窓辺にてのレビュー・感想・評価
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ゴローちゃん、素敵♪若葉くんも安定の‥‥
登場人物が、色々な組み合わせとで対話を繰り返す構成。そこに彩りを加える喫茶店、窓辺の光、パフェやケーキ、フルーツ、小説などなど。
みんなが、少しずつ影響しあって、変化していって、生きていっている感じがとても心に染みました。
クスっと笑える今泉監督らしさも随所に。とても素敵な映画でした。
パフェと相互理解
今泉力哉監督「窓辺にて」を観る、うん、素敵な喫茶店映画でした。「愛がなんだ」は結果がともあれ何かを掴もうとする行為の肯定の映画だったけど、今作は何かを手放すという行為についての映画。面倒くさい手続きを踏まないと感情を上手く出せなくて、誤解されまくる稲垣吾郎演じる主人公が理解できすぎて逆に辛かったです。#窓辺にて
吾郎ちゃんの自然な演技!
正直言って、観ながら寝てもしょうがない映画だと思う。
とにかく静か、映画館の空調の音が気になるぐらい静か。
朗読劇を見ているぐらい静か。
それでも、退屈せずに映像を楽しめるのは吾郎ちゃんの自然な演技だと思う。
「ばらぼら」では「吾郎ちゃんじゃあ、役不足だったなぁ」って感じたのに、演技が巧くなったのか、監督力なのか…。
ラストだけもう一度観て、噛みしめたいな。
それぞれの愛の形
普段はあまり選ばないジャンルの作品なのですが、上映時間の都合がよかったので本作をチョイス。予告から予想していたとおり純文学を映像化したような作品で、この内容を受け取るにはそれ相応の人生経験や恋愛経験が必要ではないかと感じました。
ストーリーは、編集者である妻・紗衣が担当作家と浮気しているにも関わらず、それに怒りを覚えない自分にショックを受けたフリーライターの市川茂巳が、高校生作家・久保留亜に出会い、彼女と彼女の作品に惹かれながら、自身や周囲の人々の恋愛観を見つめていくというもの。
これといった大きな出来事は起きそうで起きないまま静かに進行し、主人公・市川茂巳の恋愛観を中心に様々な男女の恋模様が描かれます。映像的ないわゆる濡れ場は描かれませんが、男女の関係性はある意味では生々しく描かれていると思います。主な登場人物が文学関係者なので、それぞれが語る恋愛観や人生観が抽象的で、文学に造詣が深くない自分にはわかるようでわからないことばかりで、正直いってなかなか共感しにくいものがありました。それでも、終盤で人気作家・荒川円が市川に語った、「書かない理由」だけは感覚的に理解でき、すとんと落ちた気がしました。
単純でおもしろいストーリーを求める自分には、なかなか敷居の高い作品でしたが、小説好きな方には楽しめるのかもしれません。わかりやすい話ではないですが、それこそが単純な言葉では語れない、自分さえも正確には理解できない、複雑で矛盾に満ちた、それぞれの愛の形なのかもしれません。
主演は稲垣吾郎さんで、感情の振れ幅が小さな市川茂巳役がぴったりでした。中村ゆりさん、玉城ティナさん、若葉竜也さん、志田未来さんら、脇を固める俳優陣も安定した演技で作品世界への没入感を高めています。長回しや長台詞が多く、よけいなBGMも極力排除し、役者の演技力だけで各シーンを成立させている感じがすばらしかったです。
「私小説家」の行き着く先は、身の破滅かそれとも・・・・。
愛しているハズの妻の浮気を知っても、
怒りや嫉妬の感情が湧いて来ない自分に戸惑う男は
〔ドライブ・マイ・カー〕でも描かれたコトの発端。
かと言って、意趣返しに自身も浮気に走るでもなく、
恬淡とした心の内にただ戸惑うばかり。
今時らしいモチーフではあるものの、
実際には昔からある出来事なのかもしれない。
本作では、三組のカップルの関係性が描かれ、
それは蜘蛛の巣に張り巡らされた糸の様に
粘っこく各々を捉え離さない。
