「コスパを考えてこの映画を選んたけど、コスパで映画を見ると、多少空しくなるような気がしないでもない。」ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
コスパを考えてこの映画を選んたけど、コスパで映画を見ると、多少空しくなるような気がしないでもない。
いろいろ見たい映画があってどれを見ようか迷った。
でも結局コスパでこれを選んだ。
パート1で続編もあるようだけど、すごいお金をかけていて、1本では回収できないから分けると思うので納得できる。
むしろお金のかかったアクションシーンがとくさん見られるからその方がよいとさえ言える。
その点日本映画の場合はせこい映画を1時間ちょっとで切って前編、後編に分けたりするのが納得できない。
『東京リベンジャーズ2』は前編を見たけど、それでいやになって後編は見ないことにした。
同じような感じで分けている『キングダム』の場合は微妙かもしれない。
ハリウッド映画と比べれば微々たるものだけど、日本映画にしてはお金をかけているし、長い原作をシリーズものとして続けていくためには、しょうがないという感じがしないでもない。
でもコスパで選ぶと、この映画の台詞みたいに「何か大切なものを失くすような気がする。」という感じで少し空しくなった。
コスパ、コスパと言うなら、映画など無駄のかたまりだから、見ない方がコスパもタイパもいいと思う。
コスパ、タイパも重要だとは思うけど、言いすぎると何も無くなって、究極的には死ぬのが一番コスパもタイパもいいようなことになっていくような気がする。
内容的にはこういう映画の定番だけど、世界を滅ぼすか支配するアイテムをめぐって情報戦、争奪戦を繰り広げるみたいな感じだった。
いつも通り、ストーリーなど有って無きが如しで、書いてもネタばれにもならないと思う。
結局、お金のかかったアクションを楽しめるかどうかだけが問題になってくる。
映画の初めの方のローマでのカーチェイスは面白かったけど、最近みた『ワイルドスピード ファイヤーブースト』の方がよかったような気がした。
後半の列車での戦いがメインの部分だったけど、ここはかなり盛り上がっておもしろかった。
特にバイクで崖から飛び降りてパラシュートで乗り込むところはすごかった。
トム・クルーズ自身が飛ぶところはCGを使わずに何回も飛んで撮影したらしいけど信じられない仕上がりだった(ただ列車に乗り込むのに、なんでそんなにド派手なことしなければならないの?という感じはしたけど・・・)。
でもトム・クルーズはすごい、全然年を取らない。
とても61歳とは思えない。若い女優さんと並んでも全く違和感がないし、イケメン的な態度も全くいやみがない。
不老不死の薬でも飲んでいるのかもしれない。
女優さんの方は実際に若いのだろうけど、メインの3人共可愛くてよかった。
この映画の場合女優さんが出てくる必然性はないけど、映像が華やかになるし、トム・クルーズの相手役がいるし、組合的な人種的なものもあるんだろうからいいのかなと思った。
あとテーマ曲が有名で変わらないのもいいと思う。
ドラマみたいに冒頭でテーマ曲が流れると一気に『ミッションインポッシブル』の世界に入れるのがいい。
終わりも同じ曲だから、「終わった、今回も面白かった」といろいろ思い出せるのがいい。
前編だと最後がなんとなく中途半端で、期待を持たせながら終わるのが多いけど、完全ではないにしろちゃんと決着をつけて一本でまとまっていて、後を引かないのもよかった。
あと最初のシーンでトム・クルーズが「ゴルゴ13」みたいな感じで登場して、ドラマの『スパイ大作戦』の頃みたいなカセットテープ(もしかしたらオリジナルはオープンリールだったかも?)で指令を受けて、そのテープが消滅するところも微妙に面白かった。
シリーズ全部見てるけど、カセットテープはなかったような気がする。
でもドラマの『スパイ大作戦』はちょっと見たことがあるけど、日本の『コンフィデンスマンJP』みたいなものだったのに、そのリメイク版がこれだけ続いて、しかも大掛かりになり、『007』シリーズみたいになったというのもあまり見たことがなくて面白いと思う。