「やっぱり人間って弱いんだな」ちひろさん ニンフィア好きさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり人間って弱いんだな
一言でいうと、この映画は「ものすごくあったかい映画」です。誰とでも分け隔てなく接する主人公のちひろさんが、いろんな人の心を様々な形で癒していく中で、見ているこちら側も自然とその影響を受けている感覚になりました。人間誰しも悩んだり悔んだりすることがありますが、人の心は簡単に崩れてしまう。そんなときはやっぱり誰かの支えが絶対に必要です。人間は一人で生きていけるほど強い生き物ではありません。
それにしても、終始作品を取り巻くちひろさんの癒しオーラは何なのでしょうか。相手によって態度を変えることは一切せず、ちひろさんの手にかかればどんな人でも心が和らいでしまいます。どんなに優秀なマッサージ師でも取り除くことのできない心のコリを、ちひろさんなら見事にほぐしてしまうという、本当の意味での理想の人間のような印象でした。現実がちひろさんのような人ばかりなら、喧嘩や戦争なんて起こらないでしょうか。それ以前に、まず誰とでも分け隔てなく接することって恐らく想像以上に難しいでしょうね。誰にでも気に入らない人はいるだろうから、どうしても嫌な人を相手にすると顔に出たりしてしまいがちですが、どんな人でも一人の人間として受け入れることってすごく大事だってちひろさんから教えてもらった気がします。そして、自分の人生観がちひろさんに良い方向に変えられたような感じです。
これだけあったかい映画が他にあるでしょうか。人間って自分たちが思っている以上に弱いので、自分にとっての「ちひろさん」を見つけて癒してもらうのが良いのかもしれませんね。
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