ヴィレッジのレビュー・感想・評価
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横浜流星さんの演技に圧倒される一級のサスペンスドラマ
舞台となる霞門村(架空の村です)の景色や能面を着けた大勢の人々が松明を持って橋を渡るシーンなど、ほとんどが京都で撮影されたという幻想的・神秘的な映像美に惚れ惚れします 主人公 優を演じる横浜流星さんの演技が素晴らしかった、辛く暗い過去とダメダメな母親を背負い鬱屈した日々に押し潰されそうになっている危うい青年を見事に演じています 主人公の幼馴染み 三咲を演じる黒木華さんもまた、真っ直ぐで健気な女性を見事に演じており、とてもよかったです 希望に満ちた生活に負け、故郷へ出戻った三咲は人が背負う心の痛みを理解でき、優を心から支え・救おうとします 古い伝統を持った村を存続させるために迷走する人々、美しい村と裏腹に彼らが作り上げた闇の世界はその闇から産み落とされた運命によって淘汰されていく、 という深淵なストーリー展開が重厚で見事な映像と共に描かれ、とても見応えがありました
能いる?
霞門村という田舎の集落のゴミ処分場と村で暮らす村から出られない男の話。 パチ〇カスの母親の借金返済の為、全てを受け入れ汚れたゴミ処分場で働く主人公達の前に、東京に出ていた幼馴染みの女性が帰って来て巻き起こっていくストーリー。 家に灯油を撒いて火をつける男に始まって、ぐっずぐずな母親と暮らし陰口をたたかれる主人公。 閉塞感と隠謀というか掃き溜め感MAXな状況はとても良いけれど、犯罪者の息子って突然言われ、まあオープニングの放火男の絡みは想像つくけれど、終盤に差し掛かるまで何故か過去の父親の話しは明確に示されず。 彼女の家でのゴタゴタも想像着くのに、わざわざ時系列をいじって実は…いや普通にみせてもっとわかりやすく落とせば良いのに。 それで結局何が言いたいのかという部分が良く解らず、しかもエンドロール後の映像のリアクションで余計に???そういえば彼女も放置ですか? やるせなさや悲しさは良かったけれど、それだけという感じだった。
怪物だ〜れだ?
こんなに救いが無くて暗いのに、スッキリしちゃっていいんだろうか。 自分がもし優くんの立場にいて、あのような状況におかれたら…? そうなんです。ほとんどすべて同じことをしていたはずです。その共感性の高さがスッキリの理由だと思います。 細かいことを言えば…例えば、あの時弟に見られていたかどうか確認したの?とか、美咲さん、あそこのシーンは、まず先にシャワーを浴びさせて、清潔な衣服に着替えさせてからの能面じゃないんですか?とか、まぁ気になるところはそれなりにあります。 それでも、全体の流れの中での優くんとしては、〝だって人間だもの、そうするしかないでしょ〟という納得感がありました。まるで相田みつをのダークサイド版でも見てるかのようでした。 そういえば… このところの予告編では、かなりの頻度で『怪物だ〜れだ?』とやってますが、この映画を見た直後だと思わず、『怪物は古田新太の村長です!』と答えたくなりました😄
優が覗いた穴は
本日から公開なので早速鑑賞しました。 明らかにハッピーエンドは期待できず、重い題材ではありました。 あの、処理場で主人公が覗いた穴は、 人間の業の深さを現したのではないかと解釈してます。 日本の闇を見事に炙り出し 俳優陣の演技に唸る一作です。 作間さんもセリフは少ないものの、重要な役どころで、今後の活躍に期待です。 これだから、やっぱり邦画鑑賞は やめられないのです。
ノイズと似てる
過疎集落に建つゴミの最終処分場で働く片山優は、親の借金の返済のために犯罪活動に身を落としていて…。 横浜流星主演作。祭りや村の風景など田舎の雰囲気を映像では魅力的に映す割に、物語は村社会のクソさに満ちた内容。想像通りの展開なのでイマイチに感じたが映像は良かった。
重たい
加害者に見えるあの人も、元々悪い人ではなく、環境がそうしただけ。真っ直ぐ生きたいと思っていても、生きる為に犯罪に手を染める。幸せを掴みかけた時、生きる為にしたことに引きづり戻される。詰め込み過ぎというレビューを見たが、それぞれの人生詰まってるんだから当然。全てをみせるのではなく、その余白を自分で埋めるのも、この映画の楽しみ方なのかなと。 藤井監督の作品は、ぎゅっと詰まった中の、余白を楽しむこともできる映画だと思う。 難しいなって思ったら、それはそれで正解だと思う。多くの人が観て、いろんなことを感じたらいいと思う。 私はもう一度見てみたいと思う。
この世は夢のように儚い
