「ゲス継父への強烈なお仕置き」ドライビング・バニー bionさんの映画レビュー(感想・評価)
ゲス継父への強烈なお仕置き
主人公のバニーに対しては、共感できる部分よりも眉をひそめたくなるような言動が多い。だから、彼女に対して気持ちをライドするのではなく、バニーとトーニャの運命の行く末を見届ける。そんな気持ちでラストまで、物語を追いかけることになった。
共感できないバニーではあるが、妹の旦那が、連れ子のトーニャに手を出す現場を見過ごさずに、トーニャを守る行動をとる。旦那のゲス行動を注意すれば、自分の子供との再会が遠のくにもかかわらず。
バニーは基本的には良性の心を持っているんだけど、こと子供のことになると感情も行動も制御できずに、他人を傷つけてしまう。
トーマシン・マッケンジーは、相変わらず上手い。ただ一点、声量が小さくない?なんて思うシーンがあった。
セイフティネットからも落ちそうなところにいるシングルマザーをどうするのか。なんらかの希望が持てるラストでございました。
追記
劇中、エンディングに流れる曲 What's Up
劇中は、4 Non Blondes(1992年)バージョン
エンディングは、Willa Amai(2020年)バージョン
iwaozさんへ
主人公のバニーは、不器用で感情が先に行動に出てしまうロックンロールな女性でしたね。劇中は、疾走感のあるオリジナルのWhat's upで、エンディグングはリプライソングのようなしっとりとしたWhat's upのカバーバージョンで作品にドンピシャでした。
What's upは本当に名曲ですよね。一瞬、ガンズと間違えちゃいますが。4ノンブロンズのリンダ・ペリーと主人公が重なる感じがありました。超不器用な本音キャラで走り出したら止められない情緒不安定具合。エシーデイビスは最高でした。
女性監督なんだ!ってちょっと驚き、でも納得。ケンローチ監督のように現実の悲劇をオブラートにくるまず直球で投げてくる作風は今後に期待です。宣伝は全然内容とあってなくて、ミスリードが過ぎる!f^_^;