「思春期とカニバリズム」ボーンズ アンド オール maduさんの映画レビュー(感想・評価)
思春期とカニバリズム
思春期とカニバリズムを合わせて描いた作品として、近年の「RAW少女のめざめ」と少し比較して観てしまったのだけど
(以下RAWの内容に触れるので注意してください)
両者とも、食人の衝動を血筋や遺伝的な継承があるように暗示されてるんだけどRAWはそのあたりがめちゃくちゃ上手くて(一人に焦点を当て切っているのもあるかもしれない)。遺伝的するとゆうことに納得度があったけど、ボーンアンドオールは、いまいち納得ができない部分があったり、食人が食欲なのか愛情の衝動と関連してるのか、何故同族は食べてはいけないのか(それが彼らの論理なのか、本能なのかみないなことが分からない)カニバリズムを扱ってるのに
何となくそのあたりがフワフワしてるのが気になる。
吸血鬼ものなのに、性質の設定があやふやだとなんか嫌だなってゆう感じに似てる。
遺伝することに感しての納得度が得られないのは、親子感の確執のメタファーとして食人を描いてる様に見えてたり
思春期もので、ロードムービーで、食人もあって、親子や家族の確執もあってなどなど盛り込み過ぎた結果、物語の強度が低い感じに仕上がってしまっている印象。
サリーの存在も少し意味わからなかったな、狂人的ピエロの様な存在なのは分かるし、行動に論理的な説明ができない人物として描かれてるんだろうけど話を無理矢理進める為に無理矢理いる存在のように見えて、何だかなとゆう感じ。だから落ちもね、なんだかな〜って感じ。
文字通り"骨まで愛して"のロマンチックな感じにしたかったんだろうなぁみたいな感想。
君の名前で〜のときも思ったがこの監督は
物語より気持ちいい決め絵や、空気感でいい感じに観せるのが上手くて
結果中身がやや薄くみえる作風なのかもと思う。
主人公のテイラー・ラッセルさんの世界に納得してない様な目や、少女と大人の間のような素朴なたたずいや、服のスタイリングと
80年代の様なノスタルジーのある風景が良かった。
シャラメもセクシー。