「その運命的な二人の愛は、本能寺の炎の如く激しく燃え盛り、そして消え去って逝く~!」レジェンド&バタフライ The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
その運命的な二人の愛は、本能寺の炎の如く激しく燃え盛り、そして消え去って逝く~!
最恐カンパもヤレヤレ~お疲れ様状態。
まだまだ予断は出来ませぬが、
ちょいと気候が緩んだんで
「レジェンド&バタフライ 」を観に行ったよ。
まずは東映70周年オメデトウございます。
60周年記念時は『北のカナリアたち』だったかな。
70周年記念として今作は代表としている様ですね。
兎に角 大規模で大掛かり、豪華絢爛なる演出。
これ程多くの人を配置した背景を用意しての
各場面を撮った事は
さすがに大友監督の成し得る技かなと・・・
素直に思いますわ。
撮りはかなり良かったと感じますが、
肝心の本の出来が??
も一つな展開スジと感じました。
やっぱり何でしょう、妾側妻や世継ぎ子もいるのに
何故この夫婦二人に最後までスポットを?の思いが。
前半~中盤までチグハグに沸き起こる感情起伏となっており
そこが残念ですかね。
後半から終盤の 本能寺燃えちゃうよ~の
締め部は、これもまた有かなと感じました。
総評は★3個程度ですかね。
監督:大友啓史氏
脚本:古沢良太氏
MC:
織田信長:木村拓哉さん
濃姫/ 帰蝶:綾瀬はるかさん
福富平太郎貞家:伊藤英明さん
各務野:中谷美紀さん
明智光秀:宮沢氷魚さん
(残念ポイント)
・なぜコノ タイトルに?
レジェンド⇒信長
バタフライ⇒帰蝶 としたら、
厨坊並みの質を感じます。
・最初、高見櫓を駆け上がる信長を 引きでゆっくり撮って
高所からフレ-ム入れてますが 僅かに不用意に
絵が揺れてます。そこへ タイトルが右下にバーンと・・・。
ここ大事なのに バシッと決まってないと感じます。
撮った時 再確認したけど多分見逃したのかなの思い。
・濃姫が嫁いできて、信長と初夜を共にする場面。
足を揉めよと床に投げ出し方、酒を注げよと盃の出し方など
振舞い方が 本当バカ殿的ですね。
姫に足固めされるのはドリフ的だと感じます。
笑いのシーンにしたかったのでしょうけども。
・いい感じで下町でデ-トした信長と濃姫。
姫が気に入った小物を買ってやる信長。
そんな事する奴かよと思うが、コレはこれで良い雰囲気。
その後 金平糖泥棒を追ってスラム街?の住人を相手にする所。
濃姫が勢い余って住人を殺してしまい、
そして信長も連呼する様にバッサバッサと刀を振ってしまう所。
折角の貧しい子供達を出したのに、良い思いが全部飛ぶ。
ココの展開と演出悪いと思うねん。
その後 追われて古小屋へ逃げる二人。
そして ココで二人メイクラブやねんけども
ちょっとねぇ、二人アフォかいな、少し神経疑う感じするかな。
・斬首した将軍のドクロの上を剥いで、全体を金色に塗って
盃にして酒を飲むところ。
正直言って 吐き気を催したわ。気持ち悪いぜ!の一言。
(良かったかな~の所)
・序盤に シカを追って信長が崖から落ちる所。
それを 姫が手を出して助ける~この流れ。
中々険しい崖を用意してて ココは良かったかな。
必死さが伝わって来たね。また 助けて上がった崖上の
景色が綺麗と思う。
二人の気持ちを通じ合わせた良い場面かなと思う。
・俳優陣では伊藤英明さんと中谷美紀さんが良い役所だったと
思います。特に終始安定した演技で良い味を出していたのが
中谷さんと思いますね。良かったですよ。
・稲葉山城や金華山の空撮など
この城には非常に興味が湧きました。
良い感じで撮れてたと思います。
・やはり 最後の本能寺の放火討ち入りでしょうか。
諸説あって床から逃げて海外逃亡を夢として少し描いたのは
それも展開の手としては有かなとは思う。
しかし現実は、自ら斬首で命を絶つ。
ラストカットは これで決まってたと感じます。
・そしてエンディング~、
炎で寺が焼け落ちていく ” 音 ”を残して暗幕し
エンドロールアップした演出は 秀逸さを感じます。
本能寺が焼け落ちてゆく残響音と 信長の最後の吐息が
一緒に昇天していく様を感じ取りましたね。
ココだけは凄く良かったなと感じました。
まあ、色々と突っ込み所はありましたが
今 ホットな話題作です。
興味ある方は 劇場へどうぞ!