劇場公開日 2022年8月5日

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「【”経験しないと、分からない。”広島原爆を実体験した方々が語る当時の状況や、その後の生き方に心の中で頭を垂れるドキュメンタリー映画。】」for you 人のために NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”経験しないと、分からない。”広島原爆を実体験した方々が語る当時の状況や、その後の生き方に心の中で頭を垂れるドキュメンタリー映画。】

2025年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 私事で恐縮であるが、コロナ禍前まで広島に年に1-2回出張に行っていた。そして、会議が終わって時間がある時には車を呼んでもらって、平和記念公園に行って原爆ドームに手を合わせてから広島平和記念資料館に足を運んだ。

  記帳をしてから館内を回るのだが、静な音楽が流れる中、多くの当時の品を見て回った。色んな国の人達が神妙な顔で、真面目にその品々を見ていた。

  このドキュメンタリーが貴重なのは、実際に広島原爆を実体験した方々が当時の状況や、その後の生き方を語っている事である。

  撃ち落とされたアメリカ兵が、偶々原爆投下の際に広島にいて、悲惨な殺され方をした話。けれど、ある方はそういったアメリカ兵の遺品を家族の元に送っていたという話。

  原爆の放射能を浴びた事が、差別に繋がるのでその事実を隠していたという話。

  被爆しながらも、救護活動を続けた外国人神父さん達の話。

■一番、心に残ったのは多くの方が、アメリカを憎みますかという問いに対し、”最初に戦争を仕掛けたのは、日本でしょ。だからあの時の日本政府に怒りを感じる。”と言う言葉であった。
 私は、原爆を落としたアメリカが悪い、憎いという言葉が出るのだと思っていたが、この広島原爆を実体験した方々が語る言葉は重いな、と思った。

<そして、アメリカ兵の遺品を家族の元に送った方が、オバマ大統領が広島平和記念公園に来た時に、オバマ大統領が長い手で背中に手をまわしてその方を抱きしめた話。
 広島原爆を実体験した方々は大変な思いをしながらも、立派な人が沢山いらっしゃるのだなあ、と深く心の中で頭を垂れたドキュメンタリー映画である。>

NOBU
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