ザ・メニューのレビュー・感想・評価
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猟奇性は寸止め、やや消化不良。
プロットや道具立ては面白いが、満点は付けられない。主人公の猟奇性はハンニバル・レクターのように徹底していないので、寸止めに思えてしまう。途中で客たちの運命が分かってくると、急速に恐怖感が落ちる。メニューになかった特別料理は良かったが、デザートはやや陳腐にさえ思えた。その意味でやや消化不良の映画である。
おもしろいが、スッキリしない部分も…
予告のアニヤ・テイラー=ジョイの魅力に惹かれ、それだけの理由で鑑賞してきました。ただ、彼女の魅力は期待通りでしたが、内容はよくわからなかったというのが正直なところです。
ストーリーは、孤島にあるなかなか予約の取れない有名シェフのジュリアン・スローヴィクのレストランに、運よく招かれた客たちが、極上の料理を楽しみながらも、しだいに不穏な空気に包まれる店内で、予想もしない恐ろしい体験を味わうことになるというもの。
運ばれる料理の一品ごとにシェフが、料理の解説やそこにまつわる思いを語るのですが、それがしだいに奇異なものになっていき、シェフの真意が読めません。あたかも宮沢賢治の「注文の多い料理店」のような雰囲気で、作中の紳士の姿が、シェフの料理を自分流に解釈しようとするタイラーの姿と重なります。
料理が一品、また一品と出される中でしだいに露わになるこの店の異様性とシェフの狂気。客たちの運命はどうなるのか、シェフの狙いは何なのか、というところに観客の興味は集中します。コースメニューにしたがって粛々と料理が提供されるように、物語の展開にたいしたひねりはないのですが、得体の知れない緊張感のおかげでぐいぐいと引き込まれます。
それなのに!ラストのオチがよくわからず、モヤモヤしたまま終幕を迎えたのは致命的でした。結局は、自分の料理の本質もわからず、肩書きや世間の評判をありがたがるような輩を許せなかったということなのでしょうか。逆に、歯にきぬを着せぬマーゴの言葉は本質を突いていたので、彼女を楽しませるために渾身のチーズバーガーを提供し、退店を許したのではないかと思いました。いずれにせよ、客たちの背景や人物相関を捉えきれなかった自分のせいかもしれませんが、もう少しわかりやすく観せてほしかったところです。
他にも、なぜ料理人たちはシェフにあそこまで忠誠を誓っているのか、男性客だけをいったん逃したのはなぜか、タイラーにささやいた言葉は何だったのか、給仕のエルサはなぜマーゴを襲ったのか、シェフの母の存在は何を意味していたのか、もう整理がつかないことが多すぎてモヤってしまいました。あとで他の方のレビューを読んで補完しようと思います。
主演はレイフ・ファインズで、異様な雰囲気を纏った圧倒的なカリスマシェフを怪演しています。共演はアニヤ・テイラー=ジョイで、シェフに対して一歩も退かないマーゴを好演。脇を固めるニコラス・ホルト、ホン・チャウらも、いい仕事をしています。
アーニャ姫が問答無用に好きなので
モーガンの頃から大好きなので★4つ。大好きでも映画自体はバッド・テイスト。有名料理人の妄想につきあわされている感じで★一つマイナス。姫が薄着でチョロチョロしてくれたのか眼福。
そんなわけあるか
2022年劇場鑑賞270本目。
予告の時点でイカれサイコパスシェフにつきあわされる被害者たちというのが分かってしまっていたので、そこにサプライズはなし。知らなかったらさぞ驚いたと思うですけどね・・・。
料理長のやりたいこととか、動機は分かるのですが、それを実行するために関わる人々の動機が全く分からない。そこの説明を諦めて進めるものだから全く共感できませんでした。こんな状況で食べる料理なんか絶対おいしくないし。
アニャのボディラインでニヤニヤするだけの映画
離島になるリッチなレストランがなんかおかしい…
簡単なあらすじはこんな感じ
なんかおかしいと言うよりもう異常者
行動の全てになんの意味があるのかわからないし
出てくる人間に誰一人感情移入できなかった
ほぼ全員脛にキズがありそうだけどそれでも
