劇場公開日 2023年5月12日

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「有罪」TAR ター Kjさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0有罪

2023年5月27日
iPhoneアプリから投稿

インタビューに答える主人公 ウィットに富んだその話。プロフェッショナルな哲学。指揮者とは。吸い込まれるようなケイトの語り。聴者の頭が気になる。何のことか。
紳士な別の指揮者との語り合い。アファーマティブアクションはキリをつけてよいと地位を得た女性が語る。フェアな男に若干のいけてなさも感じるが、それは若干。
バッハと向き合わない男子とのやりとり。言っていることは正論。しかし学生相手にマウントをとって侮蔑するのは邪道。若人はいつか気付く日がくる。道は示せばそれで良い。
子供の父親を自称し喧嘩に介入して、相手の子供を恫喝する。閾値は超えている。イケているようでイカれている。
若さに惹かれ機会を与えることに快楽を覚える。自分の広さを見せて若さを手繰り寄せる器用さ見せようとするが若さは自分の手にはおさまらない。
人を飛ばすことをローテートと言い、排除しているのに機会を与えているように言う。組織にとって良い判断に見えて、相手には死刑宣告。
組織を考えて彼女の判断をたてる近しい人々。支持は得ていない。しかし本人は気づいていない。
エグイまでにラストまで描き続ける。女性であるとかLGBTだからといって優遇せぬ冷徹さ。しかし、こんな男は大勢いる。自戒と自省。

Kj
humさんのコメント
2023年5月29日

本人は気づいていない…というところがポイントかなと共感します。
病的に妄想がすすんで苦しむ姿もそうですが権力で支配しているようで、そんな自分自身が実はコントロールを失い支配されている。TOPを
崇めたて不利益な疑問に物申さぬ周囲はそれを助長しているとはいわないか?果たして罪深きは。。。

hum