恋人はアンバーのレビュー・感想・評価
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誰だって甘酸っぱい!
誰だって、性のことで頭がいっぱいになる時期がある。
自分が誰であっても、恋愛対象が誰であっても。
他人より少し多めに悩みを持ってる少年少女の甘酸っぱい、あの頃の話。
演技良し、音楽良し、主題がストレートに伝わってくる良作。
アンバーの愚行がすぎる
1990年代の田舎町の同性愛者の高校生エディとアンバーが周りから不審がられないように恋人の振りをする同盟を結ぶ話。
利害が一致しているように見えても、そもそも自分のセクシャリティは変えられると思っている節がありそうな頑ななアンバーと自分のセクシャリティは認めた上で面倒くさい問題を回避したいエディでは最初からちょっとズレている。
それが服の色にも出てて、最初、男子は青、女子は赤の制服の中、エディは真っ黄色でアンバーは赤と黄色のラインが入った上着に控えめに黄色のリュックで2人だけ男女の世界に馴染めていない感。でも、最初から最後まで一貫して黄色を身につけてたエディの一方で、アンバーは真っ赤な服を着たり全身青くなったりする。そして最後は何の色も入ってない服だったので、セクシャリティは認めたもののどう生きていくのかはこれからなんだなぁって感じがした。
アンバーの態度は後半ほんと酷すぎるんだが、そこまでアンバーを追い詰めてしまう周りの雰囲気や男性の方が自分の悩みを打ち明けずらい環境に置かれてることがよりわかって辛い。さすがに先生にチューしちゃうのは情緒不安定すぎて笑ったけど(笑)
でもこの偽装カップル同盟、私も恋愛対象は今のところ男性だけど良い歳して彼氏いないと周りから突っ込まれるのが面倒くさくて、こういう人欲しいって思ってたから、この映画見てそれは逃げでもあるのかと思った。
世界は変わることができるか
アンバーがとってもいい子です
女とか男とかじゃないけれど。
人生を左右する葛藤
たぶんならば、この作品は誰かを救うに値するのだと思う。
10代の多感な時期が舞台。
自分が大多数とは違うと感じた時の恐怖がふんだんに描かれる。そのものに対する引力と反発が痛々しい。
本作の時代より、今は幾らかはマシなのだろうと思うのだけれど、それでも境界線を踏み越えるのは容易な事ではないのだろうと、この作品を見て思う。
自分を偽る彼と
自分のままで、生きようとする彼女。
どちらも容易な事ではなかった。
ただ、受けとめてくれる誰かを得た時の彼女はとても幸せそうで、可愛いらしかった。
彼女が彼との契約を解消した理由は、愛を交わし合える相手を得たからだった。
彼女はSEXが出来ない相手と、これ以上付き合えないと言う。10代の偽りの無い言葉なのだけれど、大胆だ。
愛を語るのにSEXはなくてはならないのだ。
本作では、物凄く極端にその対比が描かれる。
性欲が根源のSEXと愛情が根源のSEX。
前者はとても下品に映る。いっその事名称を変えればいいのにと思うくらい中身が違う。
日本のSEXの位置付けは、前者がベースだからいただけない。
ジェンダーレスって言葉と、この性的嗜好は似て非なるモノなのかもしれないけれど、愛情が根源にあるSEXを取り上げられている人達は、やはり可哀想だと思える。
生産性が無いと誰かが言った。
少子化に拍車がかかると誰かが言った。
そういう側面もあるのかもしれないけれど、歪な精神状態で社会と関わるよりは、充実したプライベートから生まれるエネルギーを社会に還元してもらった方が長期的にはいいような気がする。
アンダーグラウンドにしか受皿がないってのも変えていくべきなのだろう。
そんな事を、この作品を見て考えた。
主演の2人は見事だった。
二人を応援したくなる!
音楽がとっても良い!
主役が美男美女じゃないのも良い!!
ただ、それにしても同級生がモッサリしすぎでないかい?とは思う…
女子達のガタイが良すぎでしょー!
怖いわ!!笑
男子 頭ん中は、下ネタしかないのかーいっ!笑
エディがドラッククイーンの胸に顔を埋めるシーンは泣けた。
あのシーン最高!
