「最高の映画体験の1つ」アバター ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター しろくまさんの映画レビュー(感想・評価)
最高の映画体験の1つ
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今冬に続編の公開が予定されているため、ジェームズ・キャメロン監督が自ら手掛けたリマスター版が2週間限定で公開。
IMAX、3Dで鑑賞。
2009年公開作品だが、まったく古びていない。
「映画を観る」という体験の中でも、最高のものを与えてくれる作品の1つ。
先住民族を支配し征服する帝国主義的なもの、自然環境破壊、戦争の愚かしさ、行き過ぎた資本主義の強欲さなど。
こうした本作のメッセージは現代であっても強い意味を持つだろう。
オリジナルの公開から10年以上経ったが、人類は課題を克服できていないことに気付かされ、愕然とする。
リマスターゆえ、映像の美しさは折り紙付き。
何よりも、もともと3Dを前提に作られた作品だけに、奥行きを感じさせる映像は圧倒的な没入感を与えてくれる。
メカや生物、そして地球とは異なる星の風景など、視覚に訴えてくるセンス・オブ・ワンダーに満ちたアイデアが素晴らしい。
後半以降、圧倒的な映像体験に心を揺さぶられっぱなしになる。
歴代興行成績世界ナンバーワンは伊達じゃない。
「スターウォーズ」ではXウィングが空を疾走した。
だが本作のメカはヘリが中心でスピード感はない。
メカに代わって爽快感を与えてくれるのは人が乗る翼竜「イクラン」だ。
このあたりには、先行する「スターウォーズ」を意識しながらも、違う価値を目指したジェームズ・キャメロンのメッセージが見え隠れする。
ヘタな新作観るなら…、と書きかけて思った。
いやいや。
テーマパークとかほかの娯楽を含めても、これより面白い体験って、そうそうないんじゃないか。
オリジナル公開を観ていない若い人に、特に薦めたい。
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