「特殊な才能 ✕ 生への執着 ✕ 強運²」ペルシャン・レッスン 戦場の教室 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
特殊な才能 ✕ 生への執着 ✕ 強運²
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ユダヤ人青年が主人公。
ドイツ軍親衛隊(通称はSS)に殺害される直前に、
自分はペルシャ人だと咄嗟にウソをつく。
・2840人のフルネームを暗記するという藤井聡太並の記憶力。
・突然殺されそうになる、その時とっさに「オレはユダヤ人ではない。ペルシャ人だ」と叫べる生への執着心。
・ペルシャ語を学びたくてペルシャ人を探していたドイツ人将校の部下に捕まる超強運その1。
・自らの命を投げ売ってホンモノのペルシャ人を殺害してくれた仲間を持つという超強運その2。
実話にインスパイアされた、と最初にテロップが出るが、どこからどこまでが実話か、まったくわからない。
※ネットで読んだ監督のインタビューでも、取材者を煙に巻いていた。
原作小説のタイトルは『言語の発明』。
まさにそうなのだが、その″新言語″を、残虐さで知られたSSの将校に対してペルシャ語として教えてしまう。
それだけでも、いつバレるか、なかなかの緊張感なのだが、
ほかにも、
ペルシャ人を自称する主人公を執念深く疑い続ける兵士(マイヤー)と、彼を取り巻く二人の女性兵士(エルザとヤナ)、男性器が小さいとエルザにディスられたことを根に持ち、ソビエト戦線送りにする強制収容所長。。
すべての登場人物が、実に人間臭い。
本題からは逸れてしまうが、、、
ユダヤ人強制収容所を舞台にした映画である以上、
生と死の隣り合わせを描こうとしている以上、
残酷なシーンはなくせないかもしれない。
しかし、個人的には、無抵抗な一般市民がなにもできず殺される映像は見たくない。
そのような劇薬がなくとも、死と隣り合わせの恐怖は描写できるはず、だと思えてならない。
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