劇場公開日 2023年4月21日 PROMOTION

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ヴィレッジ : 特集

2023年4月3日更新

【尖り抜けた映画が観たいなら】横浜流星×藤井道人×
スターサンズ…「今作が完成した時、驚愕するだろう」
“名作をつくる運命”だった彼らの“最高到達点”は、
ある村で過酷に生きる若者を描く【ディープな衝撃作】

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観る者に容赦のない刺激と余韻をブチかます、“尖りちらかした”映画が誕生した。

タイトルは「ヴィレッジ」(4月21日公開)。主演・横浜流星、監督・藤井道人、製作・スターサンズという、その名を見ただけで「鑑賞しなければ」と強烈にそそられる、あまりに魅力的な布陣である。

先んじてお伝えしておこう。今作は決してハートウォーミングな、幸福な映画ではない。渾身の力をこめて描くは、現代日本のどこかにある村で暮らす若者の過酷な日常。ときに胸糞が悪くなるほどのシーンを映し出しながら、最後には湿り気のある爽快感と鈍い希望が差し込む……。

言うなれば“ディープな衝撃作”。製作陣が「完成した時、(観客は)驚がくするだろう」と予告していたほどの今作の見どころを ①:壮絶な物語 ②:俳優陣の熱演 ③:製作の背景 に分け、たっぷりとご紹介していこう。


【予告編】「この村、ヤバすぎでしょ…」

【見どころ①:壮絶な物語】閉鎖的な村を舞台に、
日本社会の歪みを痛烈に描くヒューマン・サスペンス

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●あらすじ:村。ゴミ処理場。若者。幼なじみ。村長と息子。陰湿な人間関係。照らす一筋の希望の光。

夜霧が幻想的な、とある日本の集落・霞門村。神秘的な「薪能」の儀式が行われている近くの山には、巨大なゴミの最終処分場がそびえ立っている。

幼い頃より霞門村に住む片山優(横浜流星)は、美しい村にとって異彩を放つこのゴミ処理場で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ希望のない日々を送っている。

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かつて父親が起こした“事件”の汚名を背負い、その罪を肩代わりするようにして生きてきた優には、人生の選択肢などなかった。

そんなある日、幼なじみの美咲(黒木華)が東京から戻ったことをきっかけに、優の人生は大きく動き出す――。


●度を越した衝撃と刺激にまみれた120分間 社会構造の歪みを描き、あなたの生き方に影響する…

主人公・優は負のスパイラルに囚われており、悲惨な境遇が劇中で詳らかにされていく。優の父は“犯罪者”で、そのため優と母は村中から忌み嫌われている。村長の息子からは執拗にいびられ、村人たちからは後ろ指さされ……。こうした主人公の日常が、観る者のみぞおちを叩くような衝撃を与えてくるのだ。

そして村の閉塞感もまた、恐ろしく胸に迫ってくる。“目上の人々”による同調圧力、権力者と普通の人々の“身分違い”による格差、慢性的な貧困がはびこっている――。

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注目してほしいのは、こうした“クソさ加減”は、この村の特殊な事例ではない点だ。霞門村はさながら日本社会の縮図であり、ここ日本で生きるうえで多くの人が感じたことがある問題、不快感、あるいは希望を、痛いほどリアルに投影している。ゆえに今作は、いま語るべき私たちの物語=あなたに深く刺さり、生き方に影響を与え得る作品と言えよう。

作品は非常に高品質だ。それだけに怖いもの見たさでも、気軽に足を運んでも、満足な映画体験を堪能できるだろう。しかし、もしもあなたが“どんな感情でも受け止め切ろう”と臨み、真正面から優の人生を直視し、彼の“痛みと喜び”を言葉ではなく心で理解できたとき、今作はかけがえのないものとなるはずだ。そうした覚悟のある人はぜひとも「ヴィレッジ」を鑑賞すべきであると、強く、強くおすすめしよう。


【見どころ②:俳優陣の熱演、慟哭】その息遣いに魂が
凍り、熱くなる――これぞ“映画館で観る最大の理由”

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●[世代を代表する俳優となった“横浜流星”]
人間のどん底と幸福の頂点を体現、“覚醒の熱演”
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主演したのは横浜流星。人気・実力を兼ね備えた“世代を代表する俳優”へと成長し、これまで「きみの瞳(め)が問いかけている」「あなたの番です 劇場版」「流浪の月」「アキラとあきら」「線は、僕を描く」など、数々の話題作に出演してきた。

端正なルックスから“爽やかな好青年”というイメージも強い横浜だが、今作では驚くほどの変貌ぶりで魅せる。無精髭にくわえタバコ、死んだ目などダーティな姿は、まさに新境地といえるほどだ。

そして特筆すべきは、横浜の“演技の色”は1つではないこと。青年が幼なじみとの再会を機にどん底から這い上がり、やっと幸福を手にし、しかしそれすらも脅かされた結果、強烈な闇に堕ちていく……刻一刻と変わる優の内面世界を繊細かつ躍動感たっぷりに表現し、まさに“限界突破”“覚醒の熱演”との形容がふさわしい気迫。ファンならずとも必見中の必見、ぜひその脳に刻み込んでほしいと思う。


●[記憶に焼きつく“共演陣”]
黒木華、古田新太、中村獅童ほか、にじむ魅力に囚われ抜け出せない
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魅力的なのはもちろん横浜だけではない。まずは、日本映画界で最も重要な俳優の1人である黒木華。今作では主人公の幼なじみ・美咲役に挑み、優に生きる意味と希望を与え、彼とともに自分の人生を取り戻そうとする女性を演じた。優と美咲は“合わせ鏡”のような人物なだけに、横浜と黒木が“互いに呼応する関係性”を二人三脚で作り上げたという。

