「おとなしそうな女が案外欲深い感じは👍」手 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
おとなしそうな女が案外欲深い感じは👍
監督はまだまだ若い。
ナオコーラさんの原作は未読。
おじさん好きの女性会社員が残業がきっかけで年下の男性(金子大地)と付き合うことになる。うぶな感じの相手は転職活動中であることをほのめかす。転職すれば社内恋愛の煩わしさから解散される。送別会の掘りごたつ仕様のテーブルの下で男の足が彼女の足に絡み合うように合図。
都合のいい女。のふり。で始まった付き合い。
彼女が作るおじさんのスナップ写真のスクラップブックがポップ過ぎる。しかも、高校生の妹が手伝っている。エロさは皆無。妹のカラオケボックスでの同級生との初体験場面なんかいらない。しかも、その最中に姉に電話してくる。子供っぽくてちょっとシラケた。愛読書が金子光晴というのはかなりエロくて惹かれる。彼女はファザコンで、年上の男性との刹那的な交際を繰り返す闇を抱えているはずなのだが、直接描写は皆無。オジサンたちは激しいまぐわいを何度も繰り返す代わりに、「手」を駆使し彼女を開発したであろうに。帰宅後、早々にオ○ニーグッズを使う描写に止めている。金子大地との交際も明け方まで外にいるし、ちょっと間延びした青春映画になってしまっている。金子大地が他の女と婚約したことを告白しても動揺せず冷静な彼女。そこはよい。しかし、そのあともまた交わってしまう背景描写、心証風景が曖昧で、共感できない人が多いに違いない。金子大地の「手」は肉厚でなかなかエロかった。
見終わった感想は、にっかつロマンポルノではないね~だった。
やはり、若い監督が作った青春夜話の一編といった感じ。
主演の福永朱梨は全然悪くはないが、金子大地の方が落ち着き過ぎていて、ある意味ミステリー。さわ子の闇が浮き出てこなくて、同情したり、共感しにくい。
津田寛治はなかなかよかったが、あと
2人ぐらいエロ親父役を投入して、濡れ場を作ってくれないとね。わたしのおすすめは、奥田瑛二、石田純一、布施博、宅麻伸、温水洋一、ルー大柴、ラサール石井など。