「この世は美しき世界である。納得!」天間荘の三姉妹 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
この世は美しき世界である。納得!
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ストーリーは、生きることに疲れ、臨死しているヒロインたちが、現世と天上界の間にある天間荘という旅館に滞在し、東日本大震災で亡くなった人たちの魂に遭遇して、人生を学び直して、現世に戻るというものです。一見難しそうに見えましたが、最後には東日本大震災への追悼であることを深く理解した時、思わず涙がこぼれました。のん、三田佳子、山谷などは悲惨な人生があって、死にかけてこの天間荘にやってきましたが、お互いが触発しあって、人間的な成長をします。その核になるのは、ポジティブなのんなのです。のんにとっては、すでに亡くなっている姉妹との別れはとても辛いものですが、ラストには晴れがましく、全ての家族の思い出を心に秘め、前進を開始します。そのラストシーンの美しさは、言葉に言い尽くせないほど輝いていました。そしてその物語をさらに仕上げたのは、玉置浩二と絢香の楽曲でした。心から感動しました。途中、人生に対する恨みや憎しみや不平不満を爆発させるシーンも多かったのですが、全てがクリアになって、現世は本当は完璧な美しき世界であるという結末に完敗です。私たちは生まれ変わるというのは義務ですが、現世において精一杯楽しく生きて、来世もまた潔く楽しく生きていきたいと思わせてくれた素敵な作品でした。追記 大島優子綺麗。門脇理知的。のん自然体が美しい。三田貫禄ある老い方でした。
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