さらに、村の閉塞感を象徴する面々にも、豪華俳優陣が結集した。ゴミ処理場を強引に建設した村長役には「空白」などの名優・古田新太。

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村長の弟で、ある事件をきっかけに故郷を飛び出し刑事になった光吉役に中村獅童(「孤狼の血」など)。

村長の息子で、その立場を悪用し暴力で優らを屈服させる透役には一ノ瀬ワタル(「宮本から君へ」「キングダム」など)。村長の母で、ほぼ寝たきりにも関わらずいまだに絶大な権力を持つ“ふみ”役は名バイプレイヤーの木野花が演じる。

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ほか、借金返済のためゴミ処理場で働く後輩役には、「MOTHER マザー」(長澤まさみ主演)で衝撃的な存在感をみせた奥平大兼。

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村を影で牛耳るヤクザ役に杉本哲太。ギャンブルに溺れ多額の借金をこさえる優の母役に西田尚美。そして美咲の弟役は作間龍斗(「HiHi Jets」/ジャニーズJr.)が担っており、物語をまさかの方向へ導いていく――。

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彼らは言わずもがな、日本トップクラスの実力派ばかりなだけに、表情筋の微細な動きや、かすかに震える息遣いなどでも感情を表現。ゆえにできる限り大きいスクリーン、良い音響で鑑賞すれば、見える・聞こえる情報量が段違いになるため、感情の押し寄せ方も変わってくる。つまり、今作こそ映画館で鑑賞するべき逸品なのである。


【見どころ③:製作の背景】“そそる”映画を連発する
藤井道人監督×スターサンズ、集大成となる運命の力作

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●最注目監督・藤井道人(「新聞記者」など)…その映像センスは、観る者の心を鷲掴みする

今、日本で最も注目され、新作を期待される監督の1人。それが藤井道人である。「新聞記者」で日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞し、大ヒット作「余命10年」など多くの話題作を手掛けてきた。

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ここで注目してもらいたい藤井監督の特徴は、何といってもその映像センスだ。色彩を抑えたソリッドなルックに、興奮を呼び起こすほど疾走感に満ちた映像の切り替えなど、独自の感性で人間の生き様をスクリーンに焼きつけていく。自身のオリジナル脚本で紡いだ今作では、これまでの代表作からさらに進化、よりスリリングな映画体験を味わうことができるのだ。

また、横浜流星とは今作で6度目のタッグ。藤井監督本人も「流星のラストシーンを撮っているときは、ちょっと泣きそうになった」と語っており、駆け出しのころから刺激し合う2人が今作でどのような化学反応をみせているか、大いに期待してもらいたい。


●製作・スターサンズ…日本映画界の“異端児”の遺作が、ついに世に放たれる
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日本のA24(「ミッドサマー」など、エッジの効いた作品で知られるアメリカの映画製作・配給会社)と呼ばれるスターサンズが製作。なおかつ企画・製作・エグゼクティブプロデューサーを河村光庸氏が務めている……この“河村氏という最重要人物”に言及しなければ、今作は語ることができない。

河村光庸氏は2008年にスターサンズを立ち上げ、今や日本映画界に一石を投じるブランドにまで成長させた。これまで手がけた作品は「あゝ、荒野」「愛しのアイリーン」「潤一」「新聞記者」「宮本から君へ」「MOTHER マザー」「ヤクザと家族 The Family」「パンケーキを毒見する」「空白」など、どれもこれも社会性と娯楽性を両立させ、観る者を強く刺激する“渾身作”ばかりだ。

日本映画界の異端児が、今後の業界をどのように変化させていくか。映画ファンや映画人たちの期待を集めるさなか、2022年6月11日に河村氏は逝去した。今作「ヴィレッジ」の撮影終了を見届けた後のことだった。

いわば「ヴィレッジ」は河村氏の“遺作”でもある。その想いを引き継いだのは、同氏が「新聞記者」の監督に抜てきし、日本映画界の寵児へと成長させた藤井監督だった――。

完成した作品には、“正義や悪”といった単純な二項対立では割り切れない問題や、強烈な矛盾のうえに成立している社会のあり方が克明に刻み込まれている。生前の河村氏は、今作についてこんな風に語っていた。

「『村』。その集落構造はまさに日本社会の縮図と言えるでしょう。有力者(もしくは象徴的存在)を頂点とした序列の下、集団としての秩序が保たれ、表面的には穏やかな社会に見える。しかし、内在的に抑圧されていることに多くの人は気付かず、一方、そういった閉鎖的な集団に疑念を持ち、はみ出さざるを得ない人間がどんどん異形になっていく事で、社会的混乱が増幅してゆく…。このテーマは、あなたとあなたの周りに起きている物語なのである。この映画は藤井監督と制作したかつての2作品(『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』)とはまた違う人間集団のディープな物語になったと思います。皆さんは恐らくこの映画が完成した時に驚愕することでしょう。監督率いるキャスト・スタッフのスクリーンからあふれ出る熱量、そして、未だかつて観たことのない映像に…」(原文ママ)

“名作を生み出す運命”にあった藤井道人監督×スターサンズ・河村光庸氏による、集大成かつ最高到達点「ヴィレッジ」。さあ、驚がくする覚悟はあるか――。

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