ヴィーガンズ・ハムのレビュー・感想・評価
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フランスの知的水準の高さを感じた!!
グロはなくてギャグ映画ですが、所々笑えますし、不倫男や金持ち夫婦とのやり取りやラストなど上手いなあというシーンも結構あって、楽しめました。次第に「イラン豚」をどう調達するのか、気になっていきます。テレビでいつも猟奇殺人犯の番組をやっているのも良いですね。このよつな映画を作って発表できるフランスに、知的水準の高さを感じて羨ましいです。正直美味いのかは疑問ですが、このテーマではソツなくまとまっていると思います。
最高のブラックコメディ
めちゃくちゃ笑った
夫婦でヴィーガンを狩るシーンが最高で
ナチュラルボーンキラーズのミッキーとマロニーのカップルを思い出させてくれた
話としては肉屋が自分の店で憎きヴィーガンをイラン豚と偽って販売するというわかりやすい話で
ストーリーがシンプルなので笑えるシーンがたくさんあって楽しめた
主人は肉を愛する気弱な男だったんだけど
奥さんに上手いことコントロールされて終盤では同業者の耳を食いちぎるほどに凶暴化していてそこの変化も面白かったし
はじめは情けないおじさんにしか見えなかったのにそのシーンではカッコ良く見えてしまった
そして自分たちの利益のために散々人を殺めておいて
サイコパスにはなりたくないと言って苦悩するのも笑えた
監督がコメディアンで主演もしているところがさらにこの映画を好きにさせてくれた
また笑わせてくてるような映画を作ってくれる事に期待したい。
フランスばん…ざい…!
Amazonプライムにて視聴。
いやワロタ。過激ヴィーガン風刺に人種差別、宗教タブー、人倫崩壊てんこ盛り。
日本だったら即「市民団体」からの抗議殺到でSNS大炎上、関係者による謝罪会見ライブ配信…かな?さすが革命の国おフランス!なんでもアリ!
個人的には北米某国在住時、在留邦人のナンチャッテヴィーガンのグループに嫌な目に遭わされた記憶もあり、ニュース等で見聞するヴィーガンの自己中行動にも反感を持ってたのもあり…で、本作品には当時の溜飲を下げさせてもらいました。
作品としてはそこまでグロくはなく、手がミンチにされたり男性ソーセージがまるでソーセージのように犬に喰われたり、不謹慎だけどつい笑ってしまう。
日本にはまだそこまで過激なヴィーガンはいないけど、欧米では結構な数のヴィーがいて、普通の商店が被害に遭うことも少なくない。
くだんの北米某国のヴィーも「動物を守るために夜中に毛皮店のシャッターにベタベタと貼り紙してきてやった」「庭に鎖でつながれてる犬を助けるためなら侵入しても罪にはならない」とギラギラした目で捲し立ててて、正直怖かった。
本作の肉屋夫婦(どっちかってと嫁のほうがヤバい)はシリアルキラーサイコパスとして描かれてるけど、二人の軽妙な夫婦漫才っぽい会話のおかげで不気味さは微塵もない。むしろ被害者であるヴィーガン達の異常性の方が際立っているような気さえする。
宗教対立、移民問題、格差社会、現代フランスで起こっている様々な社会の闇をしれっと面白おかしく描くフランスのエスプリに乾杯!
サクッと痛快コメディ
タイトル通り
人肉×ブラックユーモア
なんだこれは…超面白いじゃん。
総合点が高すぎるブラックユーモア映画。
売れない肉屋の夫婦が、不慮で殺してしまったヴィーガン(菜食主義者)の肉を誤ってハムとして売ってしまう。
しかもそのハムが美味しくて評判になってしまう😂
超ネタ的な出だし。
だから、どこかで尻すぼみするかと思いきや、面白さが最後まで継続する。
人肉を売る、という道徳的な葛藤まで描き、しかもこの葛藤を暗くではなく、明るく描く見事さ。
物語の進みも良い。殺す殺さない、の流れに緩急をつけて、グロ殺し面白パートと人間ドラマ面白パートを交互に楽しませてくれる。
ラストまでブラックユーモアを貫き通したことも驚き。脚本力がすごい!
