「田中裕子の名演?怪演?」千夜、一夜 りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
田中裕子の名演?怪演?
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佐渡島の港町で、登美子(田中裕子)は30年前に突然姿を消した夫の帰りを待ち続けていた。漁師の春男(ダンカン)は小さい頃から彼女に思いを寄せているが、彼女が春男の気持ちに応えることはなかった。そんな登美子を、2年前に失踪した夫・洋司(安藤政信)を捜す奈美(尾野真知子)が訪ねて来た。奈美は自分の中で折り合いをつけ、次に進むため、洋司がいなくなった理由を知りたいと言った。ある日、登美子が義理の母の葬儀に船で渡った先(新潟?)の街中で偶然洋司に似た人を見かけて、声を掛けると本人だった。さてどうなる、春男と登美子は?てな話。
日本全国で年間8万人も失踪者がいるなら、警察にいなくなったと届け出てもほとんど相手にされないだろうなぁ、と思った。幼児ならともかく、大人の場合、洋司のようなケースもあるわけで、
とにかく登美子の頑なな失踪夫への思いが病的に感じた。それを演じる田中裕子の怪演も見所。
ただし、夫の父(義父)役の平泉成と田中裕子の年齢差が11歳だからか、親子?、って感じた。もっと平泉成を老けたメイクにするとか田中裕子をもっと若くメイクするとかビジュアルの工夫が欲しかった。
奈美の次を探す行動はもっともだと思ったし、登美子との違いを描く事で登美子の一途な思いを深めたのかな。
人生一度きりなんだから、登美子も次に進めなかったのかな、と思った。子供でもいれば違ったかもしれないけど。
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