「ハリソンフォードさん、お疲れ様でした!」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)
ハリソンフォードさん、お疲れ様でした!
日本公開二日目に鑑賞済みでしたが、レビューするにあたり大変複雑な感情が交錯し、まとめるのに非常に手間取ったことを、ここに告白いたします。
私はハリソンフォードという俳優が大好きです。お茶目でいろいろやらかすが憎めない三枚目を演じさせたら右に出るものは海外の俳優さんではちょっと思いつきません。
同じくファンであるトムクルーズさんは見た目ちょっとかっこよすぎるし。日本人の俳優なら鈴木亮平さん的な立ち位置です。あくまで私個人の思い入れに過ぎませんが。
彼はスターウォーズ始め、無論、歴代のインディジョーンズなど出演した数々の名作の中で観客の期待を軽々と越えるアクションをこなし、真剣な部分とコミカルな演技とのギャップが個性的で本当に素晴らしいですね。
今作はクリスタルスカルに続く話でしたが、俳優としてまた、作品を引き継ぐ人間としても期待していた息子役さんが、「大人の事情」で早々と退場し・・・その代わりに過去の親友の娘(インディが名付け親になってる)が相棒役として主役級の扱いを受けています。まあ、キャスティングに関しては例の女プロデューサーの差し金なんだろうな、とは思います(笑)。
ただ・・・この女優さんの演技などは申し分なくしかも綺麗な方なのでこれに関しては異論はないのですが、脚本的に性格づけやら思想がインディとは対極的で、金まみれ騙し打ち、かつ私利私欲に毒されていて、当初のその取り巻きも悪い奴ばかりでぶっちゃけ魅力的じゃあないのです。これじゃインディに嫌悪されるナチとあんま変わらん(笑)。
まあ、ストーリーがすすむと亡き父親を思い出し改心しインディに心情的にも協力することになるのだけど、いつ「財宝に目が眩むか」スリリングで仕方なかったです(笑)。
これは元々、主役交代(インディ→ヘレナ)のキャスティングをプロデューサーが指示したけど、監督が反抗してわざとヘレナを観客に感情移入させないキャラに仕立て上げ、ハリソンフォードに厚い友情、そして男のロマンマシマシの最後のステージを準備した・・・ってことなのかなと真面目に考えます。
最後にインディが得た「お宝」は、考古学者なら身震いする様な至宝で感動しました。脚本も務めた監督は本当、良く分かってると思います。
紆余曲折ありながらも、終わりよければすべて良して納得してます。
ハリソンフォードさん、本当にお疲れでした!