ステラ SEOUL MISSIONのレビュー・感想・評価
全15件を表示
勝手に期待してたオチとは全然違うところに着地する奇想天外なロードムービー
ということで3本連続での韓流鑑賞、今回チョイスしたのはこちら、アクションコメディの『ステラ SEOUL MISSION』。
借金のカタに車を回収する業者のヨンベは音信不通となっていた父の死を知らされる。そんな折ヨンベが海外に転売する予定のランボルギーニを運送屋の親友ドンシクに預けていたが、ドンシクは車ごと行方不明に。共犯と疑われてボスのソ社長と腹心に追われることになったヨンベに残されたのは父が遺した1987年製のステラだけ、アクセルベタ踏みでも50キロしか出ない車でヨンベはとりあえずドンシクの足取りを追うが・・・。
ランボルギーニ対ステラの話かと思ったらそうではなく、主人公がボス達に追われながら逃げた親友を探す割とほのぼのとした追走劇と父の愛車ステラに詰まったヨンベの思い出が並走するロードムービー。ヨンベが父と疎遠となった理由が少しずつ明かされるところまでは予定調和ですが、回想シーンにチラッとあれ?っと思うカットがあったのでそこに込められた意味を探っていると牧歌的だったドラマがハードボイルドに転調。順当なオチがついたところで終幕かなと思ったら大胆不敵なちゃぶ台返し・・・だったらこれ期待してたジャンルとちゃうやん!?いやこれは騙されたわぁと思いながら泣きました。
ということでネタバレになるのでこんなところで止めますが、『レポマン』、『クリスティーン』、『処刑ライダー』、『ハービー 機械じかけのキューピッド』辺りが好きな人はハマるやつだと思います。
ハザードランプ
パク・ヨンベの父親が乗っていた元タクシーのステラ。ヒュンダイの車って「ソナタ」しか知らなかったぞ・・・なんて、「冬のソナタ」で知っただけだけどね。いい名前つけますね~。そして、ハザードランプの意味について、韓国では「ごめんなさいのチカチカ」、「ありがとうのチカチカ」と教えられてるというウンチクも。
ごめんなさいは知らんけど、それよりも高速道路などでの渋滞時の最後尾の合図を教えた方がいい。初めて高速道路でチカチカを経験したときは意味がわからんかったからなぁ(遠い目)。ちなみに日本のタクシーの代表格である(あった)コンフォートのハザードスイッチはウィンカーレバーの先っちょに付いてます。便利ですよ・・・
ヨンベのやってる商売もいかがわしいものだったけど、車を担保にしている金融業といったところでしょうか。まぁ、幼なじみのドンシクについつい頼んでしまったことが原因で大変な事態となってしまいます。みんな借金抱え込んでいたんですね。ヨンベの父親も。そんな追跡劇で最も面白いシーンが予告編で使われているため、見どころは少なかった。韓国映画はけっこう観ているのに、韓国の風習なんかが改めてよくわかった感じ。3億ウォンのスーパーカー、ランボルギーニ。まぁ、それだけでも凄いんですけど、あんなモノが絡んでいたなんて!
カーアクションでいえば、父親の回想シーンでの事故が最も痛々しくて凄まじかった。行灯も吹っ飛ぶくらいの横転。ナンバーが変わっていたのもこのためか?
そして、金がなかったら腎臓を売れ!という恐ろしい裏社会。韓国映画では頻繁に登場しますね。終盤には父親との愛がメインとなってきますが、そこでもおぞましい事実が出てきます。
父親の息子への愛が車という形で表現されたのは良かった。危険回避していたのも父のおかげでしょうか。さすがに自動運転はないわなぁ・・・クリスティーンを思い出した。
アイデアはいいんだけど
2022年劇場鑑賞269本目。
ほぼヤクザな会社から父の形見のオンボロ自動車に乗って逃げ回る話。
たまたま盗んだ車とかではなく、父の形見というのが後々大事になってきますし、偶然なのか何かの大いなる意志なのか、トランスフォーマーのバンブルビーかってくらい色々動いてくれるのでそこは良かったのですが、展開が捕まる、逃げる、捕まる、逃げるの繰り返しでだいぶ退屈になってきてしまいました。惜しい。
たしかにタクシーの印象が強い車
80年代くらいの韓国を舞台にした映画によく出てくる車。ステラって言うんだね。たしかにタクシーのイメージが強い。
そんな車で盗まれた高級車を探しに行く本作。スピードが出ない、運転席側のドアが開かない、ラジオがかかりっぱなしといったポンコツ車だからカーアクションなんて皆無に近かった。
じゃ、コメディとして楽しめたかというとそれも今ひとつ。コメディとして期待していたのに。笑わそうとしている演出が少し空回りしていた感じだ。笑えたところもあっただけに惜しい。
どんなジャンルの映画なのか定まっていない印象だったが、最後は強引に家族愛の物語で締めるという力技を見せてくれた。ターミネーター2かよ。結局どんな映画なんだ!と戸惑ってしまった。
車ネタでLSDはややこしい
輸出予定のスーパーカーを友人な持ち逃げされた自動車金融の男が、親父の形見のポンコツステラで追跡する話。
車に詳しく無いですが、スーパーカーはウラカンでしたかね…。
基本ドタバタ感有りのコメディで、道中知らない車とのバトルはあるけれど、追跡するといってもチェイスする訳ではなく、逃亡した友人の足跡を追うストーリーの足にするだけね。
しかも何でアウディ乗っていかなかったのか???
