「ライララって何者??チャンピオン?ライラライラライラライ・・・」金の国 水の国 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ライララって何者??チャンピオン?ライラライラライラライ・・・
賀来賢人と浜辺美波はとりあえずおいといて、ライララの沢城みゆきとピリパッパの茶風林に注目してみた。言ってみれば峰不二子と目暮警部だ。そう理解しながら鑑賞すると、目しか見せてない謎のライララの正体が峰不二子、ピリパッパの正体は目暮警部としか思えなくなるから不思議だ。さすがにレオポルディーネがアンパンマンには見えなかった・・・
1000年以上も続く二つの国のいがみ合い。戦争を繰り返し、ついには「水の国」バイカリは衰退し、「金の国」アルハミトは交易で豊かではあるが、水資源が枯渇状態となり50年後には一滴も無くなってしまうという。そんな両国で取り交わされた約束、アルハミトは嫁をバイカリは婿を送るという、いわば人質交換。ところが、その約束が犬を送り、猫を送るというとんでもない事態に。その相手となったおっとりしたアルハミト第93王女サーラ、バイカル一賢い青年技師ナランバヤルが偶然出会ったのだ。なんとも都合のよい展開。しかも分かりにくい。
しかし、物語が進むにつれ、両国の悲劇ともいえる戦争がテーマとなっていて、ナランバヤルが戦争勃発を回避し、両国が平和的友好を保つよう奔走するのだ。上る箱、動く道など文明の高さにも驚きながら、水不足が深刻な砂漠の金の国。両国を結びつけるには・・・と、現代的な国際情勢をも感じさせるファンタジーでもあった。
キャラクター設定がとてもいいのも特徴の一つ。サーラはとても美人とは言い難いが性格がいい。頭のいいナランバヤルは技師としてのみならず、両国の歴史にも詳しい。彼の見た目はぼさぼさ頭のためカイジキャラかと思ったよ。終盤の秘密の通路でもカイジを思い出してしまった。あの場でラスタバン三世と対峙しても絶妙なやり取りをするなんて、やっぱり凄い!
そして建設に50年かかるという水路。金の国の城を見る限り、十分な財力はあるんだし、大丈夫なんだろうと推測できる。一つの道が拓ければ平和の想いは叶う。この後の壮大なストーリーをも想像させてくれるのです。
中東をイメージした背景も優れていたけど、ロケ地協力に富山県というエンドクレジットを見つけてびっくり。水の国のイメージは富山県だったのですね!