映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)のレビュー・感想・評価
全150件中、141~150件目を表示
ありのままの〜♪
テーマ的には好き。
洗脳で作られたパーフェクトさより、一人一人の個性や感情を大切にし、そのままの自分の肯定ってあたり。
人類補完計画の否定というか。
一方では、『アナと雪の女王』のように、ありのままで努力せず、他人と協調もしないのはいかがなものよ? と思わなくもないが、操り人形よりはいいという点は賛同。
ただ、表現がストレートすぎ。
説教くさい気がした。
あと、古沢良太氏のシナリオって、私と相性悪いのかもなぁ。
「実は〇〇だったのだー」とやられると、心が冷えていくんだけども。
『コンフィデンスマンJP』だと「そうだったのか」となるけど、あのシリーズ以外のドラマや、特にアニメーションだと後から設定を説明されちゃうのが、典型的「後出しジャンケンのセリフだけの伏線なしな駄脚本」に感じちゃうんですよね。
同じ回で観ていた幼児や小学生が「面白かった」と讃えていたから、こっちの感覚が古い、今に合わないのかもしれませんが。
トマスモアを読む出木杉くん
ぞっとする違和感を織り交ぜ、不穏な展開を予感させる雰囲気で物語が進んでいく。
初めからわかりやすく善と悪という感じではなく、少し大人向けだが、友情とハラハラがふんだんに詰め込まれているため、子供も十分楽しめる。中学生あたりで見るのが一番面白いかな。
伏線のフリ方と落とし方も上手で、エンタメとしてとても優れた映画。
ただ、ディズニーの某ロボット映画なんかもそうだが、側がなくなったけど、メモリーが残るというオチは、子供が見たときに、はたしてめでたしめでたしで納得するのか、すっきり同一性を受け入れることができるのかが疑問だった。
以上が感想。リーガルハイからファンなので、古沢さんには頑張ってほしい。
ハンバーグは取らないのね
「レジェンド&バタフライ」でボロボロだった古沢良太。汚名返上は本作に懸かっている!状態だったんですが、やってくれました。歴代ドラえもん映画、最高傑作ではないでしょうか。ドラえもんの良さをこれ以上なく引き出し、古沢節で想像もしない感動を与える。すごいぞ、この映画...。
いい意味で映画っぽくないスタート。既に好印象。
映画ドラえもんの苦手なところって、絵が激変してしまうところだったんですが、本作ではそれがない。いつも通りのドラえもん。だから、すんなり受け入れられたし、その〈いつもの〉は後々ストーリーにも活かされていく。特別感は出す必要なし。これが本当のドラえもん。序盤から期待が高まります。
ストーリーの膨らませ方の上手さは流石、古沢良太脚本といったところ。物語は決して順調に進んでいかず、ファンタジーだけどリアリティがある展開に。周りとは違う孤独感。信じてくれない悔しさを抱えるのび太。本作、のび太についてすごく丁寧に描いており、〈パーフェクト〉ではない彼が持つ夢、望むものは何なのかが明確にされているため、今までの何十倍も感情移入しやすくなっています。初期の頃を思い出させるドラえもんとの絡みも面白く、古沢さんのドラえもんへの愛が伝わってきました。
前半は、「小学生だよね?」「本名は剛田武だろ?」などとツッコミどころがありながらも、「廊下はとこでも走っちゃいけない」「ハンバーグは取らないのね」などと小ネタも充実しており、笑えるパートも多い。後半は一転、大人向けなシリアスな雰囲気が漂い始めます。夢が詰まった理想郷(ユートピア)を舞台にした物語ではあるけれど、後半を見るとかなり大人向け。かなり深いテーマへと足を進めていきます。
緊張感と重厚感で胸がいっぱいになりながら、ラスト30分は鳥肌の押収で、言葉では表現しがたい素晴らしい進展に涙がこぼれそうになる。今回のドラえもんは、友情だけじゃない。至極の愛の物語でもある。集大成と言われるべきストーリーで、ドラえもん良いとこ尽くしの作品。ネタバレになるので多くは語れないが、とにかくこれ以上の傑作を今後生み出すことは出来ないだろう、と胸を張って言えるほど、本作はすごい。
理想郷という舞台でここまで大きくできるとは。圧巻の一言である。ラストの伏線回収にはビックリさせられるし、思わぬ勇気と希望が心の中に満ち溢れるし、何よりドラえもんってここまで面白くできるんだってことに、衝撃を受けるばかりであった。あんなラスト、感動しないわけが無い。セリフがカッコよすぎる。秀逸すぎる。「...だけど!」人間とは、面白い生き物だなとつくづく思うよ。
他にも、永瀬廉は声優としてやっていけるくらい上手かったし、エンドロールにまで感動してしまった。最後の最後まで抜かりなく最高。NiziUの主題歌も美しかった。入場者特典の冊子も面白い。ああ、なんていい映画なんだ。
何度も言うように、胸を刺す素晴らしい言葉がこの映画には沢山詰まっています。ノートに書き留めたいくらい。お子さんと...と言うよりも、大人の方に見てほしい。ドラえもんの枠組みを超えた、最高の人間ドラマ。今、この世の中に必要な映画。本当にいい脚本でした。ありがとう!古沢さん!
