湯道のレビュー・感想・評価
全226件中、81~100件目を表示
銭湯とタンポポと群像劇
映像作品の小ネタが好きで細かいところに結構目が行ってしまう。だからドラマの「99.9」(映画にもなったけど)とか大好きだった。この前までやっていたドラマ「警視庁アウトサイダー」も同じ。ま、どっちも演出が木村ひさしだったけど。
で、本作。まるきん温泉の入口付近を通る人たちがいちいち怪しい。確認はできなかったけど、カメオ出演している俳優がいたに違いない。そしてまるきん温泉の前にあるラーメン屋。途中から気づいたのだが、これ伊丹十三監督の「タンポポ」じゃないか。調べたら「タンポポ」の銭湯版みたいな映画にしたかったとか書いてある記事があるじゃないか。スッキリした!
さて、お話の方だけどこちらもなかなかよかった。古い銭湯を立て直す話というよりは、お風呂を愛する人たちの群像劇として楽しめた。生田斗真と濱田岳の兄弟、そして住み込みの従業員役の橋本環奈、この3人の空気感がいい。特に生田斗真は少しダメなやつを演じさせたら日本トップクラス。
とても心が温まるエピソードばかりで、気持ちよく劇場を後にすることができた。帰りに銭湯に行きたくなるかと思ったが、どちらかというとビールが飲みたくなった。
舐めていたがなかなかいい映画だ。
テレビドラマか募金映画レベル
お風呂は人を幸せにする
豪華俳優陣が織りなす、ある日常風景に涙
笑いあり、涙あり、大満足の映画
名俳優と呼ばれる方々が数多く出演しています!どの方も個性を活かした名演技で引き込まれました。
主演の3人も劇中での心情の移り変わりをとても丁寧に表現されていましたし、個人的には小日向さんの演技が圧巻の一言でした!言葉を発してないときも表情だけで感情の動きをありありと表現するような繊細な演技が、この物語に深みと説得力を与えている気がしました。
また、カメラワーク・演出にもすごくこだわりを感じました!
煙突から入って薪くべ場から出てきて火を吹く人を映すシーン、生田斗真と橋本環奈の男湯女湯隔てた長尺のカット、河原から湯を汲むときに一瞬カメラが汲んだ湯の目線になる描写、銭湯の日常を表現するときにお風呂から脱衣所を通り番台の後ろをグルリと回って戻ってくる撮り方、橋本環奈のドアップ!笑 などなど。
こういう映画ならではのこだわった演出ってほんと良いですよね^^
そしてストーリー!
メッセージの根底にある、禅の思想にも近い、日本人が古くから大切にしてきた心。自然への敬意と感謝。幸せとは追い求めるものではなく、日常の中から自分で気づくものであること。
どこかで忘れていたことを思い出させてくれるような名言•シーンの数々に胸を打たれました。
全体的に、とても満足度の高い作品でした。
ハートフル銭湯物語
「銭湯」と「湯の道」を守る2つの物語
現代の話だが昭和の匂い漂う懐かしい感じのエンターテイメント作品。予告や番宣を見て、銭湯を存続させていく話だと思っていたが、それだけでなく、茶道や華道のように風呂に入る時に作法を守って入る「湯道」という道を守っていく人々の話の、2つのストーリーが交互に織り混ざって進行していく。
正直私は、これだけスーパー銭湯やサウナが乱立する中では、従来のいわゆる銭湯は存在価値を見出せないと思っているので、映画の中で登場人物たちが銭湯存続への思いを一人一人語るシーンなど見て、違和感を持ってしまった。あと「銭湯vs温泉」の構図も違和感を持ってしまった。そこは対立させるところではないでしょう。
あまり深く考えず、大物俳優たちが次々と出てくるエンターテインメント作品として見てしまえば楽しめますし、風呂好きは映画見た後に風呂に入りたくなることは間違い無いでしょう。有名俳優たちが次々と脱ぐのも銭湯映画ならでは。生田斗真さん、30代後半なのに全身美白なのが羨ましい。
「サ道」全盛の中、温泉でもなく”銭湯”をテーマに映画製作をしたことに拍手!!
銭湯はつらいよ
まるで、「家族はつらいよ」のような、山田洋次っぽい温かさが、本作にはありました。在り来りで安っぽい予告には嫌気がさし、その上ポスターがあまりにもダサくて期待なんて全くしていなかったのですが、中身はとても優しくて面白い、よく出来た人間ドラマでした。もう、予告には騙されないぞ!
