「衛星パンドラやナヴィに関するディテールと圧倒的な映像美によって、現実と錯覚してしまう。」アバター ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター ゆちこさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5衛星パンドラやナヴィに関するディテールと圧倒的な映像美によって、現実と錯覚してしまう。

2022年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

次元が違うので正直点数をつけられない…
SFファンタジー作品の圧倒的なオリジナリティーと革新性。映像美と衝撃でいうと10年以上これを超える作品は現れてないわけなので困惑しますね。そして全くもって古びていない。2009年の映画がまるで最先端。

物語の展開だけとると王道感あるけど、ディテールの情報量が膨大なのでこのバランスが正解な気がする。初めて見るはずの衛星パンドラやナヴィに関する膨大な情報量をすーっと理解し飲み込めて、まさにそこにあることが当たり前かのような錯覚に陥る。

獲物の死骸にも祈りを捧げるナヴィの自然観、生命が大自然の中で循環している事実、それを重んじるナヴィの文化、とにかくディテールがいい。ナヴィ語を言語学者と開発したことをはじめ、新たな生命体の文化から創り上げているこの執念の仕事をリスペクトしたい。
ネイティリはじめナヴィのデザインの美しさに惚れ惚れできるクオリティーは最高だし、英雄の顔つきになっていくジェイクも魅力的でいい主人公だった。キャラクターの心の動きが丁寧に描かれていたのも入り込める要素になっていて好感を持ちました。

タイトルをナヴィとかにせずアバターにしているのもお洒落でいいです。ジェイクは兄のアバターでもあった訳ですよね。アバター全編通して皮肉が効いてるけど歴代No.1作品なのほんと不思議で面白い。

ゆちこ