「最大の敵(ライバル)は過去の自分たち」ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
最大の敵(ライバル)は過去の自分たち
実のところ、サイエントロジーの俺様には興味なく、3作目以降レギュラーのサイモン・ペッグ目当てで『M:I』シリーズを観に行ってる私。
今回、サイモン・ペッグの見せ場が一つしかなくて、ちょっと不満。
それでも俺様トム様のアクションは凄まじく。
本作は全てのアクションシーンが、過去作のシチュエーションをなぞったようなものなのに、過去作のそのシーンを超えようとする意思を画面からビンビンに感じましたね。
「最大の敵(ライバル)は過去の自分たち!」
「もっとすごいことをやってやる!」
みたいな。
ただ、このままノン・スタントでシリーズを続けると、いずれトム様は死ぬんじゃないかという不安が大きく。
明らかにやっているアクションが、何人か死人出ても、トム様も2〜3回死んでても不思議じゃないレベルだったし。
噂レベルの記事では「脚本はざっくりで撮影スタートして、後で撮れたアクションから脚本を組み立てる」みたいなのを読んだことがあるのですが……
細部まですごく作り込まれていて、敵が誰なのかわからないまま、4〜5勢力の「鍵」の奪い合いが続き、サスペンス度合いが鰻のぼりになる見事な脚本で、絶対これ最初に脚本と演出があるだろ!って思いました。
また、本来「頭の悪い野良レーサーのチンピラが、いつの間にか世界を救うファミリーに」みたいになった『ワイスピ』シリーズと、「世界を救うために毎回違うメンバーでチーム結成してたのに、いつの間にか世界もメンバーも両方とも救うためのチームに」なってた『M:I』シリーズの境界線が曖昧になってきた印象も抱きましたね。
違いは、スタント使用や、CGの有無だけみたいな。