「映画が面白いとは何なのか」地下室のヘンな穴 maduさんの映画レビュー(感想・評価)
映画が面白いとは何なのか
短い映画なのに、妙に長く感じる。
この変な設定は、マルコヴィッチの穴を彷彿とさせるけど、あの綿密な脚本感は皆無。
なのに面白くないわけではない。変な映画。
なんなら、普通に進行してるパートより
モンタージュで進んでくとこの方が面白い気さえしながら鑑賞。
12時間が一瞬ですぎるけど3日分肉体は若返るってゆう設定はめちゃくちゃ絶妙だと思う。損得感が人それぞれな塩梅になってて自分ならどうするかなと考えても面白い。
映画の中ではきっと冷静になって計算したら主人公の妻が納得する若さになるには相当な時間が失われるのにエンドレス穴抜けしまくっていく。
老いによって美しさを失っていくことに対する恐怖に抗えなかった妻。
老いによって男らしさ、メンツ、女性を失うことを恐れて下半身を電子化した友人(めっちゃ笑った)。
今に満足してるから、変な穴にも、友人のメカ化にも動じない主人公。
主人公はいい人だしこうゆう考え憧れるけど、
映画を観ていてこの今に満足できる存在が、2人の暴走を加速させてるようにも感じて
なんだか、哲学的な思考にたどりついてしまったり、映画が面白いとは何なのかとか考えてしまって
ほんとうに変な映画だった。
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