静かな筆致の中に男女の愛情の本質と
共に暮らすことの意味を軟らかく語りきる。
『市川茂巳(稲垣吾郎)』は新人賞を獲り、
将来を嘱望された作家ながらも
何故か突然に筆を折ってしまった過去が。
にもかかわらず、今でも「書くこと」を生業にすることからは逃れられず。
小説を書けなくなったのではなく、
自身が望んで書かなくなった理由は判然とはしないものの、
他の人の口を介して語られたそれは
「私小説」を書く者にとって本来ならば苦渋の決断。
にもかかわらず、生来の性格の為か、
傍目にはそうとは見えぬのは、
身を削るように書くことで表現をする「私小説家」の行き着く先は
『太宰治』が体現したような破綻と本能的に分かっており、
恐れているのかもしれない。
三組の男女は、何れも女性の方の惚れ度合いが強いかのように
ちょっと見には思え。
が、実際は男性の思いがより強固なのに、
要はその表出のさせ方が下手なため、
要らぬ混乱を招いてしまう。
過去をぐっと吞み込んで元の鞘に納まる者、
或いは昔に囚われずに新たな関係性を築く者と結末は様々。
40代・30代・10代の夫々の男女の形が
世代を交差した隙の無い表現で綴れられる。
キャスティングの妙が、本作には著しく奏功。
『玉城ティナ』の小悪魔的なコケティッシュさが効果的で、
〔惡の華(2019年)〕に匹敵する出来。
そんな高校生(役)の彼女を前にして、
理性を失わずに正面から向き合う『茂巳』を演じた『稲垣吾郎』は
情感が薄いイメージがぴったり。
〔十三人の刺客(2010年)〕の酷薄さも良かったが、
本作はそれ以上の嵌り具合。
不思議な恋愛
元小説家で今はフリーライターの市川茂巳は、妻・紗衣が編集者として担当してる作家と浮気していることに気づいていたが、それを妻に言えずにいた。そして、茂巳は妻の浮気を知ってるのに怒りがわかない自分に悩んでいた。そんな時、授賞式で高校生作家の久保留亜に出会い、彼女の受賞作、ラ・フランス、の内容に惹かれ、その小説にモデルがいるのなら会わせてほしいと頼んだ。
留亜の彼氏や伯父さん、茂巳の友人の有坂と有坂の妻、有坂の浮気相手など、それぞれが愛について考え、思い、・・・てな話。
激動のストーリーがある訳じゃなく、浮気がわかってからも修羅場にもならず、結論が出たようで出てないのかも、って感じ。でもなぜか引き込まれる、そんな不思議な作品だった。
恋人、浮気、愛について、そんなこともあるなぁ、って考えさせられ、面白かった。
今泉監督の脚本は合うのかも。
稲垣吾郎の淡白な愛の表現は似合ってた。
紗衣役の中村ゆり、留亜役の玉城ティナ、有坂の妻役の志田未来など、夫や彼氏に対する想いを上手く演じてると思った。
個人的には、有坂の浮気相手、なつ役の穂志もえかが可愛くて魅力的だった。
不思議な映画
恐らく、同じような話を他国で実現したら、上映時間は2時間を切るだろう。
それだけ、本作の会話のペースは、言い方は悪いが、イライラするほどゆったりだ。
だが、それも心地よいリズムになっていく。
また少し幅を広げた今泉作品。
やはり今泉力哉の作品は、奇をてらっていないのがいい。
会話劇ではあるが、間を持たせ、独特のリズムで話は進んでいく。
キャスティングもいいし、脚本も素晴らしい。原作なしのオリジナル脚本。とても映画らしい映画だ。
この調子で順調に階段を登っていってほしい。そうすると、いつかどこかで大傑作が生まれるかもしれない。
今後も注目し続けたいと思う。
#180
SF
「フィクション?」、否「SF」 なんていう噛み合っていない台詞回しも今泉節健在と言ったところだろう。
常に聞き返す受け答え台詞も同様で、心此処に在らずという配役をアテレコではないだろうかと勘ぐる程、稲垣吾郎の絶妙なオトボケ演技が冴える作品である。
沢山のパンチラインと暗喩、そしてその解釈や読み解きに映画ファンや評論家等にとって"腕が鳴る"内容なのではないだろうか
