映画 イチケイのカラスのレビュー・感想・評価
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モヤモヤは偏りか作戦か。
予算が限られてる時には無理に特撮めいたことはやらないほうがいいな。冒頭でチープに見えちゃうから。
とはいえ、一筋縄ではいかないストーリー展開は、それなりに楽しめます。科学的な無理筋は見ないふりなら。
コメディ仕立てもテレビドラマ通りにまずは面白く。
斎藤工がいい雰囲気だし、黒木華も安定。なんと菊之助丈が出ていたのにはびっくり。企業城下町という仕立てからの展開も一捻りあって陳腐じゃない。
ただ、防衛大臣の件は要らないなあ。向井理の演技は悪くないけど、政治家の描き方が中途半端なのは否めない。結局、悪法もまた法なり的に見えつつ、政治家は法を超えられるとも読めちゃうし。このあたり視点が権力側からだなあとも。
それとも、敢えてモヤモヤさせると高等作戦?竹野内豊の飄々はそれも込みだったらなかなか。
「エンタメ作品におけるワクワク感」が本作では今いちだったのです。
今年の興行は、テレビドラマの実写映画化作品、いわゆるドラマ映画が鍵を握っています。そう思えるほど、ドラマ映画の数が多いのです。
その年明け最初の作品が、本作です。スタート3日間の興行収入は2億4000万円と悪くはありませんが、ヒットとは呼べないでしょう。
原作はコミック。裁判官と弁護士を主人公に、海難事故と企業の闇をめぐる話を並行して描いていくもの。
コミカルな調子で進むように見えて、作品の芯にはズシリと重いテーマがありました。国と地域社会の問題を、重ね合わせたような中身を持つからだ。興味深い試みではあると思います。
舞台は、岡山県のとある企業城下町。住民のほとんどが、一企業が生み出す雇用や利益の恩恵を受けていました。外部の批判的な視点は乏しく、内部の身内意識に支えられる常識がすべてに優先する地域というくくり。身内意識が同町圧力として張りめぐらされ、時に隠蔽へとつながっているのです。
刑事裁判官の入間みちお(竹之内豊)がイチケイを去ってから2年。岡山県秋名市に異動したみちおは、とある傷害事件を担当することとなりました。事件は主婦の島谷加奈子(田中みな実)が史上最年少で防衛大臣に就任した若きエリート政治家・鵜城英二( 向井理)に包丁を突き付けたというもの。
事件の背後には島谷の夫の秀彰( 津田健次郎)が犠牲となった、貨物船と海上自衛隊イージス艦の衝突事故があり、その事故も不審点だらけのものでしたが、イージス艦の航海情報は全て国家機密に該当するため、みちおの伝家の宝刀たる職権発動も通用しなかったのです。
一方、裁判官の「他職経験制度」を活用して弁護士に転身した坂間千鶴(黒木華)は、奇しくもみちおの赴任先の隣町に配属され、地元の人権派弁護士・月本信吾(斎藤工)とバディを組むこととなりました。人々の悩みに寄り添う月本に次第に心惹かれていく坂間でしたが、そんな中、町を支える地元の大企業・シキハマ株式会社のある疑惑が浮上するのです。
二つの事件に隠された衝撃の真実。それは、決して開けてはならない「パンドラの箱」だったのです。
入間みちおと入間の元同僚で裁判官の他職経験制度を利用して弁護士をしている坂間千鶴は、いわば企業城下町の他者。部外者の視点を持つ存在です。
イージス護衛艦と貨物船の衝突事故、地元企業による環境汚染疑惑がひょんなことからリンクし、企業城下町が抱える身内意識が暴かれていきますが、入間と坂間の前には巨大な圧が立ちはだかるのでした。
問題は、このような体裁が面白いのかどうかということ。そこが興行の一つの鍵になってくるわけですが、正直に言えば疑問が残りました。「エンタメ作品におけるワクワク感」が本作では今いちだったのです。
ワクワク感とは、話の展開の妙と、それを支えるダイナミックな映像が基本線です。本作は、そこが物足りません。
軽い調子の裁判官と弁護士が、いかに国や社会の問題多向き合うのか。複雑極まる権力、社会構造は、安手の正義感などでは歯が立ちません。裁く側と裁かれる側の間に、もっと強烈な対峙関係がほしいと感じました。そのためには、闇の深部に迫る話の膨らみが必要だったと思います。やはり映画版なら、そこまでしないとワクワク感=面白さに行き着かないことでしょう。。