グロとコメディとヒューマンドラマを掛け合わせた素敵な作品。
ぜひご覧ください〜🍖
スレスレのネタが続くブラックコメディー
日本だったら不謹慎だ無礼だと言われそうなセンシティブ(主に政治/宗教系)なネタがてんこ盛りで、これが受けるフランスは心が広い。あるいは普段からそのような衝突が身近にあるのでこのレベルでは目くじらを立てないのか。
イスラエルとパレスチナのようにとか、イランの豚とか(イランはムスリムなので豚はご法度)、「ハラール無いよ」と言ったら「いいからイランの豚をくれ」と言った彼は破戒ムスリム。
おまけにウィニー。熊の被り物でからかったりピグレットの話が出たりすることからわかるようにこれは「クマのプーさん(ウィニー・ザ・プー)」のことで、習近平が似てるってことで中華圏ではタブー。製作年から考えて、製作側にその意図が無いとは思えない。
また、カニバリスムについても「キリストの肉だって言って食べてるじゃない」というセリフがあるが、これは映画「生きてこそ」(ウルグアイの遭難者たちが生き延びるために他の被害者の肉を食べながら救助を待つ話)でも出てきたセリフ(あるいは伝記のエピソードだったかも)。
ところで、佐川一政が人肉を食べたのはパリでの話。今回の舞台もパリ。これは単なる偶然だろうけど。
なんでこの映画で人肉食がコメディのネタとして通用するのか?
日本だったらB級グロテスクホラーでしか使われないネタだろう。(「ひかりごけ」を除く)
ヨーロッパではそこまで人肉食は(知識として)一般的でないから?
実際にパリでの人肉食の話はついぞ聞いたことが無いし、犬鍋や猫肉以上にネタにもならなかった。そこまで人肉食は縁が無いから、ここまでのネタに出来るのかな?
おそらくヨーロッパの人にとっては人肉食はアジアや南米の未開地の話か、戦時中のソビエトの話でしかないんだろうなあ。
でも日本では肉(しし)食いの文化が浅く、人肉食も倫理的に受け入れない。わかってこの映画を見ている人は大丈夫だけど、いきなり普通の人が見たらそうとう拒否反応がおきるのでは。
ヴィーガンをハムにする。
最高
やってる事は超絶エグいのに
なんでやろ、胸糞悪くならないな。
小さな肉屋を営むヴァンサンとソフィーはお店の経営危機に加えて二人の夫婦関係も危機の真っただ中。そんな時にマスクを被ったヴィーガンに店を襲われ、一人のヴィーガンと揉み合いになり被っていたマスクが取れて顔が見えたが、振り切られて逃げられてしまう。
同じ肉屋の友人宅に行っても、経営の規模の違いやら収入で散々マウントを取られる始末でもう帰りの車内の雰囲気は最悪。すると、帰りの田舎道である自転車を追い越したところで、ヴァンサンが車を停める。
あれ、うちの店を襲ったヤツだ。顔を覚えている。
すかさず車をバックで進めると、ガコンガコン!と激しい衝撃。
ヴィーガン野郎を轢いてしまった。しかも即死。
自首する、放置する、いろいろな思いが巡る中で、ソフィーが普段よく観る犯罪者の手口を紹介する番組で、バラバラ殺人が紹介されていたことを思い出し提案。ヴァンサンは気が進まないながらも自宅の解体場で人肉の解体を始める。
気持ちの悪さであまりよく寝付けなかったヴァンサンは翌朝寝坊し、遅れて店に行くとお客が今朝買ったハムが美味しかったからまた欲しい、と店に来ていた。ヴァンサンはハムを用意した覚えがない。もしや…それは、前日に解体した肉の一部だった。
インドはベジタリアンが多いって以前も何かのレビューで書いたけど、その関係もあってヴィーガンもまぁまぁいる。ただ欧米の典型的ヴィーガンのような刺々しさはなく、彼らの宗教観に基づいた主義なのでこちらもあまり気にしない。
だけど、なんであんなに欧米のヴィーガンは攻撃的なのかイマイチよう分からん。それは恐らく全世界ある程度みんな近い認識だから、この映画のコンセプトが成り立つんだろうな。典型例は娘の彼氏くん。早くショットガンで頭撃ち抜かれてくれへんかなと思うぐらいの、とにかくメンドクサイ理屈を並べまくる。いや、僕いいですって言うだけでええのに、なんでわざわざ不愉快になるような言い草なんかなと思ってしまう。