暗い雰囲気で、閉塞感を保ちながら物語は進んでいきます。何度か心が震える場面がありました。 優(横浜流星)の揺れる心情を何度も垣間見ることができました。 基本的には、能楽の邯鄲の夢を表現していて、この世の儚さを感じたのですが、同時に能面のように冷静に生きるのは、なかなか難しいことだと感じました。 臭い物に蓋をする等、現代社会でも起きている要素を盛り込んでいて、いろいろ考えさせられます。 優の父親の犯罪が、物語でどう絡んでくるかも注目です。 インパクトはやや薄めですが、物語の世界に浸ることができました。 エンドロール後にオマケ映像があります。
悲しいドラマ
サスペンス風なヒューマンドラマ。面白かった!! ゴミ捨て場が舞台の物語で、陰湿で暗めな映画。 横浜流星、古田新太がなんだか凄かった。 間接で『能』が入ってる。中村獅童の為に入った? あと、あいつ本当ムカついた。 色々感じる。最後ちょっと泣けた。
能と人と村 これらが乖離してる
脚本の問題でしょうか? 能をいれて言いたかったことは何か? 主人公がそれと融合していたか分かりかねました。 後半は俳優陣の演技力に依存して物語をかいているが、村とは、人とは、能とは?といった点と線が結び付かず。 でも、最後は希望ありのサスペンス。そんな感想です。俳優さんはみなさんよかったです。
一体、何が描きたかったのだろう?
題名から、日本の「村社会」の閉鎖性や排他性が描かれるのかと思ったが、そうでもない。 美しい村落の上にそびえる巨大な施設の絵柄から、ゴミ処理場でも誘致しなければ存続できない過疎地の窮状を訴え、その社会構造を批判するのかとも思ったが、それもない。 職場でのイジメや不法投棄も、それにまつわる癒着や隠蔽も、決して「田舎」特有の問題ではない。 ジャイアンが大人になったような村長の息子の失踪が、物語の大きなポイントになるが、彼がどうなったのか、どういう結末になるのかが容易に想像できてしまい、ミステリーとしてもインパクトがない。 そもそも、あんなところに、携帯と一緒に埋めるなんて、間が抜けているにもほどがあるだろう。 その一方で、いじめっ子の彼がいなくなっただけで、すべてが好転し、主人公や恋人だけでなく、村全体が幸せになったかのように描かれることにも違和感がある。だったら、最初から彼がいなかったら、何の問題も起こらない幸せな村だったのだろうか?彼だけが、諸悪の根源だったのだろうか? いかにも意味ありげに出てくる「能」も、「人生は夢の如し」という言葉も、最後まで物語に活かされず、一体何だったのだろうという疑問が残る。 主人公の罪が、その父親の罪と重なり合うラストも、親子の「業」は繰り返されるということを言いたいのであれば、まったく納得することができない。 主人公に共感も同情もすることができず、観終わった後には、後味の悪さだけが残った。
すごくて、震えた
著名人が絶賛など前評判を目にしていたので、期待半分、残り半分は懐疑的な気持ちで観てきた。が、本当に凄かった。ストーリー、映像、演技…久しぶりに、これはなかなか凄いぞ、と思える映画。観終わったあとの余韻がブラックスワンを観終わったあとに少し似ていた。エンドロール後の最後まで一瞬も見逃さずに見て欲しい。
救いはどこに... エンドロールの先に光が見えた。 色々と考えさせ...
救いはどこに... エンドロールの先に光が見えた。 色々と考えさせられた作品でした。 横浜流星くん流浪の月超えの演技にポテンシャルの高いを感じました。
期待外れ
前半から中盤までが間延びして長すぎる。要らない絵を削って2時間弱にした方がいい。 閉鎖的で陰湿でどろどろとした闇を抱えた村が描かれていると期待したけれど想像の範囲内で少し残念。 山の頂上にあるゴミ処理施設の遠景がいかにもの絵で安っぽい。これが邦画実写映画の実力かな。 エンドロールの後に象徴的なシーンがあるのでお見逃しなく。
難解な内容ながら今の日本社会を象徴した内容に脱帽
この作品は結論から言うと難解な内容。しかし、よく観ると日本の社会問題を象徴しているシーン、場面が折り混ざっている。格差、妬み、同調圧力など。これらのキーワードをシーンごとに含ませていくさすがスターサンズらしい作品だなと感じた。また、あえて能をテーマにしたのもまたいい。主演俳優の演技も良かった。ただ、最近人気の横浜流星目当てで観に行くとこの作品の内容を理解するのは難しいかもしれない。もう少しテーマをはっきりさせてもよかったが。
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