劇場公開日 2023年2月10日

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エゴイストのレビュー・感想・評価

全254件中、1~20件目を表示

4.5人と出会うことの豊かさ

2023年2月12日
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 一面の青いシーツと白い背中のビジュアルが印象的な本作。全く身構えていなかったというと嘘になる。けれども、実際に観てみると、セクシャルな話というよりも、大切な人と出会うことがもたらすもの、がじっくりと描かれている物語、という印象が強く残った。
 華やかなマスコミ業界で働く浩輔は、ファッショナブルな服を鎧にして淡々と生きてきた。そんな彼が駆け出しパーソナルトレーナーの龍太と出会い、強く惹かれていく。
 クールに仕事をこなし、夜はオネエ言葉で賑やかに仲間と過ごす。それなりに満たされていたはずが、龍太との出会いで、やり過ごしていた日常がみるみる彩られていく。大切な人に会って、共に過ごす喜び。見送る寂しさと、別れてからの余韻。一人のときは相手を想い、冷静さのみじんもなく心を浮き立たせる。しかし、そんな日々が、突然断ち切られてしまう。
 龍太を核として、龍太の母と浩輔が、心を通わせていくくだりに、しみじみと胸を打たれた。共通の大切な人を持つ同士が、ためらいながらも少しずつ距離を縮めていく。喪失は埋められないが、全くの他人だったはずのふたりの間に、恋人同士とはまた違う、陽だまりのようなあたたかさが生まれたのだ。
 日々のありふれた時間を、誰かとささやかに営む喜びに気づいていく浩輔。寄り付かずにいた故郷に、鎧なしで帰るという変化ももたらされる。やっとたどり着いた、父と息子の穏やかな時間も忘れ難い。
 浩輔は、龍太親子に金銭を交わすことを提案する。それが「エゴイスト」の由来なのかもしれない。けれどもそれは、関係を繋ぎ止めるためのものではなく、望むならば去ることもできるという、対等な関係を保証するものと思われた。家族であれば、金銭的な支えも特別なことではない。法的に家族となれない彼らの、悲痛な思いも垣間見えた。
 高価な贈りものといった特別な理由なしで、ごく当たり前に誰かと時を過ごせる豊かさ。新たな喪失が予感されるが、彼の心は、揺らぎながらもきっと穏やかだ。窓辺に繰り返し飾られる、小さな花束のように。

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cma

5.0お金を渡す主人公

2023年5月31日
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鑑賞方法:映画館

今年(2023年)屈指の邦画だと思う。そこにあると感じられるリアリティが全編に渡って息づいていて、主題にとってそのリアルさは絶対に欠かせないものだった。そこに「この程度の描写でいいだろう」というような妥協がない。鈴木亮平がこれまでも素晴らしい芝居を披露してきたが、本作は今までのどの作品よりも素晴らしいパフォーマンスだった。驚くべき達成だ。
主人公は、対人関係の維持のためにお金を渡す。宮沢氷魚演じる龍太との関係を作る時も、龍太の母と関係を作る時も。人は金で買えるなどと思っているわけではないだろうが、お金を挟まないと人との関係を進めることができないとどこかで感じてるのかもしれない。そのアンビバレントな感情が僕にはとても共感できた。この映画は、性愛とお金をきれいごとで切り離していなかった。
性愛描写のリアルさもこれまで見てきた映画を超えていた。役者はだれもが素晴らしかった。感動した。

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杉本穂高

4.0同性愛の特徴

2025年2月18日
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鑑賞方法:VOD

色んなLGBTの映画を観てきたけど、今回初めて気が付いた事がある。
ここ最近の社会情勢がそうさせているのだと思う。
同性愛ものの第1前提に権力勾配が働いているということ。
貧富、年齢、立場といったものの前提に関係が進んでいく。そして心身ともに交じ合えた時には同等の関係を築けた様な感覚に陥る。
ところが、ある瞬間から予定調和から外れた瞬間からボロボロと崩壊してゆく。
そこまでをどう描き、映し出してゆくかが映画の良し悪しを決めているのではないだろうか…。
その中でもこの映画はとてもよく描けているように思う。

同性愛の最期は大体悲しい‥。
そして、この映画の題名通り、とってもエゴイストである。
相手の気持ちを考えられないのだろうか…。

この映画も当たり前に悲しい。

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ウィリー

4.0浩輔は、龍太を愛し、沢山のものを与えて 龍太は、浩輔から与えられた...

