「ホラー的結末も淡々と。笑えてしまうフレンチコメディ。」地下室のヘンな穴 ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラー的結末も淡々と。笑えてしまうフレンチコメディ。
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2組のフランス人中年カップルの話。一組の夫婦は新居を購入したところ、そこには不思議な地下室があり、1回入ると3日分若返る。妻はここに入り浸る。何回も何回も繰り返すことで念願の若返りを果たす。そしてその美貌でモデルになる。一方のカップル(こちらは夫婦ではない)は男が手術で電子ペニス(スマホで操作)を得る。このお陰なのかモテモテで女を取っ替え引っ替え。当然いいことばかりではない。電子ペニスは故障がちで、手術(修理?)のために日本へ行ったり、しまいには車の運転中に突然発火する。若返った女の方は常に精神が不安定状態なのだが、とうとう体調不良で入院する。結局若返ったのは外見だけ。身体の傷口からなんとたくさんの蟻が這い出してくる。コレ普通に考えればホラーなんだけど、淡々とこの状況は描写される。笑えるくらいの雰囲気かも。最悪の状況(実はあんまり悲惨に描かれてない)に行き着くまでにも当然いろいろある(悲惨なのもある)わけだが、2組のカップルや友人関係にある2人の中年男のやりとりに笑えてしまう(にやり)シーンがたくさん。なんともフランス的?とても面白かったです。
「穴と棒」の深くてヘンなお話でした。
※翌日の追記 これって結構文学的だよな。朝起きたら虫になってる小説とか、身体の中に花が咲いちゃう小説とか…なかなか面白い映画だと思うよ。
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