「徹頭徹尾ジョーンズに寄せた冒険活劇」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル keytonさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0徹頭徹尾ジョーンズに寄せた冒険活劇

2023年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 アクションアドベンチャーの金字塔「インディシリーズ」の最終章。定年退職を迎えたジョーンズはアポロが月面に到着した歴史的イベントを目にして悄然としていた。なじみのバーで出くわした友人の娘ヘレナと再会して、「アルキメデスのダイヤル」について話し合った。このダイヤルを巡る考古学者ジョーンズ最後の冒険が始まった。
 字幕・吹き替え両方観賞してきました。率直な感想を申し上げると見事な締めくくりだと感じました。今作は、冒険活劇のシンボル「インディ・ジョーンズ」というより「ヘンリー・ジョーンズ」という一人の考古学者に焦点を当てている印象を受けました。
これまでの作品は環境だったり、遺物を巡る状況を楽しむことがこのシリーズの要素だったのですが、今作はジョーンズの心情に焦点を当てていて、過去に没頭する男が現在に目を向けるヒューマンドラマのように読み取れました。
 高齢のハリソン・フォードを走ったり飛んだりハードなアクションができない中、モロッコのトゥクトゥク並走や潜水服でのパニック描写は、「インディらしさ」をちゃんと描いていて、自分の中にある「ヒヤヒヤした感覚」を呼び覚ましてくれた。
 古代ロマンを追い求める男を最後グーパン一発で締めくくるジェームズ・マンゴールド監督は見事な演出でした。

keyton