aさん
2025年2月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

浩輔は、龍太を愛し、沢山のものを与えて
龍太は、浩輔から与えられた愛を頑張って返そうと一生懸命働いて その結果、龍太は過労により亡くなってしまう

愛する人のためにした行いが、結果相手を失うことになる
龍太が頑張って母を養っていた事を知っていた浩輔は、龍太の代わりに、母のそばに居る決断をする

龍太の母を支えることで、自分のせいで龍太を失ってしまったことへの罪滅ぼしをしている

龍太の母を支える自分の行動は、エゴではないかと思いながら
何が愛かわからなくなった浩輔にかけた龍太の母の言葉
「あなたに分からなくてもいいの。私たちが受け取ったものが愛だと思っているから」
この言葉は、浩輔が1番かけてほしい言葉だったと思う

龍太をこんなにも愛したこと、龍太の母を支えた事、
全て自分のエゴかもしれないという考えから救い出されたと思う

人のためを思った行動、それが例えエゴだと言われても
受け取り手が愛だと思えば、愛になる

愛とは多少自分を犠牲にしても相手の幸せを願うことだと思う

印象的な場面
病室で眉毛を描く
病室で浩輔を息子という龍太の母
自販機で水を買う際に小銭を落とし涙する
龍太の葬儀で浩輔が泣き崩れる
冷凍していた惣菜を1人で食べる

皆さん同じですかね?

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a

4.0後半が良かった!!

2025年2月17日
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鑑賞方法:VOD

難しい

幸せ

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𝖒𝖚𝖓𝖆𝖈𝖞

3.5愛を注がれる宮沢氷魚

2025年2月16日
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くまっち

4.5エゴイストとは何?誰の事?

2025年2月16日
iPhoneアプリから投稿

エゴイストとは何?誰の事?って感じました。
主演の鈴木亮平の演技が上手い。
カメレオン俳優と言われるのも納得。
かなりゲイの世界を研究された模様。

人に何かしてあげたいというのはエゴ?
自分の気持ちを形にするのはエゴ?
だったら恋愛する人は皆んなエゴイストじゃない?

原作は読んでなくて疑問に思ったのは、どうして公的援助、生活保護を受けなかったのかなあっていうところ。そうすれば病院の費用も出るのに。龍太の家族のプライド?
でもそれで過労で死んでしまったら何の為の公的援助?

もう一つはセックスがアナルセックスと描写されている事。男女のセックスと同じでゲイもアナルセックスが普通だと思われてますが、ゲイの友人達に聞いてもアナルセックスはそれはメジャーではないとの事。異性間と同じで男性も穴に挿入というステレオタイプの考えで描いているのは制作側がよく理解していないから?

浩輔が自分の愛情を表しているのがエゴならば、生活保護も受けず、自分の子供を高校中退、過労死に追い込み、息子の彼氏の援助も拒否するが、最終的に受け入れ、最後はボケて?自分の息子という龍太の母が一番エゴイストの様にも感じられる。

様々な愛の形を見せてくれる映画だった。

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ライブラ

5.0鈴木亮平が好きで観たら、、、

2025年2月16日
iPhoneアプリから投稿

1番母親の愛情が必要な思春期に母を亡くし、
辛い青春を過ごした浩介。
仕事にファッションに身を固めて生きてきたが
若く美しいパーソナルトレーナーの少年に出会う。
そして2人は惹かれあう。

