「女のソックスのデザインが最低最悪」シャーケンシュタイン 因果さんの映画レビュー(感想・評価)

0.5女のソックスのデザインが最低最悪

2023年1月6日
iPhoneアプリから投稿

この圧倒的苦痛は何だと思ったらお前『エイリアンvsジョーズ』のマーク・ポロニアじゃねーか!

昨日見たばかりなのに既に話の流れの大部分を忘れてしまった。これに関しては俺の記憶障害とかじゃなくてひとえに本作の内容の希薄さゆえだと思う。マッドサイエンティストがフランケンシュタインとジョーズを混ぜて好き勝手に操る、みたいな…

クソサメ映画と理解した上で見ている以上、多少のアラには目を瞑るつもりだったが、一番の見せ場であるサメの人間襲撃シーンでさえあの手抜きようだから恐れ入る。BBか何かでくり抜いたサメの人形がオマケ程度のCGとエフェクトで画面端からものすごい勢いで突っ込んでくるだけ、終わり。笑おうにも間がなさすぎて笑えない。もちろん怖くもない。

せめてグロ描写だけは小道具でどうにか…と思ったがその辺もきわめて雑だった。メタフィクション系の高校演劇じゃないんだからさ…

一番酷いのは終盤のサメ上陸シーン。自警団とサメの小競り合いが生じるのだがとにかく虚無感がすごい。もはやどっちが死のうが生き残ろうがどうでもいい、勝手にやって勝手に終わってくれ。そこからは安易な爆発オチといいエンドロール直前の不穏描写といいサメ映画の遺骸を指先でなぞった後に反知性の泉で手を洗ったような軽佻浮薄で新鮮味のない展開が続く。これ以上何も言うことはない。

本筋とは関係ないが、主人公のメガネ女のソックスが最低最悪だ。ネコを模したアイテムを身に纏おうとする女は生きていてはいけないと心から思う。この世がそういう自意識の在り方を肯定するような世界であるならば、そんな世界は一刻も早く滅んでしまったほうがいい。

因果