「渋柿」キングメーカー 大統領を作った男 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
渋柿
金大中とその選挙参謀をモデルに描いたフィクションで1963年、薬剤師をするソ・チャンデが長年にわたり国政選挙で当選を果たせなかった野党新民党議員のキム・ウンボムの影となる話。
韓国の歴史にも政治史にも明るくないけれど、朴正熙大統領の軍事政権、第三共和国時代ですね。
他人の利益は自分の不利益と言わんばかりの妬み嫉み的思考で、収賄、捏造、ネガキャン何でもござれな国民性の中、大人しく堅物で世の為人の為なキム・ウンボムの思想に共感し、キム・ウンボムがスピーチ力でスタッフを転がし黒い動きで戦って行くけれど…まあ、フィクションですから金大中がそんなに聖人の様な人だったかは別の話しですね。
資金力やバックボーンの弱いキム・ウンボムを当選させる為に汚いやり口を繰り返して行くし、さも彼のやることがえげつないかの様にみせているけれど、相手陣営も普通に同じ様なことやっているというね…流石ですよw
どんな戦略でやり合うのかというエンタメ性と、「影」としての立場や抱えてしまったものや扱われ方から湧いてくるメンタルの部分をみせるドラマと、悲しさややり切れなさみたいなものもあって、なかなか面白かった。
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いなかびとさんのコメント
2022年8月22日
Bacchusさんが述べているように、金大中氏を理想化しすぎています。ですが、当時の日本のジャーナリストには金大中氏を支持する人が多かったように思えます。彼の話す日本語は、日本人と間違うくらいでした。大統領になってから、変わってしまったのでしょうか。