「5つの魔法の言葉」愛する人に伝える言葉 あささんの映画レビュー(感想・評価)
5つの魔法の言葉
俺は赦す
赦してほしい
ありがとう
さようなら
愛してる
この5つの言葉を息子が母へ言った時、涙腺崩壊。
死に向き合う親子とそれを支える主治医と看護師。
ユニークな表現、病室の音楽、ダンス…。
どこまでも“個人”に重きを置く、フランスらしさが表れていた。
そして主治医を演じた俳優が素晴らしいし、こんな主治医がもっといればいいのにと思う。クラゲのネクタイ、グッときた。
押し付けがましくない、お涙頂戴的な作品でないところもポイント高い。
なのに気づけば自然と涙が頬をつたう…。
息子が弾くギターの音色と歌が素晴らしかった。
チェロとピアノで奏でられる「G線上のアリア」が物語をより美しく魅せてくれた。
音楽のチョイスが素晴らしい作品でもある。
今晩は。
いつもありがとうございます。
私が今作から一番感じたのは、フランス(というか欧州)の死生観と日本の死生観の違いでした。これは他の作品のレビューでも時折書いていますが、日本の死生観は”湿性”が強く、一方欧州は”乾性”が強いなあと思っています。
今作で言えば主人公パンジャマンの診療を手掛けたドクター・エデの患者に対する接し方だと思います。末期を迎える患者がいても、自分の休暇を優先し、パンジャマンの死を伝えられる電話にも、車を運転しながら穏やかに微笑みながら頷くシーンは印象的でしたね。
日本であれば”患者の最期を看取るのが医者の務めだろう!”と言う意見が多い気がしますが、”個”が確立している欧州ではその辺りが違うんだろうなあとも思いましたね。
個人的には、可なり我儘な母と息子とその子との最期のシーンは、シンニード・オコナーの曲が好きな事もあり、”湿性”タップリに観てしまいましたが・・。日本人だなあ、私。では。返信は不要ですよ。