとても丁寧にオスカルの心境を追っていて、個人的にはここを映像で観られただけでも感無量です。
悲劇的ともいえる物語の顛末でありながら、オープニングやエンドロールのテーマ曲が力強く希望に溢れているのもぐっと来ました。決して悲壮感ばかりじゃない、それぞれ誇り高く輝かしく生きたのだという人生賛歌と感じられました。
先述のように2時間の尺の中でどうしても、かなり大胆にエピソードの取捨選択をされており、正直前半は駆け足に感じました。それにより特に原作未読の方が物語全体をどう捉えるかは、わからない部分です。
個人的にはまた観たいですし、今回は描かれなかった部分も含めて原作が読みた〜い!と、ベルばら再燃させていただき、観てよかったです。
原作への愛を随所に感じる映像化で、オスカルたちに再会させていただけたような、そんな気持ちになりました。
おけんさん
原作未読の方の視点からのコメントありがとうございます!
なるほど確かに、エピソードが絞られたことで、「革命とオスカル」の部分に最もフォーカスした作品として私も受け止めていたかも…と、いただいたコメントから気づきました。
どうしても初見は「全エピソードは絶対に入らない…どうするんだろう?」と、原作と比較する視点が入ってしまいましたが、2度目のほうが却って先入観なく観られそうです。
単独の映画作品と意識して、もう一度観てみたいと思います。