具体的にいうと、イージス艦の衝突事故のほうは物語の進行と共に、どんどん脇に追いやられていき、いつの間にかシキハマの環境汚染疑惑に絞られていく展開には、ガッカリしました。やっぱり国策に触れる問題には、みちお同様にフジテレビも職権発動とはならなかったようです。公開前夜に放送されたスペシャルドラマのほうが、二つの事件の裁判が次第に巧みにリンクされていくというよくできた脚本だっただけに、残念です。
レギュラーキャストの安定の面白さ
ストーリー(事件の真相)そのものはちょっと無理も感じましたが、TVドラマ同様にレギュラーキャストのキャラクター面白さと、入間みちおと坂間千鶴の掛け合いの面白さが楽しませていただきました。
黒木華さんが月本弁護士(斎藤工さん)にときめくシーンと、子供用の小さな寝袋で寝るシーンがとても可愛かったです♪
善人の間違いが法で裁かれるのなら
普通に、楽しめた
黒木さんの滑舌の良さ◎
陳腐でダルい。ストーリー重視の人は地上波・配信待ち一択。
ストーリーは陳腐、展開が遅く間延び気味。
製作者サイドにも自覚があるのか、放火だの殺人だの実は病気だの意外な犯人だの、派手なシーンや強い設定を碌な伏線もなしに入れてくる。ポンと入れただけなので「急展開」にもなってない。
イージス艦で国家レベルのストーリーと見せかけて、実は町規模の話で肩透かし。
町の基盤たる工場を糾弾するなら当然あるべき町民からの反発描写が雑なのも違和感ありすぎ。自然な展開なら(特に花屋の子は)中盤でクローズアップされるはずの問題。おかげでオチが意外でも何でもない。ていうかラストまで花屋の子を気にする素振りがない主人公はサイコパスか?
大事な裁判シーンでも裁判所側から「船内が汚染されていたせいで船員が体調不良」と断言するが、汚染物質があったことは確定としても、事故前に流出して体調に影響したってのは遺体調べないと証拠がないだろうに、そこの説明は無し。
あと嗜好によるけど恋愛描写(というかイケメン描写)も古臭くて痒い。
伏線の回収…⭐︎
1月14日のTVドラマのスペシャル編を見てからの鑑賞がお勧め。
物語は、冒頭のイージス艦の衝突がテーマになるのか⁈と思いきや、地方企業の土壌汚染の隠蔽が
主となって展開していく。
…って、考えるとイージス艦の事故をわざわざ掲げる意味があるのかなぁ…と思ってしまった。
その街のほとんど全ての住民がかかわる企業の不祥事の隠蔽。
今の日本にも、いかにもありそうなこと。
竹野内豊の飄々とした中にある法律に向き合う真摯さ、黒木華の融通の効かない生真面目さ。
TV版から引き続き この二人はもちろん良いが、斎藤工演じる月本弁護士が何とも良い味を出していた。
主題の企業の不祥事を住民全員で隠そうとして、この人が⁈というような人物が放火までする。
そして、隠蔽に隠蔽を重ねて 街そのものが病んでいく。
全員が、「隠す」というキーワードが、何だか昨年の「ガリレオ」を思い出してしまった。
途中に若干中弛みを感じたが、
最後の方になって、月本弁護士を突き落としたのは誰?とか、(余計だが)イージス艦の事故を
なぜ隠さなければならなかったのか…とか疑問に思っていたことが、慌ただしく回収されていく
ところとか、なかなか面白かった。
…でも、なんかスッキリとしない気持ちが残る。
よく出来た映画とは思うのだけど。
内容は急に飛躍する感じはするけど
ストーリーの破綻はないけど
映画としては
伏線回収はトップクラス(ドラマ未視聴)
予告編を見て面白そうだったのでセブンイレブンで前売り券を買って鑑賞
海上自衛隊イージス艦の事故と化学工場の環境汚染の2テーマで話が最初は分かれているが、最終的には点と点で繋がる。
母親はドラマをすでに見ていたので面白いとは聞いていたが、ドラマ未視聴から見た自分からすると2テーマが点と点で繋がるまでが無駄に展開が忙しく理解が追いつかなかった。
月見弁護士の事故死、千鶴の自宅火災全く頭が追いつきませんでした。
え?なんでそこでって…
最終的には一つの街の膿が全て出されましたが、商店街は廃れ、工場の経営が傾いたのがオレンジの作業着姿の従業員たちは消えて奨学金が貰えると喜んでいた花屋の高校生は話がなくなったのか千鶴を見て嫌な顔をしている。
