「【演出酷評】安っすいミュージカルさえなければ…」ベルサイユのばら にんにさんの映画レビュー(感想・評価)
【演出酷評】安っすいミュージカルさえなければ…
上映直前に薄ら寒いミニキャラ劇場が始まった時点でなんとなく嫌な予感はしていたが、安さに安さを極めた演出と中途半端にディズニー感を醸してくる謎ミュージカルを浴びせられたときには渇いた笑いを堪えることに必死になり、開始 10 分程度で席を立つべきかどうか本気で迷い始めた。
フランスの物語なのになぜ歌詞に英語が入るのか。
登場人物のセリフに被せるとは何事か。
ニコニコ動画で上映すればツッコミコメントの嵐で画面が埋め尽くされていたことだろう。
舞い散るバラの花びらはまるでプラスチックのようだったし、そもそも空から垂直かつ大量に降ってくるのはどういうわけなのか。
そういう笑いを誘っていたのだろうか。
物語が深刻さを極めていくにつれて不愉快なミュージカルが挟まる余地はなくなっていったので、ストレスは徐々に軽減されていった。
作画も原作に寄せようとしすぎて顔の影にさらに縦線を入れたりして不自然な表現になっていたが、そこはアニメお得意の描写でどうとでもなったろうと思う。
映画として良かった点はオスカル様が麗しかったことと、ベルサイユ宮殿の作画が素晴らしかったことくらいか。
星 2.0 にしようかどうか迷ったが、原作ファンとしてはストーリーが捻じ曲げられることがなかったことを評価し 3.0 にしておく。
個人的にアランがオスカルを想うシーンも入れてほしかったが、時間の都合で入れられなかったのであろうことは納得できた。
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