「前哨戦」ミッション:インポッシブル デッドレコニング odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
前哨戦
エンティティというソ連原潜のAIシステムがあらゆるサイバー空間を操作して世界の防衛情報網や金融ネットワークを支配寸前、米国をはじめ各国はエンティティのコントロールができると言われているシステム起動の謎の鍵を入手しようと必死だが、イーサンはどの国にも渡さずシステムを止めることが使命と確信、2部作で本作は鍵を手に入れようとする情報機関、武器商人やイーサンを阻もうとするとエンティティとの闘いを制して鍵をイーサンが手に入れるまでの前哨戦だが3時間近い長尺、単純な割にやたら長い印象でした。
タイトルのデッドレコニング/Dead Reckoningとは推測航法、GPSなどに頼らずとも位置情報が分かる航法でそのために最新鋭のAIが使われたらしい、何やらターミネーターのスカイネットのような人類の敵となるAIだが変わっているのは本体の所在、ベーリング海に沈んだロシアの潜水艦の中にある。原子力潜水艦なら電力はしばらくはあるのだろうが、どうやって海底からネットにアクセスできるのか、海底ケーブルでもハッキングしたのだろうか、わざわざ鍵なんぞ用いなくてもケーブルを切るか沈没艦を完全破壊すれば済むことでしょうに、続編でどうするのか期待です。
イーサンに絡む美女たちも見どころかな、ひょんなことからIMFチームに加わることになったスリの達人グレース、MI6の元凄腕エージェントでイーサンと特別な絆のあるイルサ、イーサンらを執拗に追う殺し屋パリス、ミステリアスな武器商人ホワイト・ウィドウなど実にバラエティ豊か。本命のアクションもノルウェーの山々に囲まれた断崖絶壁からバイクごと空中にダイブするシーンをはじめ、手錠をしたままローマ市内で猛スピードのカーチェイスを繰り広げるシーン、時速100キロのスピードで疾走する列車の屋根で敵と格闘するシーンなど見どころは充分でした。やっぱりトム・クルーズさんは別格ですね。
