「ド安定、王道」ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
ド安定、王道
長尺作品で体調と折り合いがつかなかったこともあり劇場視聴は断念
気合い入れて観たいと思っていた中、視聴環境を整えてやっと視聴ができた
安定の素晴らしい出来
この素晴らしいシリーズの完結編第一作というところで非常に期待していたところ
十分期待に答えてくれる作品になっていると思う。
過去作見ていなくても問題ないのはさすが
ミッション・インポッシブルシリーズは
達成困難な特異なシチュエーションを突飛なアイテムや発想で解決
そこには極上のアクションシーンが必ずある
本作もこのフォーマットに則っている
冒頭の潜水艦シーンは刺さる人には非常に刺さるもので、個人的に
「世界最高の技術が深海に眠り、その鍵を奪い合う」というのはロマンを感じてしまう
また、この十字形の鍵がロマンの塊だ、修学旅行先で売ってる龍のキーホールダー感を感じる。こうしたアイテムに対してのロマン感は全世界共通と思うとなかなか感慨深い
お決まりの「なおこの〇〇は自動的に消滅する」がハイテクではない、テープなのは本作の展開からもポイントが高い
暴走するAIとの戦い、というのはSF作品ではあるあるだが、スパイ映画としてちょうどいいところではないだろうか『イーグル・アイ』のようなほぼ何でもできる最強AIではなく、情報の改ざんという形になっているのがよい。
「オンライン上の情報が信頼できない」という状況を、「AIがどこにでも入り込む」という飛躍した説明から、さらに「デジタル」、「アナログ」という説明にすり替えて、レガシーデバイスで諜報活動を進めていくのは、(科学考証的にはどうかと思うが)映像的に何を表現したいのかを考えると大正解だと思う
タイプライターで情報の保存をしているシーンはまるで『パーソン・オブ・インタレスト』のマシンのバックアップのシーンのような感じで大好きだ。
ブラウン管で作られた司令室だけでも満点つけたい。
安定の走るアクション、カーチェイス、狭い道での格闘、落下、そして1作めでも印象的な列車シーンは素晴らしい出来
本作では息とめシーンが無かったのが残念、次回作で期待
個人的に本作で最高のアクションシーンは落下する列車の中での重力を感じられるアクションだった
各国の諜報機関が鍵を奪い合う争奪戦、という設定はあまり生かされていないが、構図的にわかりやすくなっているのでいい塩梅だと思う。
次回作が楽しみだ