劇場公開日 2022年11月3日

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「自己肯定/受容への紆余曲折な道程」恋人はアンバー とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5自己肯定/受容への紆余曲折な道程

2022年11月3日
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主演2人が魅力的だった!! エディとアンバーのウィンウィンな関係?
自転車通学で音楽聴いていて射撃訓練している場所に気づかず突っ込んでいっちゃう冒頭が象徴的。周囲の雑音を必死でかき消しては、あるべき道に沿って進もうとする主人公エディの苦悩と葛藤がひたすらリアルに描かれる。つまりは誰もが映画みたいにそうキレイに自分を受け入れれたりするわけじゃない、ということで揺さぶられる。それは時間がかかるもの。
"普通"ってなんだ?舞台は1995年のアイルランドで、意義のある疲労感のある内容。最後は、それまで見ていてもどかしいくらいに迷っては本来の自分を否定してきていたからこそ、カミングオブエイジ青春映画として王道な気持ちよさがあった。ありのままの自分を認めてあげることから、何もない田舎町で過ごした青春時代とそこからの脱出・出ていくことという普遍的テーマにも至っていく、ロマコメからの変化球な友情モノ。
けど、あんな大きな石を背後から不意打ちの剛速球で後頭部とかに3度くらいブツけられていたら流石にヤバいだろ…と言いたくなった、冷静なツッコミ。

勝手に関連作品『たかが世界の終わり』

とぽとぽ