主題となるのは『自分探し』
感情の欠如を抱いている男が、妻の浮気に心情が動かないという自身に生き辛さを感じながら、その答えを近しい周りに求め回る事で自分の肯定感迄行着くのかという粗筋である
もし同じ境遇に陥ったら…自分ならば怒りに震える。但しそれは愛情や嫉妬ではなく、蔑ろにされたというプライド攻撃への反応なのであろうことは想像に難くない。そこには他者への想いなど微塵もなく、単に自己愛の現れというかなりの恥ずかしい内面なのだと思う。そんな自分がストーリーでの登場人物の新進気鋭の女子高生作家の天真爛漫さと繊細さの同居という極端な混交物さが発する『捨てることで他者に愛を表わす』という哲学的問い掛けに重要なヒントを得たような、そんな収穫であった。主人公は結局、最後迄自身の欠落?をみつけることはできない。でも代わりにその佇まいに周りは頼ってくる。あれだけ毛嫌いしていた女子高生の彼氏から相談を受けるのだから・・・
酒もたばこもやらない主人公は、迷える子羊にとって神聖化された存在なのだろう。但し本人はそれ以上に自分の自己評価の低さに苛まれているのだろうが・・・
バイクでタンデムする、パチンコをする、ラブホで女子高生と一夜を共にする(行為無)という、妻の浮気をきっかけに、初体験を積み重ねながらもそれでも変化に乏しい状況が却ってリアリティを醸し出していて、人間なんて早々変わるモノではないことを表現していて大変興味深く鑑賞出来た。
秀逸なのは、浮気相手の若手作家(この人とサッカー?選手の区別が分らなかったので当初戸惑った)の、現在の生活基盤故の小説を、代わりに作ってみたので読んで欲しい件のシーンが本作のキモであろう。そう、まるで主人公は響かないのである。但し、それは若手作家はその主人公を媒介にして執筆できた時点で、その貴さを確認してしまったのである。
何だか今話題の"カルト"の匂いに強引に結びつけてしまいがちだが、決してそうではなく、自覚せずとも引力、若しくは重力の強い人間というのは存在する、そんな1人の人間を題材とした作品である。
今泉作品ではダントツの絵ヂカラのある作品
これまでの軽みのある映画とちがって撮影も美術も衣装もかなり充実した映画になっていた。前半からの陽光の差し込み具合もいい。映ってる稲垣吾郎の佇み方と心のない感じが素晴らしい。そして、映画としての玉城ティナの良さをはじめて捉えた映画な感じがする。中身はだいたいいつも(と言っては失礼だとは思いつつ)のとそんなに変わらないけど若干長い。愛とは、愛してるとは、の論考を3組のカップルのクロスで行う。まあ撮影も見事なので長くてもいいのだけど、しかしこの素晴らしい撮影ではもうちょっと短い方が良かったのでは。
「街の上で」の軽やかさのほうがこの台本には合ってる気がする。というか好み。
よくよく考えるとこれだけ「愛とは何だ」をセリフで繰り広げる日本映画もそうはないだろう。文芸・出版関係者のドラマだからギリギリ成立してはいる。ただこれもやはり好みなのだけど、そんなにストレートに愛を語らずとも、と思ってしまうくらいに画は良かった。
不倫や浮気の本質を知りたくないですか‼️❓
主人公と同じような経験が何度もあるので、身につまされます。
女優の皆さんがとても身贔屓してる人ばかりで嫌味な感じが無くて幸いです。
シナリオもセンスが良い。
ところで、本題に、即、入ります。
不倫や浮気をする人は、例外なく、性欲が強い、人並み外れて強い。
本人は、精神論を強調するか、あるいはそう信じてますが、真実は性欲です。
レスの夫婦や恋人はいれど、レスの不倫や浮気は存在しません、例外なく。
被害者のプロがゆうんだから間違い無い。
その本質さえ理解できて、冷静に対処できたら解決できます。
建前は精神論、解決策は真実で。
多分、主人公も若葉くんも女子高生小説家も、それで解決したと思いますよ、ハツピーエンド。
真実に基づく、真摯で丁寧な作品を、是非!