病弱な母のため、生活のため、売春をしていた龍太。
浩介はそんな龍太を支えることに。
そして突然死で龍太はかえらぬひとに。

マイノリティな人にではなく、生きにくい世の中にフォーカスされていた気がする。

エゴイストの意味、よくわかった。

龍太の母親と自分の母親を重ねてる浩介。
母の最後を看取れなかったことが心残りもあり
病弱な龍太の母をサポートする。

龍太の母も息子同様に接してる。
龍太の大切な母親だからこそ、大切にしたいと思う気持ちも。

前半はロマンティックで熱愛ぶりだったけど
後半は迷走する浩介が愛を知る。

思わず涙が溢れてきて、久しぶりにすごく良い映画を観た気がする。

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Riri

5.0恋愛を超えた

2025年2月15日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

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るる 移行

4.0エゴで良いじゃない。

2025年2月4日
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鑑賞方法:VOD

とても良かった。

CMを観た感じ濃厚な同性愛ものかと思ってたけど、
恋愛だけに留まらない、
愛の輝きと喪失と再生が描かれたとても素敵な映画でした。

結局恋愛ものは同性だとか異性愛は関係なく、
恋愛してるキャラクターや人間性を好きになれるか
だと思います。

浩輔の所作や人との接し方はとても素敵だし
龍太も取り入ろうとするんじゃなくて、
嘘偽りなく素の自分を見せて好かれようとする姿は
とても可愛らしかった。

展開が読みづらい脚本もとても良かったし、
アドリブなのかな?
会話やリアルな演出も見応えありました。

自分が引き起こしてしまったんじゃないか
と言う悲劇の連鎖を打ち消すために、
そして早くに亡くした母の姿を重ねて渾身的に
龍太の母に接する姿や、
もしかして自分が龍太にして来たこと全てが
ただ自分が気持ち良くなるためにやってただけなんじゃないか?
と言う気持ちがタイトルに掛かってると思うのだけど、
それで良いんだよと浩輔を抱きしめたくなりました。

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奥嶋ひろまさ

2.0空々しい

2025年1月20日
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鑑賞方法:VOD

寝られる

とても物足りないものを感じた。
リアリティを強く意識した演技プラン、演出、カメラワーク。
びっくりするほど金持ってる浩輔と、割と元気そうな母と貧乏ぐらし?の龍太。
リアルだと触れ込みの鈴木亮平の演技も、「本当にそうか?」って気持ちになる。
キャラクターがアウトラインばかりで中身がない。
辻褄が合わないことばかり。

流石に何かおかしい気がして原作買いました。読みました。
映画からは考えられないほどの情報量があり、浩輔が何を考えていたのか、エゴとは何なのかの逡巡が克明になっている。
龍太やその母への援助を捻出するための節約、龍太がカラダを売っているであろうと”察する”など、ゲイとして生きてきた作者の強かさがハッキリと感じられる。
映画で感じた物足りなさがちゃんと満たされていく感じがある。
この作品の肝である「1人の男」の生々しい生き方がちゃんとあった。
盛大な葬儀を開く体力がある障害者年金も生活保護も受けずに甘んじる母なんておらんかった、というのが最高に安心した。

ドギツイ男同士の濡れ場。
ゲイっぽく熱唱する鈴木亮平。
分かりやすく集客する要素を詰め込み、監督の考えるゲイ像を投影した作品。
…この映画はとても空々しい。

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昭和ヒヨコッコ砲

3.0みんなエゴイスト

2025年1月12日
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Raita Maipen

3.0エゴイストの本当の意味とは

2025年1月11日
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泣ける

悲しい

難しい

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こうすけ

5.0あっという間の2時間

2024年12月30日
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泣ける

悲しい

幸せ

怒涛の展開にあっという間に見終わってしまった
主人公は優しい
だがそこにエゴがまとわりつく感じが終盤になるにつれて強くなる
題名が合ってる映画だった

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hotaru

5.0出会ったのだから最後まで

2024年12月26日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

幸せ

非典型な人間関係が、しかしながらその神髄を醸す。

特に後半の厚みが圧倒的だった。
タイトルからしてもっと傲慢な何かが描写されているのかと思うも
確かに放漫であるからこそ、ああも関係を深めることができたとして
(普通は最終的にどこかで遠慮してしまわないか)
あまりにもそこから受ける印象が違った。

引かない、出会ってしまったのだから最後まで付き合う。
実父との会話にきっかけがあったとして、
かなり特殊な展開ながら、不思議なほど違和感なく
そんなこともあるかもしれない、
思うほど見入る。

幸せがナンダ、とか、
尽くすとはドウイウコトカ、とか、
人間愛とは、とか
声高に見せつけるでもなく訴えるでもなく問うでもなく
しかしながら浮き彫りとさせるシナリオが印象に残る。

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N.river

2.5題名の意味

2024年12月24日
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難しい

主人公(鈴木亮平)はゲイ、田舎から東京に出てきて、それなりの暮らしをしている。
トレーナー(宮沢氷魚)と知り合い、彼の母親とも親しくなる。
主人公の行動は誰のためなのか。

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いやよセブン

3.5愛のカタチ

2024年12月23日
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2.0酔う

2024年12月18日
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見たかった映画がアマプラで配信してたので楽しみにして見たのに画面酔いして最後まで見れませんでした。。。
残念。

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sooooo

0.5役者魂

2024年12月16日
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内容の評価は置いといて二人の演技に拍手
私には刺さる内容ではなかったけど二人の演技には魅了された

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わんわん

4.0鈴木亮平があまりに名演

2024年12月15日
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主人公が病院で涙をこらえながら眉を描くシーンで、健気すぎて思わず泣いてしまった。主人公の幸せを願わずにはいられない作品。

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れい