「総集編のようだった。TV版で見たかった。」劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦 角ハイさんの映画レビュー(感想・評価)
総集編のようだった。TV版で見たかった。
私は原作は読んでおらずTV版で「ハイキュー‼︎」を楽しんできました。
毎試合ごとに烏野高校が勝つか負けるか予想しながら見て、
その試合中で日向、影山をはじめとした烏野高校のキャラクターの成長を見ているのが楽しみ方です。
白鳥沢、稲荷崎といった強敵を破ってきた烏野が
合宿で凌ぎを削ってきた因縁の相手である猫駒高校と
春高での舞台で激突することになり、
ストーリー展開でも1番の盛り上がりを見せるところだと思っておりました。
しかも、劇場版で上映されるということで面白くならないわけがないと期待に胸が膨らんでおりました。
本映画を拝見したところ、淡々とラリーを打ち合う描写と試合中に水を刺すように入ってくる回想シーン(研磨、黒尾)が多く、
負けたら終了といった緊迫感やプレッシャーが感じられなかった。
期待が大きすぎた反面に、胸が熱くなることがなかった。
鑑賞していて「どこから展開盛り上がるの?大丈夫?」と言った感じで不安視していました。
音響は観客の応援や歓声の音、試合終盤の息遣いの音、主題歌との相性がよかった。
自宅では映画館の音響は用意することはできないため、臨場感が増して非常に良い。
試合展開はカットされたように早すぎて、
ワンプレーごとに選手の心境をフォーカスするシーンやサーブに集中するシーンや
タイムアウトして作戦を変更するシーンがなかった。
烏野の監督、コーチがほぼ喋っておらず、ベンチモブ(縁下、木下、成田)は全く発していない。
TV版のどの試合でも入っていた描写はカットされているように感じました。
個人的にTV版で面白かった白鳥沢戦(3期10話分)、稲荷沢戦(4期11話分)でも10話分ほど使用おり、原作がどれほど話数描かれているか分かりませんが本作品上映時間84分で収めることは厳しいと感じました。
それなら映画一本に無理して収めようとせずに、TV版を作成していただきたかった。
映画という限られた尺の中では、「ハイキュー‼︎」の1試合を表現するのは難しいのでは今回鑑賞して思いました。総集編やダイジェスト版であれば問題ありませんが、TV版の続編と謳っている手前、TV版で拝見してきたファンからしたら素直にTV版で見たいが正直な感想です。
次回も映画版で公開予定ですが、鑑賞するかどうかは検討しますね。