今泉脚本には人間臭い湿度がある。
心の底から良かった。
稲垣吾郎への当て書きということだけれども、この役柄を稲垣吾郎以外が演じると、内省的な感じとか他者への犠牲心とかを嫌味なく演じることができたのだろうかと疑わざるを得ないほどはまり役。相槌の打ち方がスマートだったりもする。
稲垣吾郎に限らず、登場人物がほとんど声を荒げるシーンがないのも今泉監督の映画を観てるなと思わされる。それが心地良い。でも登場人物の感情は確実にぐちゃぐちゃになってて、それがちゃんと伝わるのは長回しの演出と役者の演技のアンサンブルだと思う。
「感情を言葉にする」ことの難しさは、連ドラのsilentでも向き合っているところなんだけど、言葉をどう受け止めるかというところ(SNS描写など)にも踏み込んでいる作品の奥行き。
好きなシーンがとにかくたくさんある。
1番好きなのは、やっぱり若葉竜也と穂志もえかのファーストシーンのこそばゆい感じかな。どの穂志もえかも美しいんだけど、今泉監督が撮る穂志もえかが何倍も増してよく見えるのはなぜだろう。若葉竜也は「神は見返りを求める」に続いて軽薄な男を見事に演じてましたね。
志田未来の変貌とかも笑ってしまって。それでも飲み込んで生きていくことを決して否定しないし、最終的な稲垣吾郎が取った選択を否定しないのも今泉映画。容赦無いのに優しいんだよね。
「僕には必要のない本だった」というセリフは、自分も映画に使うことがあって、良く出来てることはわかるんだけど琴線には触れないというのが…同じベクトルで語っていいのかも分からないけど。
稲垣吾郎はフリーライターとはいえ、どうやって生計を組み立ててきたのかはかなり気になる。仕事してる様子は玉城ティナへのインタビューくらいで。
浮気は間違っているんだけど、そこすらも包み込む優しさがある。道徳的に反している登場人物すらもチャーミングに描くのが今泉映画なので、本当に好みでした。人間臭い湿度のあるセリフの応酬で、文庫本を読んだ感覚で、何度も読み返したい作品。
これが今泉監督ベストという人の気持ちもわかるけど、自分にとっての切実度で「愛がなんだ」と「街の上で」を上手に取る。
淡々と日常の会話劇、今泉監督らしい
ちょっと長いので水分控えて鑑賞です。
日常を淡々と描かれた独特な雰囲気が良いです。今泉監督らしい。
とくに今作は会話劇だなと思った。
どこまで脚本でどこまでアドリブ?偶然なのか分からない。
シャインマスカットが床に落ちるとか、ちょっとわらってしまった。
基本は三組の恋愛模様なのだと思いますが、決めゼリフも無ければハッキリとした結論もでるのか?ホンワカしました。ただ、内容は不倫だったり際どいはずですが、淡々と描かれているので、観たあと清々しい感覚もあります。
日常をリアルに。独特の間で、セリフのない行間にいろいろとつまった、映画館でじっくり観るための映画だと思います。
細かい設定が最後にちょっと効いてきます。
やっぱり好きな監督さんなのだと実感しました。
次回作は有村架純さんですか。楽しみです。
コーヒー+200円=フルーツパフェ
小説業界を中心に大人の恋愛事情や幸せの定義について、おもしろ可笑しく描いたラブブトーリー。
物静かに淡々と進むストーリーですが稲垣吾郎と玉城ティナの絡みが抜群で見応えがあった。ここにきて玉城ティナの成長をヒシヒシと感じるので今後の更なる活躍を期待したい。
2022-201
大切なことに気付ける映画
結婚には大きく分けて2ケースある。
両想いの恋愛を経て結婚するいわゆる恋愛結婚と、どちらかが好きになったとしても両思いではなく家と家との結婚であるケースだ。
いずれにしても、結婚後も恋愛感情が続くか、または結婚後恋愛感情が湧くか、それは誰にもわからない。
ひとつ言えるのは、子育てや住宅購入などの目標や目的がなければ、継続が難しいという現実である。
自分の過去を振り返れば、元夫に最初から最後まで「好き」と言う感情はなかったが、子育てをしている間は「責任感」というものがあったので離婚しようとは思わなかったが、子育てが終了したときに「この男と2人だけでこの家で共に過ごすこと」の未来が恐怖しかないと気付いてしまったので、続けることが出来なくなった。
結婚したら、誰もがいずれは選択を迫られるときがくるのであるが、その現実に真摯に立ち向かってくれたことに感動と感謝の拍手を送りたい。
楽しい会話劇
2022.75本目
「映画じゃなくて文で読みたかったなぁ」なんて思うくらいに、会話の内容が面白い映画だった!