エディの抑えていた感情がジワジワと溢れ出て
自然に流れ出てしまった
安心したようなエディにキューンとなった。
アンバーは好きな人に出会えて大人になった。
周りのたくさんの目より、ひとりの人を思う大切さと心地良さを知った。
ということで ここでも女子は先に大人になって強いよね。
エディ、負けるな!!
とにかく、二人が幸せになることを切に祈る。
二人の絶妙な関係性は観ていて幸せになる
エディとアンバーの友情を描いた青春映画だった。
エディとアンバーは同性愛であるが、自分の性的指向に対する考え方は異なる。アンバーは自分がレズであることを当然のこととして生きるつもりだ。一方エディは自分がゲイであることを受け入れられず、ゲイであることから目をそらし否定して生きていくことを選ぶ。
後半、アンバーがレズであることをみんなが知ったとき、エディはアンバーに「レズはあっちいけ」みたいな罵声を浴びせ傷つけてしまう。自分はレズやゲイなんて認めない「フツー」の考えの持ち主であるかのようにふるまう。私は、まったくもうアンバーのこと傷つけてエディ最低ェ~ ( `Д´)/ と怒っていた。
しかし、ここでオヤっと思ったのは、いじめっ子だと思っていた男の子がエディの態度をとがめたことだ。イイやつじゃないか。エディのパパも途中からマッチョを無理強いしないし、エディがゲイであることに気づいたママも何かあったらいつでも言って と優しい。 とくに弟くんがイイ味出してた。
終盤、エディが自分がゲイであることを否定し軍に入隊する日、アンバーが町から出るために貯めたお金をエディにあげてこの町から出るように言う場面がいい。アンバーがエディに自分の思うままに生きるように訴えるところは感涙ものだ。このラストを描くために今までイロイロ描いてきたのだと思った。
最近、人物設定が同性愛であることもよくあるし、同性愛であることの苦しみや葛藤を描いた映画も多い。 だから見慣れてしまったせいか、中盤までは 「最近こういうの多いから特に衝撃的でもないな」 とか思って見てたのでラストでやられたと感じた。\(^-^)/
ここで終わると思っていたらもう1つ感動がある。エディが町から出て電車の中でアンバーにもらった缶を開けると写真が出てくる。2人で撮ったプリクラの半分がちぎって入ってる。エディがほほ笑む。この写真が今後エディが苦しいとき、悲しいとき、悩んだときの支えになる宝物になるのは間違いない。御守りみたいなものだ。アンバーと離れていてもこの写真がエディに勇気をくれるのだ。この時この映画が同性愛のことを描いたのではなく、むしろ2人の友情を描いた青春映画だったのだと気付いた。気付くの遅せー (^^) 。2人は親友というより戦友といったところか。
アンバーは心配ない……んだよね??
「自分らしく」あるために
田舎の因習やら有害な男らしさやらとたたかう二人の若者の物語…といってしまえばその通りなのだけど、二人が可愛らしくて、描写が瑞々しくて、なによりも青春映画として最高!なのだった…
ゲイなんじゃないの…と疑われることを避けるための二人のいちいちが可愛らしくて。それに対して周りのガキどもは未開人としか思えない所業なんだけど、連中にだって悩みがあり、親たちだってやっぱり惑わずにはいられない。そんな優しい映画だから、最高でしかない。
女の子はいつだって男よりも一歩先に大人になってるし、男の子はそんな女の子たちをリスペクトして護るべきなんだ。「有害な男らしさ」とは違う意味で。
そしてなによりも、男の子も女の子も「自分らしく」あるために、そのためにお互いに助けあっていこう、そういう心意気に涙が出てくる、そんな映画。最高。
自分の心に正直に生きよう!!というメッセージを軸に展開される友愛に心温まる。
最後、泣きました。
これは異性の愛を超えた友愛の物語。
本作をみると愛って何?恋って何?わけわからなくなる。
ゲイとレズビアンが閉鎖的なアイルランドの地と理解されない時代によって、マイノリティである自分を隠し、タッグを組んで、ごく普通のティーンエイジャーとして過ごしていく…。
いつしか綻びがでてその関係も崩れていくのだが…
今の時代なら、これほどまで生きづらくはないだろう。
ただ、時代と場所、環境が、2人をくるしめていた。アンバーにとっては、この街を出て行くことでしか未来を見出せないとさえ思っている。
一方の彼は、父親の影響もあり軍隊を目指すが…
本作が伝えたいことは「自分の心に正直に生きること。」これに尽きるのだと思う。
エディとアンバーの間にはいつしか強い絆と友愛が芽生えていたんだと思う。
人間、いきつくところはここなのかな…。
偏見・差別という銃弾
良き青春映画!
