「ライオンボス」ビースト ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
ライオンボス
イドリス・エルバVSライオン、こんなの面白いに決まってるじゃないか!と思いサービスデーに直行、なかなかの混み具合でした。
思っていた通り、いやそれ以上に脳汁が出まくる爽快な作品でした。イドリス・エルバが主演じゃなかったらDVDスルーされてたんじゃないかってくらいの内容かと思いましたが、そこはしっかりお金をかけて、しっかり撮影していたのが功を奏してしっかりしたモンスターパニック映画に仕上がっていました。
良かった点
・緊迫感
序盤、密猟者たちがライオンに襲われる映像、暗くてわかりづらいはずなのに、ライオンの声はしっかり聞こえてゾワっとしますし、襲われた後の傷は生々しいですし、罠に捕まった後に一撃で仕留められる映像も迫力マシマシで最高でした。
イドリス・エルバ演じる父親と娘たちが登場してからもその存在感は健在で、予告でも見ていたはずの車へ突進してくるライオンの姿を本編として見るとその恐怖がより濃く描かれているなと思いました。車の下潜んでも全力で捕まえようとするし、窓ガラスはぶち壊しますし、めちゃくちゃ追いかけてきますし、終盤の展開はジョーズをはじめとするサメ映画たちに通じるものがありました。
・登場人物の設定が活きている
医者の父親、父の友人の動物の知識、ハンターたちの行動、娘たちの勇敢さ、多少物語を伸ばすような演出は見られますが、しっかり登場人物たちを活躍させることにも視野を置いていたのがとても良かったです。父親の応急処置を行うシーンが多く描写されており、病気で亡くなった妻の二の舞はさせないという強い意思から率先して人命救助を行っている姿はカッコよかったですし、いざ襲われたら…の後の行動もしっかりと考えているので、パニックになりつつも命からがら危機を脱しているので常にスリルがありました。
・イドリス・エルバvsライオン
もうこの構図がたまらなかったです。1vs1で真っ向勝負に挑む親父、ナイフと拳というシンプルなスタイルでライオンと戦い、引き裂かれ噛まれながらも必死に抵抗を続けるシーンは大興奮ものでした。終盤は友人の育てたライオンたちが加勢してくれますが、それも計算のうちだったという度胸のたくましさに感服です。分かっててもこれは行動に移せないな〜。
全体的に親子愛や喪失に向き合うのをメインにしていましたが、それらをマイルドに包みつつも、ライオンとのファイトを全力でやってのけるので超楽しかったです。イドリス・エルバは間違いなく名優なんですが、こういう作品にも率先して出てくれるので嬉しい限りです。また違うモンスターパニック映画お待ちしております。
鑑賞日 9/14
鑑賞時間 11:30〜13:15
座席 E-9