「プロになるってことは・・・。」1640日の家族 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
プロになるってことは・・・。
フランスには、いや世界の国にはこういう里親制度があるんだろうか?
日本にもあるのかなぁ?相変わらず不勉強な僕ですが。
本作は、「どっち目線で見るか?」によって印象変わるの物語かなぁ。って思います。
ある角度で見ると「なんて酷な話なんだぁ!」ですし、別な角度で見れば「プロ里親への成長話」ともとれます。僕は後者でした。
見始めるまでは不条理な社会の物語かと思ってたんですが、そうではなかったです。愛情が豊かだからってそこは里親。つい「親気分」で判断しがちないくつかは正解なのか不正解なのか?その辺りは主人公の気持ちに寄り添うととってもわかるから切ないのです。だって、愛情豊かでいいじゃん!事情がある子供を実の子のように思って何がいけないんだー!・・・・なんて考えちゃう僕はきっとプロ里親になれない。
ベタベタな感動話にせず、里親としての役割意識・責任感に至れない大人(しかし、人としてはこうありたいと思う」)のプロへの成長物語かなって思います。愛情豊かな母親が主人公故に結構厳しく胸に刺さります。
不思議にラストシーン見たときに、「こうあるべきだよなぁ」って思ったのは本作のカメラの視点や作品の描きかたが、ずーっと一歩引いた客観性があるからかも?だからこそ、里親が与えるべき愛の形や家族の形をとてもニュートラルでフラットな視点で描いている良作だと思います。だからこそ、「いいことやってるように見えるけど、なんだか見てると罪悪感を感じてしまう」ような絶妙な演出になっていると思います。
何はともあれ・・・子供にとっての最良の結果は、やっぱこうだよね。
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