「時差」1秒先の彼 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
時差
主人公がいけすかない。
流暢な京都弁もいけすかない。
結論から言うと「だから?」って感じだった。
世界の時間は丸1日止まっていて、更に彼の時間だけは、もう1日近く止まっていたって事なのだろう。
につけても…停止している中で、花火の音が響いたような気がして、不可解だ。いや最早パニックだ。
アレさえなければ上記のような時間軸だったのだろうなぁとは思える。
オリジナルを見てないので、この物語のキュンポイントが見出せず腹立たしい。
彼女が事故に遭って1年後に再会するのだが…彼の気持ちの変遷も描かれずで共感し難い。せめて彼女の手紙の内容でも描いてくれていれば違うように思うのだけど…。
オリジナルでは「1秒先の彼女」
主人公が女性なのだと思われる。
性別が変わる事による差異はあるにせよ、わざわざ変えたって言う事は、このテーマには男性が主人公の方がいいという解釈があったのだろうと思うけど、その良さが俺にはわからない。いや、寧ろ、けたたましくも愛嬌のある女性を、裏で支える弱気な男子って構図の方がいいんじゃないかとさえ思う。
わざわざ変えた意図はなんなんだろう?
機会があったらオリジナルを見てみようと思う。
正直に思うのは、これは正解だったのだろうかって事だ。コメディだとは思うのだけど、圧倒的にコメディ要素が足りない。
羽野晶紀さんくらいだ。間をはずす事はなく彼女の台詞にいちいち笑ってしまう。
途中、主人公が天橋立を往復する描写がある。彼はせっかちなのだろうけど、バイクはそこまで速くなる理由もなく…あまつさえ運転手が「片道3時間はかかる」と別のシーンで述べてしまう。
…笑えないだろ?いくらなんでも。
オリジナルが良かったからこそのリメイクなのだろうけど、国が違えば文化も感性も違う。俳優が醸し出す印象も違う。主人公たちの魅力で押し切る物語だった可能性も否めないのだ。
オリジナルで得た感動を、余す所なく伝える事は出来ていたのであろうか?
甚だ疑問なのである。
そういや笑瓶さんが出てたな。
当たり前の事だけど、映像だとすこぶるお元気で…ありし日の姿を偲び寂しくもなるなあ。
故人のご冥福をお祈り申し上げます。
▪️追記
皆様のレビューを読むに、時間停止中に撮った写真の件が男→女よりは女→男の方が差し障りが少ないみたいな事が書いてあった。
なるほど、それはそうか。
確かに今作にそこの不快感はなく、純粋に大好きだったんだなぁと見てた。
オリジナルのままだと、確かに悍ましさを感じる人はいるのだろうなぁと思う。…まぁ、わからなくもない。