大笑いしたりハマりまくる様な笑いのネタはほぼなくて、序盤は特に騒がしさが強いしハズして白けている印象だけど、それでもしっかり押し通してくるからそのうち楽しくはなってくる。
すれ違った時は絶体絶命じゃなくてチャンスでは?という何がしたいのかズレちゃった展開もありつつも、何だか車に愛着湧いてきたりとか、車の方も呪わないけどクリスティーン?とかなかなか面白かった。
ただ、取って付けた後出しじゃ泣けないよね…。
もっとカーチェイスのドタバタに徹して欲しかったな。
ただのドタバタカーチェイスでなく親子関係や逃走劇の間にはさまれる小ネタお笑い話とか、さすがは韓国映画、盛りだくさんな内容だったけどそれがたたってテンポが落ちたのが残念。まあ、結末もうまくまとめたなー、とは思うけど。面白かったしね。
ややセリフが丁寧ではないかな…。
今年325本目(合計600本目/今月(2022年11月度)12本目)。
合計で600という一つの大台にのりました。
今後ともよろしくお願いいたします
さて、こちらの映画。
友人が高級車で逃げたという話が出たところ、主人公にまでその疑いが出てきたため、「今時」50km/hしか(設備的)出せないという車でおいかける、という趣旨…のはず。
ところがそれだけならまだしも、このおんぼろ車、音楽が勝手になったりランプが勝手になったりと故障しまくりの「面倒な」車だったりします(この点についてはラストで回収があります)。いい年して涙が出たのはいついらいだろう…?
韓国映画はつくりがすごくて、予告編などで結構詳しく書いてくださりますが、実際の放映ではそうした予告編からわかるのは3割くらいで、あとの7割は「多分誰もわからないよ~」という部分が待っています。アクションものだったり、「実は裏の裏のボスがいました」みたいな展開ですね。ただ、基本的に「ジャンルだまし」ということはないので大丈夫です。
単に「車の追いかけあい」と思えば、実は「その車には別の人も興味を持っている」事情があって、おいかけあいにさらに車が1台追加されたり、また「いろいろな事情」で自分の父親の葬式に良い考えを持っていなかった主人公が、最後近くになってあかされる「この自動車と父親の深い深い関係」でまた涙が…。本当に韓国映画って涙もの好きですね(いい意味で)。
それだけだと、ただの「オンボロ車のお話?」と思いきや、実は車の中に「あんなもの」や「こんなもの」を入れようという人もいたようですが…。おおっとネタバレはそこまで。ぜひぜひ作品に行ってくださいね。
この映画は特異な減点要素があります。
-----------------------------------------------------
(減点0.3/日本の法律系資格持ちが混乱する)
・ まず、日本と韓国は民法の範囲では、親族相続は大きく変わっていますが、2022年時点では「基本的には」同じ構成が取られています。
まずこの映画で何度も出る「譲渡証券」(を渡すとか渡さないとか)って何なのだろう…。それが車の話にもかかわってくるんですよね。
日本でも韓国でも、ある契約を結んだり、ある物権変動を生じさせるために何かもらったりもらわれなかったりということは今は少ないですが残ってはいます。ただそれらの大半は「根保証」といった特殊な分野ばかりで、現在では「紙(や電磁的媒体)に書いておかないとダメ」という条文は日本からも韓国からも民法はどんどん消えています。
日本でも韓国でも、物件の権利変動(や、対抗要件)に「証券」はかかわってこないからです。それどころか、これよく考えると「何の証券」なのかも不明だったりします。
この「証券」の話は最初に2回くらい出ますが、「結局は」この証券をめぐっていろいろな人が複雑な利害関係に立たされてしまう…一面もあります。ここはちゃんと説明したほうがよかったかなぁ…とは思えます。ただ、映画内ではこれ以上出てこないので(かつ、法廷ものでもないので、法廷も法律名も出ない)…。いろいろ謎はあります。
おそらく韓国の「民法の細かい規定」や「民法の特別法」(日本では、失火責任法等が民法の特別法)等で定まっているのではないか…とも思えますが、それはそう書かないとわからないです。
こうした点が全体をわかりにくくしている点はどうしてもあり、それはそれでどうかな…と思ったところです。
-----------------------------------------------------
ビュンデ社製
2022年10月23日
映画 #ステラ SEOUL MISSION (2022年)鑑賞
親友が高級車を持ち逃げし、犯人と疑われた主人公は、父が遺した時速50kmしか出ないHYUNDAI社製の古い「ステラ」で親友の行方を追います
笑いあり涙ありのほのぼのロードムービーです
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
全15件を表示