山田洋次のような人情もの、三谷幸喜のような群青劇。寺島進、浅野和之、笹野高史、吉行和子、梶原善、夏木マリという、二監督の常連も出演し、加えて小日向文世や戸田恵子、吉田鋼太郎に角野卓造、柄本明という日本映画界の重鎮勢揃い。これぞ、日本映画!なんだか懐かしいテイストで、じんわり来ました。日本映画の集大成と言っても過言ではありません。こんなにも、邦画界を支えてきた名優が揃う映画は他にないし、これ以上のものは出来ないでしょう。この国に生まれてよかった、とそこまで思える映画でした。
こんなにも沢山の登場人物を上手いこと、余すことなく描けているのには、終幕後、思わず大きな拍手を送りたくなるほど。《湯》の掘り下げも素晴らしいし、これがJapanese cultureだ!と世界に誇りたい物語であった。予告通り、「ほら、涙がぽろ〜り」。お風呂の映画って、そんなに濃ゆく出来ないでしょう、と思っていたのですが、ここまでやってくれるとは。個人的には、笹野高史と吉行和子のエピソードがたまらなく好きです。
メインとなる3人の設定は少し無理があり、もっと過去エピソードが欲しかったなと思ったり。序盤はあまり引き込まれず、遠目(?)で見ていたのだけど、ぐんぐん引き込まれて。少しツッコミどころはありながらも、意外にも結構笑えました。戸田恵子と寺島進があんな会話したら、そりゃ声出るて笑 設定に無理があると言いながらも、生田斗真×橋本環奈×濱田岳という組み合わせは見事で、最後まで安心してみることが出来ました。
なんたって、私がこの映画で1番好きなのは、オチとエンドロール。2つのオチがたまらなく愛おしい。「バビロン」に次ぐ、今年ベストエンド。エンドロールには心が温まり、じんわりと涙が溢れ、最高に気持ち良く劇場を出ることが出来ました。これが、整ったってことですね。よくもここまで、《湯》で楽しませてくれるよなぁ...。
大好きです、この映画。
パッケージも予告も荒いですけど、中身はこれ以上考えられないほど上質で面白いです。入場者特典までも最高。「おくりびと」は見たことないのですが、この小山薫堂という男、凄いです笑 とてもいい〈日本映画〉を見させてもらいました。湯は、私の太陽!騙されたと思って、劇場へ!
お風呂に入る人はみな「幸せ」。
お風呂に入った後のように、身も心も温かくなる映画だ。「湯道」とタイトルがついているが、入浴好きなユニークな人々が入り乱れ、いろいろ楽しめる展開になっている。こんなにお風呂が好きなのは、世界中で日本人だけなのだろうかと、お風呂の文化を少し誇らしく思う。どんなに疲れていても、お風呂に入ればすべて忘れてリセットできるのだろうか。令和の時代に銭湯は必要な存在なのかというのが一つのテーマになっている。スーパー銭湯や旅館の温泉のようなレジャー的な要素は一切ない。あるのは全くの日常である。しかし、昭和30年代かと思われるようなレトロな空間で繰り広げられる、幸せそうな人間模様を見ると銭湯もいいもんだと思う。これは銭湯の良さに兄弟が改めて気づいて前を向く物語でもある。
「湯道」というのは、最初は冗談か風刺かと思った。たかがお風呂に入るだけで道などあったものではない。きっと形式にこだわり過ぎる人や、なんでも大げさにして自己満足する人への皮肉かとも思った。しかしそうでもないらしい。お風呂の気持ちよさに魅せられて、大真面目にお風呂の道を追及するのもありかもしれないと思ってしまった。
お風呂に入っている人は、みんな幸せそうだ。自分にとってお風呂とはなんだろうか、もっと楽しめるんじゃないかと思わせてくれる作品でした。
お風呂って素敵
冒頭から伏線あり
最後までとても楽しめました。
冒頭の山ちゃんのナレーションにあるように、趣味を徹底的にやってしまえば道になってしまう。
多少やりすぎだと周りが思っていても、本人たちが楽しそうにやっているのを見てほっこりします。
湯道の家元もやはり最後は楽しんでいましたね
温泉とは一味違う銭湯。下町、人情、熱いお湯、広いお風呂が好きな人には楽しめた映画ではないでしょうか?
