「圧倒的な映像美と世界観を堪能!」アバター ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター Duchampさんの映画レビュー(感想・評価)
圧倒的な映像美と世界観を堪能!
4Dで鑑賞。
めっちゃ水が飛んで耳元から空気出る。そうじゃない。飛行シーンの揺れより目立ってどうする?
4Dはまだ発展途上だと思うから今後に期待。
▽映像
肝心の映像自体は3Dで観るのが前提だけあって、よくある3Dゴーグルの違和感が全くない!
圧倒的な世界観と映像美で没入感が半端じゃない!
自分も主人公のように現実とアバターの境界が無くなるようだ!
話の展開上、地球上と戦争するのは仕方ないんだけど、もっとこの世界を堪能したかったというのが本音。
そこは続編に期待。
▽映画の見せ方とかテーマ的なこと
この映画、ボケっと観てると、ただ3D映像がキレイで展開としてはよくあるSF映画、と思ってしまうかもしれないが、、実は物凄く計算された映画なのでは?と思ったので書き殴ってみる。
この映画の見せ方の上手いことは、
前半はあえてゲームのような美しい世界観にGHOST IN THE SHELLのような”肉体と魂、現実と虚構”的なテーマを乗せたSFかと見せかけて、
後半、その現実と虚構が地続きであり、その接点が侵略戦争でしかない苛烈な”現実”が突きつけられる点だ。
ターニングポイントは“契り”の後に重機が蹂躙するシーン!観客はジェイク君と共に(現実)に引き戻される!
ジェイクがパンドラ人のアバターに没入したように、観客もジェイクをアバターにしているのだ。
それを意図的にやってると思った前半のシーン↓
・人間の侵略地とパンドラの村は地続きなのに、あえて人間とパンドラ人が一緒のシーンを作らない
・マトリックスのようにアバターの電源を落とすときにシーンをあえてブツっと切って、”現実と虚構”が分断しているような錯覚を植え付けている
・電源を落とすと肉体がぶっ倒れるシーンは前半全くない
・重機が来るシーンでようやく電源の抜けた肉体が重く、実在感を伝えるようになってる
全部意図的にやってるとしたら凄く計算された演出してだ。
後半は、ジェイクは自分の罪を償うかのようにパンドラ人と共に戦い、遂には地球軍を撃退する。
(人間と戦うことに何か思うことは?というツッコミは野暮なのだろう)
パワーローダー戦、大佐強すぎて草。生き残ったらランボーになれるよ。
最後、ジェイクがアバターに魂を移す?という驚愕の展開に!
脚か動かないからとはいえ、自分の肉体を簡単に捨てられるか?と思ったが、この映画ではそこは大きなテーマではないのだろう。
結構驚いた展開だったが、後から考えるとやはりこの映画の肝はSFガジェット的な肉体ではなく、異民族(自分と異なるもの)への理解と帰属、イニシエーションを通しての成長なのだろう。
▽次回作!
そしてEDの途中で次回作の映像公開。
海の描写がまあ〜美しい!鯨みたいなクリーチャーの造形も相まって期待せずにはいられない!