話したりない夜の果て Days gone byのレビュー・感想・評価
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ブランコのシーン
一回目のブランコのシーンは、妙子とコタローを一緒に撮っている場面が多くて、スクリーン右に向かって勢い良く漕いでるんですよね。
この時の二人は上手くいかない事が有ったとしても、まだ未来に希望を持っていたと思うの。
そして、二回目のブランコのシーンなんですけど、妙子と麻美の横顔を別々に撮る回数が多いんです。
でね、この時お互いを違う側から撮るので、実際は同じ方向を向いていてもスクリーン上では顔の向きが逆になるわけ。
このシーン、落ち込んだ麻美を妙子を励ます場面なんだけど、実はこの時点で麻美には明るい未来、妙子には暗い未来が待っていたのかもしれません。
どの程度の意図が有ったのか分からないけど、この監督の他の作品も観てみたくなりました。
さて、この映画そのものの感想なんですが、人って生きていると誰しも世の中に付いていけない感覚になる時が有ると思うの。
コロナ禍で演劇関係の人は、特にそれを感じたんじゃないかな。
そんな人達が作った映画って感じがしました。
この映画を作った人達が、(多分だけど)今も良い関係を保っている様に、劇中の登場人物たちも再び繋がるといいな。
煮こみたりない昼の鍋
無気力な主人公から始まり、引っ越して、今度は彼氏が退職して無気力に?
1人で寝てた次のカットで2人で寝てたり、お椀で食事した数カット先でコンビニ飯の容器を片してたり。
進んだのか戻ったのか分かりづらくて混乱した。
そこから2010年に飛んだかと思えば、今度は2015年、そしていつの間にかまた現在??
髪型とか部屋とか、もっと分かり易く変えてほしい。
2人の出会いのシーンは、絶対いるって気付くのに歌い出すことにまず違和感。
仲良くなるのは構わないけど、ヘタクソな歌の合間に台詞挟まれて、しかも結構長くてキツい。
ずっとブランコ漕いでて耳にも目にもうるさいし。
制作陣的には名シーンらしいが、う〜ん…
演劇サークルのギスギスはあるあるっぽい感じはするが、事情を知らないこちらは置いてけぼり。
ってか、就活する段階のコタロウが今さら参加?
卒業公演はやったみたいだけど、美桜はどうした??
そして顔も声も出てない“先生”が亡くなったと言われても…からの妄想タイム。
このあたりでようやく、妙子が引き籠もった原因が麻美に裏切られたせいだと気付いた。笑
狭い室内と顔のアップばかりで、映像として見せる工夫もなく、まんま舞台劇な印象。
登場人物も(妄想の加奈以外)誰も好きになれず。
サークル内の衝突とかコロナ禍とかあるにせよ、あそこまでになる説得力は皆無。
コタロウだって、リモートでも仕事はあったし、退職もクビ切られたワケじゃないし。
熱海行く前に、まず家賃を払いなさいよ。
パラサイトの嘆き
同棲している彼氏の心がコロナ禍に折れた、30代半ば無職の女性の話。
第一声目の話し口調から、「こういう人ムリだわ」と思わせてくれるみごとな始まりから、なんでこんなに偉そうなんだ?なんでそんな状況で他人と比べたがるんだ?なクソっぷりを発揮したと思ったら、コロナ禍になり引っ越して3カ月後、彼氏がーからの2010年の話しに飛んじゃうの?
あらすじ紹介には恋人関係と記されているけれど、本編では結婚しているのか同棲している恋人なのか示されず、それによって見え方変わるのに…とモヤモヤ。
そうなってから一応働こうとはしていたけれど、なんだか色々言い訳じみていて、彼氏の状況に対して自分は何も悪くない的な思考がみえるし、そんなメンタルの彼氏に来客への断りを振ったりとなんだかね。
学生時代の演劇部仲間+彼氏たちの関係性はまあわかるけれど、登場人物たちにハマるものも共感できるものもなく、心が折れる理由もぎくしゃくする理由も全然わからず。
自分たちに近い随分狭〜いところの人にだけわかってもらえれば的なところですかね?
一生懸命でもない人の涙をみせられても…ということで自分にはハマらなかった。
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