キャストに関しては申し分ないです。
こういう夫婦いるなぁとか、羨ましい親子だなぁとか、皆んないい人たちで成り立っていたので、安心して見ていられました。
親父ギャグも昭和らしいギャグで素敵でした。ゲラゲラ笑ってました。娘さんと奥さんからのプレゼントに私も思わず涙してしまいました。お父さんにとても感謝しているんだなぁと。今後はゆっくり浸かって欲しいです。
脚本で「ん?」と思ったのは○を刺したと言うものですが、見た目からは想像できないなぁと感じました。優しさが滲み出てしまっています。
ウエンツくんもいい味出してました。あの光景、見たことがあります。高かったのか大切に扱ってました。
カウボーイが気になって仕方がありませんでした。
伏線かと思ってじっーと観てました。そして最後は…
入浴シーン、環奈ちゃん頑張ってくれました!
ありがとうございます!尊
五右衛門風呂、いつか入ってみたいです
掘った芋いじるな
小山薫堂と濱田岳の「W座からの招待状」コンビ?とは言え、小山さんは出演していない。想像していたより濱田岳の存在感が薄かったかなぁ~などと感じながらも、映画内での風呂のセットに違和感が湧き出てしまい、湯に浸かったようなゆったりした気分にはなれなかったというのが素直な感想。
刑務所内の風呂はもしかしたらリアルなのか?・・・自衛隊に体験入隊したときの入浴を思い出してしまいました。まるで芋洗い状態!浴場の真ん中に浴槽がある雰囲気もそっくりでした。そのせいか、まるきん温泉の浴槽が真ん中にあるのが最初の違和感。ボイラー室から遠くなるし、熱効率が悪くなりそう。まぁ、井戸水、薪ボイラーだから関係ないのか?よくわかりません。
そんな真ん中にこだわりがあったのだろうか、まるきん温泉や湯道会館、そして人物の構図などがほとんど中心に置かれていた。映像的にシンメトリーが多くなったりすると、逆に落ち着きがなくなってしまいました。もっと凄い違和感といえば、天童よしみの息子であるクリス・ハートが風呂に入る前にコーヒー牛乳を飲んでいたシーンだろうか。やっぱり入浴後に飲まなきゃ。
極度の減少傾向になる昭和を感じさせる銭湯。最近よく映画になっていますが、やっぱりTVドラマの『時間ですよ』が元祖なのでしょう。あと、TVドラマでは『大江戸捜査網』は女風呂ばかり映してました。必殺シリーズも若干あり。そーいや、「あ、間違えちゃった」と女湯に入ろうとする江戸屋猫八がうらやましかったなぁ・・・
群像劇のそれぞれがお笑いに溢れていたし、響き桶のエピソードはとてもよかった。それに天童よしみとクリス・ハートの「上を向いて歩こう」のデュエット・・・泣けた。この親子がメインでしょ!メインであるはずの紅茶屋のエピソードは既視感ありだった。
まるきん温泉の向かいにあるラーメン屋は伊丹十三監督『タンポポ』へのオマージュらしいけど、それなら小日向さんだったかが連呼していた「ほったいもいじるな」は『時間ですよ』へのオマージュなのか?ボイラー室から見える工員の姿はまさか『男はつらいよ』へのオマージュだったりして・・・
ほっこりと温まります
思っていたより遥かに良かった。
銭湯は残って欲しい日本の文化であるとは思っているが、自分が源泉掛け流し至上主義者なのであまり期待していなかった。思っていたより遥かに良かった。脚本も勿論だがキャスティングが良い。天童よしみとクリスハートが似ていないこともない、というのは誰の発見なのか、素晴らしい。また、いつもながら小日向文世、笹野高史がいい味を出している。この映画を観ると刺青のお客さんを断りにくくなるかも?強いて言えば、無駄なダジャレが多過ぎた気がする。
決して最高ではない。でも・・・
心も身体もホッコリ"ととのう"
そんなに女の裸が見たいのか?バカモン!先生は悲しいぞ
2023年映画館鑑賞9作品目
3月5日(日)イオンシネマ石巻
ACチケット1000円
監督は『GTO』『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』『HERO』シリーズ『本能寺ホテル』『マスカレード』シリーズ『劇場版ラジエーションハウス』の鈴木雅之
脚本は『おくりびと』の小山薫堂
不仲の兄弟を巡って銭湯「まるきん温泉」を続けるか続けないか右往左往する話
風呂好きが高じて二之湯薫明を師事し湯道にハマり自宅の風呂を檜に改装する夢を持つ男の話