あんな扱い受ける理由にはならんでしょ
レストランってより怪しい宗教の集団◯◯を見た気分
言動の全てに意味なんてないのさ
もう途中からアニャのボディラインと背中しか見てませんでした。そんな映画でございます
おっと!料理は美味しそうでしたよ😃
注文の多い料理店…❓
船でしか渡ることができない孤島にある、最上級レストランを舞台にした、息詰まるブラック・ミステリー。冒頭は、曰く付きの上流階級の登場人物達に、アガサ・クリスティーの作品の様な印象を受けた。しかし、ストーリーが進むにつれて、それとは全く違う狂気に満ちた、猟奇的な展開に呑み込まれていく。
なかなか予約の取れない、高額なそのレストランに、グルメを気取る5組の客が訪れる所から物語は幕を開ける。題名通り、そのレストランで振舞われるコース・メニューは、美味しそうなだけでなく、見た目も彩も鮮やか。誰もが一度は、食してみたいと思う創作料理の数々が運ばれる。
そして、それらの料理には、シェフの拘りのテーマがあり、滔々とウンチクを述べて紹介されていくが、その意味するところは、なかなか難解。その辺りから、シェフに違和感を感じるようになる。そして、そこで働く者達にとって、絶対的な存在であるシェフに対しての献身的な態度にも、不穏な空気が漂い始める。そして、料理が進むにつれて、1人、また1人とシェフが仕掛けた罠の犠牲者が出てしまい、思いもよらない悪夢が、客に襲い掛かっていく。
ただ、このミステリーの中に込められた真のテーマは、愛情をこめて料理を作り、食卓を囲む人のお腹を満たすだけでなく、食べた時の「美味しい」という言葉や笑顔こそが『食』の素晴らしさ、ということなのだと思う。その点では、追加メニューとなった料理のシーンこそが、真の『食』として、描かれていたのだろう。
本作のヒロイン・マーゴを演じたアニヤ・テイラー=ジョイは、独特な顔立ちで、これまでも脇役として出演する作品は何本か観たが、本作では、他の登場人物とは異質な存在として、彼女の魅力を十分に引き出して描かれていた。そして、レストランのシェフには、『ハリーポッター』のヴォルデモートを演じたレイフ・ファインズが、ヴォルデモートさながらの、狂気に満ちた役柄を演じており、ある意味ハマリ役とも言える。
シェフの企みや意図が、なかなか見えない中、ジワジワと洗脳されていく客達のように、ハラハラ、ドキドキというよりは、心の内が浸食されていくような、恐怖を感じさせる作品である。
メニュー検定があったとしたら、中華料理編が一番簡単かな?
地元のイタリアン。
アルコールを除けば、前菜込みでひとり3千円程度。
月末週の土曜日あたりに、今月も無事に過ごせて良かったね、仕事も家事も1ヶ月お疲れ様でした、という感じで、家族で行くのが、我が家の一番贅沢な外食です。
よくある街のレストランですが、季節ごとのメニューなどもあり、優しいシェフが一応料理の説明をしてくれます。
でもですね、イタリア語をカタカナ表記して日本語の発音で言ってくれるのですが、ズッキーニの◯◯風◯◯ソース添えとかフィットチーネの◯◯◯とか言われても、実はよく聞き取れていないし、ましてや覚える気もなく、早く食べたいなと思って聞き流してます。だから、11回も来てるのにメニューのひとつも言えないのか⁉️と言われても、私だって無理です、答えられません‼️と叫んでました。
一流レストランでは、事前に料理のメニュー検定2級以上を持ってないと予約できません‼️
みたいなことになったらどうしよう。
おーい!動機がはっきりせんぞー
期待して観ました。
正直がっかり。
招待客、あんなに多数要らないじゃん。
お母さん、なんで居るの?要らないよね。
アニャさんvsレイフさん、でスッキリ作品にしたら良かったのに。
孤島って設定も、要らないよね。
ゾクゾクした
マーゴとタイラーのカップルは、シェフのスローヴィクが極上の料理をふるまい、なかなか予約が取れない離島の高級レストランにやってきた。見た目も味も素晴らしい料理の数々にタイラーは感動したが、マーゴは違和感を覚えていた。そして・・・という話。
裏で悪いことをしてる人への警鐘かな?
