「里親も実親も、子を愛する気持ちに違いはなく。」1640日の家族 mamiさんの映画レビュー(感想・評価)
里親も実親も、子を愛する気持ちに違いはなく。
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里親制度が仕事として確立されてるフランス。実親に返すのが前提で、養育費も支給…とはいえ1歳から4年半育てた「わが子」との別離を簡単に受け入れられるはずもなく。
里親が聖人すぎず感情的にルール違反をしてしまったり、実父も決して悪い人ではない。それがとてもリアルだった。誰も悪い人はいない。子の幸せを思う気持ちに、実親も里親も関係ないのだから。だからこそ、すごく考えさせられた。これが監督の意図なのかもしれない。
慣れ親しんだ里親家族と暮らすのがよいのか、今はしっくりこなくてもやはり実親と暮らすのがよいのか(虐待や貧困が理由ではなく、妻を亡くしたショックや憔悴から養育が困難になった、という点も実父が悪いわけではないので見る側に更に迷いを生む)。
よく「子どもの気持ちが第一」「子どもの決断を尊重すべき」などとも言われそうだけど、果たしてそれも正しいか?(6歳の子にそこまで全体や未来を見越した判断が可能か?とりあえず今の里親がいいと言うに違いないだろう)
でもやっぱり、振り回される子ども自身はかわいそうだなあと思ってしまったな。
そしてとても美しいラストが心に残る。
里子のシモン役の子は公園でスカウトしたと知ってびっくり。兄弟の二人の子も演技は初心者らしく、みんな上手すぎてびっくり。
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