ユートピア…
黒幕にもっと魅了があったらパーフェクト
今回の舞台は住めば誰でもパーフェクトになれる、空の楽園パラダピア。
劇場版ドラえもんは空、山奥、海底、宇宙、過去から未来までもうありとあらゆる場所に行き尽くしてしまっていて、今や舞台設定はどうしても過去作の焼き直しになりがちですが、今回は上手いこと過去作の間隙をぬった、あまり焼き直し感のない舞台になっています。
また今回はちょっとだけミステリーっぽい要素もあって、なかなか先が読みにくく、展開が面白かったです。
後半はどうしてもありがちな話にはなってしまっていましたが、ドラえもん世界ならではの伏線もあり、これまたなかなか楽しめました。
あとはやっぱり黒幕ですねぇ…これがもう少し深みがあればなぁ…
とはいえゲスト声優も違和感なかったし、かなりの当たり作品でした。
ここ10年くらいの中では最高かも!
めちゃくちゃ良かった!!ドラえもんの映画でこんなに泣いたの初めてかも。と思ってたらエンドロールでまた号泣。ソーニャのキャラが良すぎる。冒頭の「虫」や天気雨、リサイクルの袋等、丁寧な伏線や仕掛けもあってとても良い出来。終わり方も素晴らしい。映画オタク目線でも好き。良い意味で、これまでの「お子様路線」を脱却した感じ?大人も子供も楽しめると思う。
テーマや「悪モノ」も精神性や宗教的なものであり、小さい子にはちょっと理解が難しいかなとも思うけど、子どもってちゃんと自分がわかる部分で解釈して楽しむからけっこう大丈夫なんだよね。
ソーニャの声が人気アイドルの永瀬廉てことをあまり意識しないようにして観てたんですが、ソーニャにとても合ってた。ロボットゆえの高性能だけどピュア、少年みのある声。しっかり緩急ついてたし、上手くやっていたと思う。
ドラえもんやのび太のおかげでソーニャが心や意思を取り戻す過程も丁寧だし、自分だけで空へ上がるシーンには素直に泣けた。
でもちゃんと生きてました、という展開も王道だけど良い。エンドロールがとにかく泣かせる。元の自分、本当の自分、自由な自分、トモダチになれる自分を手に入れたソーニャ。もうパラダピアの服を着ていないのも象徴的。
あの子どもたちは、のび太そっくりのメガネをかけていたし、セワシくんの子どもか孫かな?そう思うと胸熱ですね。
強制的に友だちを逃して自分が犠牲になる展開、メモリーが残っていたので再生できるというオチはベイマックス風味がありましたね。影響されてるのかな?
ただ、ドラえもんの映画に毎回ある、唐突に子どもらしからぬ良いことを言う「雰囲気台詞」は今回もちょっと気になり。しずかちゃんの「博士もかわいそうな人だったのかもね」とか、最後ののび太の「もともと素晴らしかったんだもん」とかですが…でも全体が素晴らしかったのでOKです!!
自分自身を認めることの大切さ🫢
ステキな映画でした
全150件中、141~150件目を表示