ゾクゾクしたスリラーだったのだろうけど、なんかよくわからなかった。
店員がシェフに絶対服従しているのはマインドコントロール?シェフの最終目的は?途中の鬼ごっこは必要?
マーゴ役のアニヤ・テイラー=ジョイの大きな瞳と存在感は凄かった。
スローヴィク役のレイフ・ファインズの気味悪さもよかった。
アート心を擽られる究極の料理の数々に酔いしれる
今年度公開された似たような題材の映画に『ボイリング・ポイント』という作品がありますが、あれより確実に出てくる料理は芸術的だし、美味そうだし、スタッフ全員生粋の料理人だしでこちらは大変満足出来ました。
いや、別にボイリング〜をディスってるわけではなく。…や、ディスってるか。すみません、やっぱディスってます。だって見た目大切。不味そうな見た目は素材に対する冒涜ですし万死に値する。
でも仕方がない。あまりにこの作品は完璧でした。
どちらかと言えば、内容を楽しむことはもちろんのこと、美術館や博物館で類い稀な逸品を鑑賞している時のような感覚になりました。
それは料理だけではなく、素材を採りに行く時の描写から既に素晴らしかった。
…まあ、中盤から一気に不穏な空気になるんすけどね。
なので、絵画や彫刻を鑑賞して、ついでにその作者の美的感覚という名の狂気に触れたいという方については、この作品はとっても相性が良いと思います。
その辺もあっての星5です。
なお、チーズバーガーが受け付けない人間ですが、この映画に出てくるチーズバーガーはまじ美味そうに見えました。あれなら食える。いける。
そのレストランは、間違いなく存在する
嘗てスペインに在った『エル・ブジ』は
席数五十ほど、営業は4~10月の半年のみの三ツ星レストラン
シーズンごとにメニューが変わるため、同じ料理は二度と出されず、
客は最初に厨房に案内され、見学をしてから食事をし
食後に厨房で別れの挨拶をするとのしきたり。
その特異な有様は
〔エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン(2011年)〕との
ドキュメンタリー映画にもなり、自分は興味深くそれを見ている。
営業してない期間
総料理長の『フェラン・アドリア』は料理の研究に勤しみ、
しかし「自分自身の料理を見失った」として2011年には閉店をしている。
この映画を観ながら、彼の店のことを否応なく想起する
(勿論、自分は行ったことが無いけれど)。
孤島に在る、一日に限られた人数だけを迎え入れるレストランでの出来事を描いた
{ワンシチュエーション スリラー}。
今宵、集うのは、
その店のシェフを世に出したと自負する料理評論家、
落ち目の俳優、店のオーナーの部下、同店に何度も訪れている資産家、
そしてシェフの熱狂的信奉者などの十一人。
もっとも、彼及び彼女等の会話からは、
料理そのものよりも、
訪問することすら困難な場所に来られたこと満たされる虚栄心や
スノッブな心根が透けて見えるのだが。
いつも通りの流れで始まったコースは、しかし
中途から怪しげな空気が漂い出し、
突然の転調を迎え。
それでも会食者は、何故か憑かれたように
食事をすることを止めない、
一人の女性客『マーゴ(アニヤ・テイラー=ジョイ)』を除いては。
彼女は本来、この場に居てはいけない人間であり
加えて総シェフの『ジュリアン(レイフ・ファインズ)』が
この日の為に描いたメニューには不要な存在だったのだ。
本作は作る側と食べる側の関係性が
思わぬ方に向いた時の悲劇をかなりカリカチュアライズして描く。
食べる側は「変なモノは出さないだろう」との、
作る側は「きちんと味わって食べてくれるだろう」との、
暗黙の了解の上に成り立っていることが
破綻をした時に起きることを。
が、我々が訪れるレベルの店でも
随分と居丈高な店の側の人間は存在するし、
他方で「金を出しているんだから」とやりたい放題の客もおり。
よく言われる「お客様は神様」を完全にはき違えている人々が。
そして、店の総料理長が燃え尽きに近い状態になった時に
それを信奉する従業員も含め、どのような事態が起こるのかの。
とは言え、本編中に供される料理の数々は、
どれも実に美味しそう。
聞けば、きちんと監修を付けてメニューを仕立てているようで、