男性諸君には残念なお知らせ
銭湯モノだが女の裸は全く出ない
男の裸だけ
だがそれがいい
正統派コメディー映画に女の裸はいらない
日活ロマンポルノとか『oh!透明人間』じゃないんだから
生殖器さえ出なければ男の裸はお茶漬けのようにさっぱりしていて良い
女の裸はカロリーが高くお腹がペコペコの晩御飯はいいが朝からはちょっとくどい感じの中華料理の炒め物のようなもの
映画『ビリーバーズ』に出演した北村優衣がヌードを披露するのだがそのとき自分は「いいね」「ありがとう」「あなたは素晴らしい」と歓迎ムードだった
しかし終盤にも素っ裸で登場した時は「もういいよ」とげんなり食傷気味
歳をとったんだなと実感した
だいたいにして女の裸なんて湯の道に反するわけ
女の裸なんか無くたって温泉とか銭湯とか十分楽しめる
湯上がりのビールなんて最高だね
それに気を抜いているときの女なんて男は見るもんじゃないよ
石田純一が子供の頃に忍者部隊月光の如く女湯を覗いたら「自分が知っている女とずいぶん違う」と複雑な気持ちになったという
風呂は覗かないが妹が2人いる自分はわかるような気がする
鼻もほじるしおしりが痒ければ掻くのである
生田斗真はすっかり全裸俳優が板についている
妻の分まで脱ぐんだという意気込みを感じる
久々に自分の部屋を開けたら見知らぬ女が着替えている
つくり話にはよくあることだ
実際なかなかそんなことはない
黒人はお笑い芸人かと思ったが歌が上手いのでクリス・ハートだとわかった
映画初出演がヌードって無名の新人女優みたいだね
窪田正孝が無駄にいい体してる
なかなかの腹筋だ
ウエンツの演じたDJがじつはスキンヘッドという設定は某サンタ映画の橋本環奈と同様に必要とは思えず全くの意味不明
あれは本当にスキンヘッドにしたんだろうか
「湯ないてっど」「湯どぅー」
駄洒落もグローバル化している
自分もこの冬はそれを意識してか「さみーさみーサミーデイビスJr」とこっそり独り言を繰り返し少しでも寒さを紛らわした
湯道のやりとりは伊丹十三監督の『タンポポ』を彷彿させた
聴衆が綺麗に移動するのもお見事
これは大人から子供まで楽しめるほのぼのとした娯楽映画だと思う
どんなことにも道はあるものだ
映画鑑賞にも道があるとすれば上映中トイレに行かないようあらかじめ上映前に行っておきたい
過度に物音を立て続けたり過度に喋り続けたりすることは人としても道から大きく外れているので注意される前にやめましょう
配役
実家の銭湯「まるきん温泉」を廃業しマンションを立てようと目論む東京に住んでいた建築士の三浦史朗に生田斗真
史朗の弟で長男である兄に代わり「まるきん温泉」を運営している三浦悟朗に濱田岳
「まるきん温泉」の従業員で凪子の孫の秋山いづみに橋本環奈
定年間近の郵便局員で退職金を注ぎ込み自宅の風呂を檜風呂に改装する夢がある風呂好きな横山正に小日向文世
「まるきん温泉」の常連客で1人で風呂に入って歌を歌うのが趣味の小林良子に天童よしみ
良子の息子で刑務所に服役していた小林竜太にクリス・ハート
「まるきん温泉」の常連客で料理屋「寿々屋」の店主の高橋大作に寺島進
「まるきん温泉」の常連客で大作の妻の高橋瑛子に戸田恵子
紗良の婚約者のアドリアンに厚切りジェイソン
紗良の父の山岡照幸に浅野和之
紗良の母の山岡由希子に堀内敬子
アンドリアンと婚約した山岡紗良に森カンナ
「まるきん温泉」の常連客の堀井豊に笹野高史
「まるきん温泉」の常連客で豊の妻の堀井貴子に吉行和子
アフロヘアーのカツラを被っているスキンヘッドのラジオDJのDJ FLOWにウエンツ瑛士
太田の編集担当者の植野悠希に朝日奈央
史朗が営む建築事務所で働いている細井幸恵に秋山ゆずき
温泉ホテルの支配人におかやまはじめ
眼鏡の入れ墨男に酒井敏也
不動産屋の荒井正章に梶原善
荒井の部下の鎌田一彦に大水洋介
正の妻の横山雅代に藤田朋子
正の次女の横山舞香に生見愛瑠
源泉かけ流し主義の風呂評論家の太田与一に吉田鋼太郎
薫明の内弟子の梶斎秋に窪田正孝
いずみの祖母で片田舎の茶屋を営んでいたが現在は廃業している秋山凪子に夏木マリ
440年以上の歴史を持つ「湯道」の家元の二之湯薫明に角野卓造
「まるきん温泉」の常連客で薫明の弟の風呂仙人に柄本明
ひたすら平和でほのぼの
全226件中、81~100件目を表示