防衛大臣は辞任し一政治家へ
巨悪を追及する話としては悪くはないですが、ダメージが凄まじすぎる…
決して安くはない映画代払ってまで全部が全部ハッピーエンドを求めているわけではないですが、なんだか心にしこりが残る作品でした。
しかし竹野内豊と実力派女優の黒木華の演技は素晴らしかった。
自分が一時期陸上自衛官として働いていた時期があったので気になった点ですが、エキストラと思われる海上自衛官の歩調がバラバラ過ぎ…
防衛大臣と歩く時すらバラバラ…
これは酷かった
ストーリーとしては、普通のように思いました。
地域経済を守るために、街ぐるみで地元大企業の工場の土壌汚染を隠そうとする、どこかで見かけたような、普通のストーリーのように思いました。
見所は、力量の有る俳優さんたちの演技力で、家族や友人と一緒に観て、気軽に楽しむには、適していると思いました
内容は面白かったが期待以下
肩透かし感が大きい。
TVドラマシリーズのファンなら大満足の劇場版
TVドラマはずっと見ていて〜ドラマSPを見てこれは見なくちゃと言う事で劇場へ。
TVドラマの劇場版って大抵話を広げ過ぎて失敗するんですが(最近だとラジエーションハウスやdr.コトー等)これもいきなりイージス艦衝突ってどうなの?って思ってたもののしっかり身の丈をわきまえたストーリー展開で見事な映画化でした。
このドラマシリーズ全般に共通しているのが勧善懲悪ではないところ。法廷ドラマなので白黒はつくのですが、それぞれがそれぞれの事情を抱えている中から隠れていた真実を導き出して着地点を見出していく。それが必ずしも幸福な結末にならないとしても。それでも真実を隠したまま前には進めない。この根底に流れるテーマが素晴らしいドラマだと思います。
本作もしっかり練られたストーリーと緩急のあるドラマ展開でドラマシリーズのテイストはそのままにたっぷり楽しめました。ブツブツ言いながらゴールに向かっていくみんなのチームワークも最高!
欲を言えば斎藤工は殺さずに次のシリーズで出てきて欲しかったかな(笑)
これだけ見ても十分楽しめると思いますが、TVドラマを見てなかった人だと満足度は20%OFFくらいになるかな?
TVドラマシリーズのファンなら大満足の劇場版です。
悲しみを越えていけ、坂間千鶴!
ドラマを年末年始にまとめて鑑賞、なかなか面白かった。
そして、映画を鑑賞したのだが・・・
坂間さん、裁判官じゃなく、弁護士になってた笑
そして、入間さん、どこに行っても、何も変わらず笑
でも、いつものイチケイメンバーの出番も少なく、
映画だけの豪華キャストもいまいち持て余していた感もあり。
まあ、そこそこ面白かったのですが。
うーん、今後の坂間さんに期待!という感じで終わりました。
続きはあるのかなぁ。
重くないのに、しっかりと伝える作品
ドラマは観ずに鑑賞
ストーリーもうまく、まとまってました
竹野内豊のキャラにちょっと違和感を感じながら
最後まで飽きずに観られました
黒木華ですが
かわいいのか、きれいなのか、いやまてよ
不細工なのか?いや
やっぱりきれいなんだ
に落ち着きました
「Majority」が「正義」とは限らない !
当該作品は、先週13日に公開され、"AVATAR"を抜いて初登場3位でした。
私は、TVドラマ放映時から、「坂間千鶴」の「正義感」が好きでした。
文句なしの満点評価です。
当該作品は、「Majority」が「正義」とは限らないと訴えています。
見る視点により異なる様に見える「正義」ですが、法の下では、正解はひとつです。
なのに、裁判官は政治的な判断をし、検察官は99.9%を意識し、
弁護士は企業の飼い犬となる為、複数の正義が存在する様に見えてしまいます。
そして、多くの人は「長いものに巻かれろ」「強者に従え」となり、
「Majority」が「正義」と勘違いするのです。
私は、当該作品から「原発の地元の正義」を思い出しましたが、
「原発政策を昨年末突然変更した岸田政権」に当該作品が届く事を期待します。
PS : 坂間千鶴約の黒木華の演技力には感服。日本の女優は優秀な人が多い。
Michi
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