映画の企画として、期間限定で供してはくれないものかしら。
口うるさい料理屋には近づくな
結局、講釈垂れの口うるさい料理屋には近づくなって事ですよ。
「あの客には結局オレの料理の味が解らねぇ!」って逆恨みされちゃうんだから。
もうちょっと「セブン」のようなエグさがあっても良い気もしますが、映画としては十分楽しめます。
狂気が足りなかった
なるほど、これは怖くて不気味な映画でした。
個人的にこういうブラックで不条理な内容の映画は結構好みです。
でも、残念ながら狂気が足りなくて中途半端な印象でした。
シェフが客の目玉を指で無理矢理取り出して、フライパンで焼いたものを「これが本当の目玉焼きです。どうぞ召し上がれ」くらいの狂気が欲しかった。
また、なぜこういうレストランなのかの説明が結局無かったので星0.5減点。
結局チーズバーガーだけが唯一まともな料理だったような気がしました。
ドリフの「もしもこんな高級レストランがあったら」の映画版だと思えば納得かな。
良い勝負
ワン・アイディアで作るサスペンス。
このSNS時代にあって発想はちょっと古めかもしれないが、レイフ・ファインズの演技力がカバーする。
そしてアニャ・テイラー・ジョイの演技と顔力。なかなか良い勝負でした。
アニャが仕掛けたラストのある展開では、レイフ・ファインズの表情が説得力を持たせていた。それがなければ納得は出来なかったでしょう…
しかしなんでスタッフまで?とは思う…
料理は味わうもの
「こんな高級レストランは嫌だ」を地でいくブラックスリラー。食べるそばから蘊蓄を語って、ウザイことこの上ない味音痴の男、自分の影響力を誇示するために前途あるシェフを酷評して再起不能にしてしまう美食評論家、料理に興味がないのに、箔をつけるためにやってきた3人のエリートサラリーマン。そんな奴らが、レストランがある孤島に集められる。
アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』を予感させる中、「ハイル・ヒットラー」ばりの「Yes chef」をスタッフ全員が声を合わせる。シェフの大きな柏手とスタッフの掛け声が響くたびに、見ている方も緊張を強いられる。
ブラック・コメディーの範疇を超えた衝撃の出来事は、下手なホラーより怖い。
レイフ・ファインズのただならぬ狂気に気圧されるゲスト達だが、アニャ・テイラー=ジョイだけは、デカイ目を前面に押し出して対抗する。二人が睨み合う張り詰めた空気は絶対、何かが起こりそう。
料理はリラックスして味わうのが一番。その対極の物語でございました。
アニャテイラージョイがMVP!
全然注文の多い料理店よりも胸糞やないかい!!とツッコミを入れました。
正直終盤の展開は想像できてしまったわけだけど、それでも作品の牽引力はアニャテイラージョイの魅力にかなり頼っているところはあると思うし、それが功を奏して洋画のいいところをふんだんに盛り込まれた作品になったと思います。
まず、普通に料理が美味しそうっていうのが良いし、料理を写真で撮る描写があるのもいい(コロナ禍後の設定っぽいので)。
お金持ち=悪と単純にせず、そしてお金持ちでも服従せざるを得ないところあたりも面白かった。
「食べるな。味わえ。」誰もが自由に意見を発信できる時代にぶっ刺さりますね.
タバコを吸うアニャから始まり、ジャンクフードを頬張るアニャで終わる。やっぱりMVPですわ。
映えレストランへようこそ
こういう映えがあったらいいよね、ありきで後から話くっ付けてみましたーという感じがしました。何かのメタファーかなと考えたけれど、シェフの行動原理が結局わからないので、何で?ばかりでした。ただアニャが画面をリードしてくれるので映えはよかったです。
大仕掛けなドラマ、いやショータイム
観客12組(マーゴは除く)も本当は被害者じゃなくて、ホーソンスタッフと共犯(共演)なんじゃないかと思えた。
シチュエーション、台詞全てがシナリオ通りだったとしたら。
壮大なるフィナーレを彩る演者たちはそれぞれが命をかけた配役を全うする。
飛び入りのマーゴが唯一の観客。
あくまで私の解釈です笑
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