「鈍感さと田舎町がもたらす不幸」イニシェリン島の精霊 マスノブさんの映画レビュー(感想・評価)
鈍感さと田舎町がもたらす不幸
仲の良いおじさんに、突然絶縁を言い渡された
おじさんの話。
鈍感さがもたらす不幸と
田舎町独自のコミュニティの生きづらさを
ひしひしと感じた作品でした。
主人公のおじさんは、
つまらないし人の気持ちがわからないという
なかなかの曲者なのですが
それに気づかず自分の主張を続けることで
まわりの人を不幸にしていきます。
仲の良かったおじさんをはじめとして
町の他の人や大事な人までも離れていくという
なんとか悲しい展開でした。
人の忠告にちゃんと耳を傾ける、
人の気持ちを考える、
当たり前のことですがそれを怠ると
人間関係が崩壊することを思い知りました。
主人公以外の町の人たちもなかなか
頑固な人が多かったです。
田舎を悪く言いたいわけじゃないのですが、
小さい田舎町でずっと育っていくと
いろんな角度で物事を見れなくなってしまう。
そして外で活路を見出そうとしなくなるんだなと
感じてしまいました。
全体的に暗い作品でしたが、
綺麗な景色とのギャップのおかげで
見入ってしまいました。
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