そんなヴィーガンが逆に肉として消費され、しかもそれが行列ができるほど美味しいという皮肉。彼らは草食動物だ、みたいなくだりは悪ノリだなーと思いつつ、不謹慎にも笑ってしまう。中盤以降は完全に単なる猟のヴィーガンバージョンと化していく。
また、経営が傾いていた時にはギクシャクしていた夫婦関係も飛ぶように売れる”イラン豚”のお陰でどんどん良くなっていく分かりやすさ。結局金の切れ目が縁の切れ目なんだなと。
強めの皮肉、倫理観と欲望の綱引き、主義主張の異なるものというだけでなく、普通に生業としていることが完全に攻撃対象となる理不尽、夫婦の関係の危うさなどなど、切実且つどうにもならない閉塞感モリモリのはずなのに、ポップな音楽と明るい日差しの中であっけらかんと進んでいく感じもあるので、やっている事の割には軽いノリで観ることができるかな。
星四つでもええかなーと思ったけど、そこまで何かが残ったわけでもないのでマイナス0.5。
ブラックコメディの佳作ですね。
【見つけてしまった新たなる肉の調達方法。肉屋夫婦のヴィーガン狩りを描く痛快コメディホラー 。】
■屋を営む倦怠期の夫婦、ヴィンセントとソフィー。
ある日、店がヴィーガンの活動家たちに荒らされ、ヴィンセントが犯人の1人を殺してしまう。死体処理に困ったヴィンセントはそれをハムに加工するが、ソフィーが勘違いして店頭に出してしまう。
ー ブラックコメディ。戦慄の人間狩りとカニバリズム、夫婦愛のコントラストが利いた不謹慎な笑いが満載。ー
■感想
・観ていると、ヴィーガンの人達の、美味しそうなハムにゴックンである。
<今作は、ホラーと言うよりはコメディだよね。面白かったぞ!>
面白い
社会風刺までは行かないくらい、ブラックジョークレベルのテンションの映画だったけどその愉快さが上手くはまってるように感じた
肉屋だから人間の解体への抵抗感の少なさがあったりと、納得感多めの人物造形だった。
殺人に対する葛藤のシーンも短めでとにかくスッキリする映画ってかんじ。
ブラックコメディ映画で良かった
現代のヴィーガン事情がよくわかる映画
ヴィーガン対ノンヴィーガンの話しを起点に社会問題を提示している社会風刺映画。
ヴィーガンのことはよく分からないですが、世界には色々な考え思想を持った人がいることがよ~く分かりました。
この映画を観て戦時中「人肉」を食べて生き延びた話し(実話)を思い出しました。
飼い犬に殺したヴィーガン青年の肉をやるのも笑いました。
その青年の陰部(ボカシ無し)は本物でした。(包茎)
笑える面白い映画でした。(;^_^A
至高のアンチテーゼ
一言「最高」でした。
昨今問題視される、ヴィーガンの過激派に対する明確な答えでした。反ヴィーガンの過激派がいたらまさにこのような人達でしょう。
自分はヴィーガンではないし、否定するつもりもありませんが、過激に押し付ける人達がいるというのもまた事実。
我々には人間だからこそ持つ欲望とエゴ、他人には立ち入られたくない領域があるものだと考えさせられました。
上のように書いたのはいいもののあまり考えさせるタイプの映画ではありませんでした。
ホラーというよりコメディー映画ですね。
テンポ感満点。途中で入るBGMは主人公達のサイコパス具合を増長させ、いい演出だったと感心しました。
ラストシーンの「ウィリー」という発言では、色々な解釈があると思います。
「心臓発作で死んでしまった。いじめられていたのに可哀想だった。」という後悔か、はたまた
「あいつのペースメーカーさえ出てこなければ。」
という後悔なのか。
作中ウィリーの事で悩んでいる描写はありませんし、妻の狂っていく様子は丁寧に描かれていましたので後者の方がスッキリする解釈と言えます。
私個人的な解釈ではありますが、隣人とのパーティーの際にペースメーカーが出てきたことで、食べきらずに帰ってしまった為、
「美味しかったのに、残しちゃった、」
という心残りなのかなとも、思いました。
まぁ、総じて「至高のアンチテーゼ」でした。
個人的好きなコメディー映画ランキング上位です。
草食動物は美味しい。
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