今泉さんの、創作する側としての本音みたいなのがキャラクターのセリフから伝わってくるのも面白かった。(億卒ですけど)
「つくりたいものをつくったんだなぁ」と。決して、自己満と言いたいのではなく!!
「たとえ、パーフェクトじゃなくても。」という謳い文句に、なるほどなと思いまーした!
にしても、主人公の正直さが素敵だったな〜
あと、本を通じてなにかを相手に伝えるって場面が何回か出てきて、オシャレだな〜と思いました〜
印象に残った言葉(細かいところはあいまい)
・(この作品が救いになる人もいるかもしれないけど)僕には必要のない作品だった
・パチンコは、金と時間を使う贅沢な時間
・
最高の143分だったな
時間というのは不思議なもんで、開始5分で面白くないと感じた映画の10分、30分、60分…はとても長〜く感じる。反対に、面白い映画や惹きつけられる映画というのは、5分、10分観ただけで、もう面白いし、なんなら1シーン1シーンにいとおしさすら感じるケースもあり、同時に、今後もうこのシーンを初見という状況では観れないのか…と喪失感を感じるところまで行き着いたりする。不幸な感じもするけどそれは幸せな不幸なのでご安心を…。
何が言いたいかというと、「窓辺にて」は143分ある割と長めな作品なのですが、開始5分で「こりゃ幸せな143分を過ごせるな」と確信出来ます。
むちゃくちゃ面白いし、今泉作品ならではの、愛くるしい・いとおしい・人間らしい魅力的な登場人物達ばかり出てきます。まじで最高◎
◆
妻が浮気をしているけどそれに対して自分がショックを受けていない事に対してショックを受ける主人公。職業がライターということがきっかけで、ある文学賞の授賞式で知り合った高校生の小説家の女の子。主人公の昔からの知り合い(友達?)のまさ。主人公を取り巻く色々な立場や年齢、境遇の登場人物達が織りなす人間ドラマとラブストーリー…という内容なのかな。映画のあらすじを話すのは大の苦手なのでそこは置いておいて。
この人とこの人のやり取りから見える関係性だったり、きっかけというものがなかったら出会わなかった人と人との出会いのきっかけとか描くのうま過ぎ、面白すぎ。簡単に言えば淡々とした空気感が終始漂っている、はずなのに…このエンタメ性はなんなの。言葉で例えようのない高揚感(言葉だけど)をいつも与えてくれる今泉力哉監督。の生み出す作品。何のテンプレートにも俗さない、強いて言えば今泉力哉という、本人の実績と映画の神様が与えて作られたテンプレートを持ってるのかなあ。信者ぽくなるので監督の褒め称えもその辺にしておいて、、、。(いやでも映画って人間が作ってるものだから、良い映画や面白い映画って、作り手の人間性出るよね?という事はやはり…褒め言葉しか出てこないんよ…くう〜)
◆
なんだろうなあ…ドラマティックじゃないのに凄くドラマティックで、かつナチュラルで、多分この世のナチュラル(私自身はナチュラルって言葉は意識が高い感じで性に合わない)(しかし憧れはある)の中でも本当に気持ちの良いナチュラルさで。それはストーリー展開も、そして我々がスクリーンで観ている間の、それ以前の登場人物達のビフォアストーリー(と言うの?)過去の歴史がちゃんとそこにあったことも、気持ちの良いナチュラルな展開や一人ひとりの濃厚なキャラクター性を創りあげてる要因なんだろうと思った。ちなみに私が何かほろほろ涙出てしまったのは、彼氏を初めて紹介する留亜のシーンと、ゆきのが過去の話をするシーン。(細かく言うとネタバレぽくなるのでおおまかに)
大感動のシーンという訳ではないのに出てくる涙って、なんか凄いね。なんで出たか分からん涙。幸せハッピーとかショック泣いちゃうみたいなシーンじゃないのにあったかい涙出させる脚本・演出・演者さんたち…素晴らしいなあ。
◆
いつも言いたい事をまとめられない私の映画の感想はこれにて終わりますが、とにかく最高の143分を体験したい人は是非。
あとパンフの若葉竜也君のコメントは笑えたなあ。楽しい。宝物映画増えたね◎
全167件中、121~140件目を表示