「轍」金の国 水の国 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
轍
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純粋な今年一本目のアニメ映画。原作は読まずでしたが、とても楽しめました。
物語もとい登場人物たちの多くがとても優しいです。ナランバヤルはとにかく手助けに尽力し、人と人との縁を大切にし、やがて国境を繋ぐために自分の身を粉にする勢いで働いていく姿、その中で女王サーラとの恋に落ちていく瞬間も見ていて微笑ましいです。サーラも初見時はまんまるだなと思っていましたが、段々愛らしく思えてきて、村で酒飲みに対抗するシーンの時には惚れていました。サラディーンもイヤミなやつかと思いきや超絶性格のいいやつで好感が持てましたし、手助けをしてくれる人々も思いやり第一で行動するのがとても良かったです。
物語も、不意な出会いから、成就する恋までをテンポよく進めてくれて、国境を繋ぐ役割まで果たすという壮大な者ですが、2人の恋愛がメインなので、ちょくちょくカットされた場面はありましたが、概ね物語は綺麗にまとまっていたなと思いました。
作画も綺麗で美しく、リアリティのある瑞々しさから、ファンタジーに振り切った幻想的なタッチまで幅広く描かれており、目に優しい映像がずっと展開されていました。
予告の時点ではどうなんだろうと思った主演の賀来くんと浜辺さんの声も聞いていくたびに心地よくなっていきました。2人がキャラクターに魂込めて命を吹き込んでくれたおかげで、等身大の優しさが沁みる作品になっていったんだと思います。
人を思いやる気持ちの大切さを強く強く、そして穏やかに伝えてくれる作品でした。ぜひ映画館にて。
鑑賞日 1/31
鑑賞時間 11:25〜13:30
座席 E-12
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