2022.79本目
1995年アイルランドを舞台に、ゲイとレズビアンの高校生が偽装カップルになるおはなし。
アンバーもエディも、キャラクターが良い!!
他の同級生たちも、意地悪で残念な人たちではあったけど、動きや言葉がコミカルで愉快でした。笑
2人の関係はたしかに友情だったけど、どこかに愛もあったんじゃないかなぁとか思ったり思わなかったり…。エディが、「愛してる」と言ったのはヤケクソもあるのかもしれないけど、後半の方はわりと本気だったのかもと感じました。まぁでもやっぱり、性の部分が合わさらないと難しいのだろうね。
性や愛や友情について考えちゃいました。
パンフレットを読んでいて、ダブリンに2人で繰り出した時の写真をみて、なんと輝いていた時間なんだろうか…🥲と、なんともいえないくすぐったい気持ちになりました。これぞ、青春映画!
自分を受け入れてくれる場所はあるか
レズとゲイの2人は差別的な社会の中には居場所がない。
学校でも居心地が悪い…だから付き合ってることにして居場所を獲得しよう!という導入。
しかし、時を経る中で『その環境の中で自分を認めてもらう』アンバーと、『環境下では自分を偽り続けてしまう』エディとで在り方が割れていってしまう。こうなるともう、関係は継続できなくなりますよね。
異性であろうが同性であろうが、価値観が合わなくなれば同じように友情関係を維持していくことは困難で、思春期のその移ろいやすさが切ない。
アンバーが必死に貯めた貯金をエディに渡したのは、彼女が地元に自分の居場所を築けたから。その勇気を持てたのは他ならぬエディとの時間があったから…なのですが……
お前もっと自主的に頑張れよと若干イラついてしまうラストでした。
切ない
1995年、まだLGBTへの理解が足りていなかった時代に、本当の自分との葛藤が切ない。特に、エディがアンバーに正式に付き合っちゃおうとつげるシーンは、それが自分にとってもアンバーにとっても偽りでしかないことを分かった上で、それでもアンバーなら、同じ苦しみを知っているアンバーなら受け入れてくれるかもしれないと、振り絞ったセリフだったろう。
絶望の中で手を伸ばした彼の気持ちを思うと、切なくて涙が止まらない。
2度目の観賞
TOHOシネマズシャンテで観ました。冒頭から最後まで既視感バッチリ。どうやら2年前にどっかで観たんだと思います。よほど好きなジャンルなんですね。自分でも呆れました。それと、認知症にも。
1990年代のアイルランドの高校。アンバーは母親のみの片親で、トレーラーハウスを改造したモーテルの娘。父親は理由はよくわからなかったが最近自殺したらしい。エディの父親は職業軍人で、痩せっぽちのエディは一人前の男として父親の期待に応えることができるかどうかビクビクしながら毎日を送っている。同級生からゲイ(ホモ、レズ)の疑いをかけられ、いじめられたり、気持ち悪がられている二人。アンバーは同級生からの嫌がらせ対策のために、卒業するまで付き合っているふりをして、からかわれないようにしょうとエディに持ちかける。同級生同士で付き合っているバカップルたちはアンバーのうちのトレーラーハウスでよろしくやっており、アンバーは放課後彼らから集金して、自分の将来のために貯金している。エディには彼をとてもよく理解しているとてもお利口な弟がいる。アンバーは自分がレスビアンであることを確信しているが、エディの方はハッキリとゲイだとハッキリと自覚しているわけではなく、のらりくらりとごまかしながらやって、徴兵されたら軍隊の中でなんとかやっていけるのではと思う気持ちとの間でフラフラしている。アンバーよりシャイです。
姉さん女房的なアンバーと頼りない弟みたいなエディがちょっと甘酸っぱくて微笑ましい。親友というよりもアンバーの母性愛をむしろ感じてしまいました。ちょっとアンバーは老け顔なので。
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