「すべてはAny time」イニシェリン島の精霊 masamiさんの映画レビュー(感想・評価)
すべてはAny time
はい。よく私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。
まずは極めて個人的なお話しです。すいません。
私は神社仏閣が大好きなんですよ。他のレビューでも結構語ってます。
それで一番良く行ってる神社は神田明神。理由が有ります。それは・・・あかりちゃん!
いえね、神馬のドンキー・・・じゃなくてポニー。
可愛いんです。
ある時です。いないんですよ。いつもの場所に。諦めて聖橋方面に行きました。すると、なんと・・・
向こうから歩いて来た‼️神職さんがお散歩させてたんだね。またお正月に行った時なんですが、猿回しをやってたんです。猫も好きだけど、馬も好き、お猿も好きなんです。
とりあえず猿回しが終わって、あかりちゃんの所に行きました。すると猿使いのお兄さんになんか話しています。聞き耳を立てます。
あかりちゃんにお猿を紹介したいんですが?
神職さんはやんわり拒絶。見慣れない動物を見せて興奮させたくないんでしょう。見たかったけどね。
モンキー ミーツ ドンキー
うん。韻踏んでる!
ポニーだよ‼️
あかりちゃんはこんな感じで神職さんや巫女さんに愛されています。ちなみに真夏は放牧に出すのでいません。声を大にして言いたい。
動物好きに悪い奴はいない‼️
さてと・・・どうもこの映画は海外で評判が良いですね。私のフォロワー様も高評価。
ただね・・・低評価の人の気持ちもわかるんです。孤島で高齢者の男性と中年の男性の大げんか。延々と続く訳です。最初から最後まで。何を見せられているんだろう?
実は私もそう思いました。当初は。
大げんかしたのは実は訳があった。最後には仲直りして大団円。
全然違います。
いえね映画を観てる人ほどそう予測します。なんか狐につままれた感じです。咀嚼出来ない。
時代は1923年、場所はアイルランドの孤島、イニシェリン島。いつものようにパードリック(コリン・ファレル)は親友のコルム(ブレンダン・グリーソン)の家に向かいます。
海辺の家。木がない。犬がいる。
おーい、まもなく2時だよー 一緒にパブに行こう。
コルムはタバコを吸ってます。出てこない。
島で一軒しかないパブ。コルムはパードリックを避けます。徹底的に。
コルムは言います。
お前といると退屈だ!二度と話しかけるんじゃねえ!
今度話しかけたら、俺は左手の指を切るからな!
コルムはバイオリン弾きです。左指は命と同義語です。そして確執はエキサイトしていきます。続きは劇場でお確かめ下さい。
あとイニシェリン島の景色が良いんです。一言で言うと・・・めっちゃ
ブエナビスタ‼️
解説 ブエナビスタとはスペイン語で素晴らしい景色と言う意味です。同名のこの映画の配給会社とかけています。
解説すな‼️
はい。終わり・・・にしようかなと思いきや終わりません。ここから先はネタばれ、そして妄想です。読まないでいいです。
まず主役二人に次ぐ最重要人物は・・・
ドンキーのジェニー!
人物じゃねえ‼️
ドンキーって西洋では愚鈍と同義語です。もちろんパードリックの事です。本当に愚鈍でね余計な事ばっかしやがって。
そのせいでコルムは左指全部なくなったじゃねえか!
じゃんけんが出来ねえよ‼️
失礼しました。じゃんけんじゃ有りません。バイオリンですね。
ドンキーの話しの続きです。ドンキーっておっとりして優しい生き物です。ただね・・・犬が大嫌い。何故でしょうか?
犬は狼の末裔だから。
ご先祖さまを散々食い物にしやがってよ‼️文字通りだよ‼️
ドンキーってまだ野性が残っています。犬を見ると激オコになって首筋に噛み付いて踏んづけます。DNAって有るんです。
さてコルムについてですが劇中ではほぼ語られていません。バイオリン弾きですが後輩が来てセッションしています。当時としては高価な蓄音機も持っています。
本土の音楽学校の教師です。セミリタイアして10年前にインシュリン島に移住しました。周りから尊敬されてます。常識人だし優しい人。パブでは煙草は吸わないしね。
ある日の事です。衝撃的な出来事が起こりました。なんと大病に侵されている!余命宣告も受けました。
病名はサイレントキラー 肝臓ガン。
俺が死ぬのはしょうがない。ただなあ・・・
パードリックはどうする。長い時間一緒にいたし家族同然だしな。あいつは俺が居なくなったら凄まじい衝撃だよな。ひょっとしたらひょっとするかも。
実はコルムも同じ気持ち。WW1で死んだ息子の代理だしな。そこで一計を案じてパードリックに自分を嫌いになるように仕向けたのです。
実はこの物語は対立じゃない、愛情の物語。
いやね妄想です。
そう考えるとパードリックが警官に殴られたあと一緒に馬車で帰ったりとか.パブで悪態をつかれたあと面白いと言ったりが腑に落ちます。
指を切ったのも、死を目前にしているのだったら出来る。どうせ死ぬしな・・・
最後近くパードリックはコルムが切った指を飲みこんで死んだドンキーのジェニーの復讐に走ります。実に愚鈍。
明日の2時にお前の家に火を付けるからな!
ここです。不自然な場面。逃げても反撃しても警官に通報してもいいところ。しかし、しない・・・
思惑が当たりました。パードリックは俺を嫌いになった!なんならパードリックに殺されてもいい。
コルムの家は丸焼け。でもコルムの犬は助けて家に連れて帰った。なにしろ不倶戴天の敵、ドンキーは消えていますから。
翌朝、気になりコルムの家を見に行きます。コラムの愛犬を連れて。ところが・・・
コルムは生きていました。海を眺めています。
犬を一晩、面倒みてくれてありがとうな!
パードリックは・・・
Any time‼️
いつでもな・・・です・・・(字幕はお安い御用だ。)
パードリックのドンキーは消えました。察したのです。永くない・・・
心優しいコルムは愛犬の行く末も心配していたのでした。大丈夫。パードリックがいる。ドンキーもいない。
もう一回声を大にして言います。
動物好きに悪い奴はいない‼️
どうでしょうか?私の解釈は?ネガフィルムがポジフィルムに変わりましたか?
解釈は各自の自由。監督がそう言ってますからね。
反対の意見も良し、賛成の意見も良し。そう言う映画だからね。
マーティン・マクドナー監督に聞いてみたい。私の解釈はどうですかと?きっとこう答える。
The anser is blowin in the wind
答えは風の中だよ。わっはっはっ!
もちろん答えは知りたいんですが、同じ熱量で知りたくありません。永遠の嘘を付いて欲しい。
ふうー 久しぶりに考えた映画です。知恵熱が出そうです。しかし長いなあ、ははーん、あいつのせい。あいつね。
イニシェリン島の精霊
お付き合い頂きありがとうございました。