「初見でも楽しかった」劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
初見でも楽しかった
実のところ、ジャンプ連載では時々読んだが大半飛ばしていたし、TVアニメに至っては一度も観ない状態で鑑賞。
なのに、意外や意外、面白い。
アニメーションでスポーツを描くメリットは、プレイ中の動作一つ一つの「時間」が調整できること。
どんな意味や狙いのあるプレイだったのか、組み立ての中でどんな計算をしているのか、そういう解説をハサミやすいこと。
実際のバレーボールのプレイだと、一瞬すぎてわからない。
しかも、冗長にならないように、カット割、演出はスピーディーに。
プレイに説得力を出す、リアリティある作画。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』のモーションキャプチャーからのフル3DCGがもたらすリアルとは違い、腕のしなりや空中滞在時間表現はむしろデフォルメを取り入れたアニメならではのリアリティある作画だったのもよかった。
I.G.だからこそ出来たような。
さらに、鍛錬の積み重ねに加えて、過去の思い出と思い入れが、そのプレイに繋がるというのを見せてくれる。
だから、プレイからそのキャラの個性も(初心者でも)わかる。
取捨選択が上手い。
さらに、キャラへの理解度が高ければ高いほど、そのプレイに入り込めると思いますから、ファンムービーでもありました。
絶妙なバランス感覚と、アニメーション映画としての快感のある良作。
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